本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(リツイート順)

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「人生は受容であって、戦いではない。  戦うだとか、最前線だとか、  戦争のことばで、語ることはよそう。  たとえ愚かにしか、生きられなくても、  愚かな賢者のように、生きようと思わない。」 (長田弘『世界はうつくしいと』みすず書房、P64)
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7月30日は、作家・小田実の命日。 「ナショナリズムに酔うこと自体がわるいというのではない。酔うことによって、たとえば、酔わない人、酔えない人を「なんだこいつは」と白い目で見始めることがおそろしいのである。」(『東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典』講談社文芸文庫、P388)
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「自分が生きている社会をよく見つめ、観察し、より良いものに変えていってほしい。現実が、醜く思えることもあるかもしれない。しかし、それは今の現実に過ぎず、今をどう生きるかで未来は変えてゆけるはずなのです。」(かこさとし『未来のだるまちゃんへ』文春文庫、P258) amzn.to/3OiFGWG
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自殺関連報道として「やるべきでないこと」「やるべきこと」。 (厚生労働省「著名人の自殺に関する報道にあたってのお願い」2021年9月17日付より)
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「言うまでもなく、スリムであるということ、つまり無駄のないことというのは、若いこと、美しいこと、健康であること、新品であることとならんで、自由で誇りある人間であるために必要なことではない。それは売り買いされる商品の価値でしかない。」(鷲田清一『ちぐはぐな身体』ちくま文庫、P124)
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「「やりたいこと」は、必ずしも具体的な職業や仕事の次元に落とし込まれなくてもよい。自分が働くうえで大事にしたいこと、実現したいと思うこと、自らの「価値観」や「軸」を掘り下げておけば、いざ仕事をする際には選択肢はいくつも広がってくるはずである。」(『キャリア教育のウソ』P88)
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「ぼくはせめて、小説『火垂るの墓』にでてくる兄ほどに、妹をかわいがってやればよかったと、今になって、その無残な骨と皮の死にざまを、くやむ気持が強く、小説中の清太に、その想いを託したのだ、ぼくはあんなにやさしくはなかった」(野坂昭如『アメリカひじき・火垂るの墓』新潮文庫、P270)
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「無駄や遠まわり、道草を許さない社会は、どう考えても先に豊かさは見えません。合理主義や生産至上主義は、結局はその社会を疲弊させてしまうでしょう。なぜなら、みずみずしい感性や独創性をもった子どもたちが、育っていくはずがないからです。」(手塚治虫『ガラスの地球を救え』光文社、P190)
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「絶えずだれかと会っていないと落ち着かない人も、不必要にSNSでやりとりしている人も、用もないのに癖のようにインターネットで検索している人も、本人ははっきりと意識していないかもしれないが、自意識を麻痺させようとしているのだ。」(榎本博明『「さみしさ」の力』ちくまプリマー新書、P61)
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「自分が幸せだと思いたいのか、人から幸せだと思われたいのか、その区別ができていない人が多い、と感じます。自分が満足したいのか、人から羨ましがられたいのか。」(銀色夏生『私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではない』P15)
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「腸も飛び出している。薪の数よりもっと死体を見て来たよ。白兵戦の恐ろしさときたら、人間が人間に襲いかかっていくんだよ、銃剣を構えて。どもってきて、何日もまともに舌がまわらなくなったよ。戦場に行ったことのない人にこんなこと分かるかね?」(『戦争は女の顔をしていない』岩波書店、P480)
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「考えてみれば、世間を維持しているのが強者です。いや、世間の甘い汁を吸って生きているのが強者であって、その甘い汁を吸っている連中の集合体を名づけて"世間"と呼んでいるわけですから、世間イコール強者なんです。だから、世間は強者を叩かない。」(『「狂い」のすすめ』集英社新書、P16)
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「困難な状態にある人ほど多くの依存先をつくらなければならないのに、なぜか「家族」や「施設」に押し込められてしまう。それは「自己責任」の変形だろう。自分で責任が取れないなら家族が責任を取れ、所属先が責任を取れ。日本とは、悲しいかなそういう国でもある。」『ただ、そこにいる人たち』P218
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8月10日は、スヌーピーの誕生日。 「私たちは子供のころから人と自分とを比較することに慣れているため、自分が幸せかどうかさえも、人と比べて判断しがちです。しかし、幸せの尺度はひとりひとり違うもの。」(『スヌーピー こんな生き方探してみよう』朝日文庫、P93) #スヌーピーの日
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「セクハラがある職場にはパワハラもあることが、取材をしているとよくわかります。職場のハラスメントは個人ではなく、それを許す環境、風土が問題視されます。ハラスメントを許す風土のある職場では、女性はセクハラにあい、男性はパワハラにあっている。」(白河桃子『ハラスメントの境界線』P85)
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「知的文章を書く人には、起承転結はすすめられない。第一に、関係ないような話題から入る必要がない。もっとストレートに、起と転を除いて、結論から入り、結論で終わる「結承結」のように書くと、分かりやすい文書になる。」(黒木登志夫『知的文章術入門』岩波新書、P69)
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「本は長持ちする。本は頼りになる。あなたが十五歳のときに、あなたに何かを語った本は、あなたが五十歳のときにも、また何かを語ってくれるだろう。あなたのその本に対する理解が非常に変化していて、まったく新しい本だと思うかもしれないけれども。」(谷垣暁美訳『私と言葉たち』P128)
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「自立とは、ひとりで何かをすることではありません。人と共感しあい、協調しあって生きることです。人間というのは人に受け入れられてから、人を受け入れられるようになります。ひとりでなんでもやっている子どもは孤立です。」(佐々木正美『子どもが喜ぶことだけすればいい』ポプラ社、P120)
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「親がこどものためにと言うことの、すくなくとも半分は、親自身の虚栄心を満たすためである。こどもは成長の苦しみを存分に味わっているのだから、益のない大人の夢をおしつけるような残酷なことはしないのが親の愛情というものだ。」(外山滋比古『空気の教育』ちくま文庫、P172)
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「「応援するためにたくさん買わなくちゃ」という義務感で続ける応援の形は健康的ではないです。応援疲れしてしまうし、経済的な理由で購入ができない方が肩身の狭い思いをするようなことがあってはいけません。応援する・されるの力関係もおかしくなってしまう。」(『マネジメントのはなし。』P113)
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「本を読んでいるうちに、本のつくりだす世界に没入してしまえたら、それは大きな喜びである。本を読んでいるうちに、いつのまにか本をはなれて、自分なりの空想を勝手に発展させることができたら、これまた大いに楽しいことである。」(湯川秀樹『本の中の世界』岩波新書、Pⅱ)
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「生きることにとっての最大の障害は、明日という時に依存し、今日という時を無にする期待である。君は運命の手中にあるものをあれこれ計画し、自分の手中にあるものを喪失している。君はどこを見つめているのか。どこを目指そうというのであろう。」(セネカ『生の短さについて 他二篇』P32)
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「ファンという正体不明のものに振り回されて、疲れ果ててしまうミュージシャンもいる。特に今は、長く売ろうじゃなくて、今のうちに売って使い捨てちまおうっていう発想が、業界の主流だからね。まあ、これはもちろんこの業界に限らないんだけど。」(忌野清志郎『ロックで独立する方法』P222)
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「うまくいったら俺たちのおかげ、うまくいかなかったらオマエらのせい。そういうイジメ体質に、正直、もう慣れてしまった。個人が相互監視によって疲弊し、あらゆる商売が急場しのぎで摩耗していく。」(武田砂鉄『偉い人ほどすぐ逃げる』文藝春秋、P258) amzn.to/3Pz3A1z
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「知ったかぶりをしてはならないらしい。知ったかぶりをして、ろくなことはない。とはいえ人間は、本当に知識があればとりたてて話す気にもならぬが、聞きかじりの知識だと、これを人に告げたくてたまらぬというよくない癖を持っている。」(北杜夫『どくとるマンボウ小辞典』中公文庫、P111)