本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(リツイート順)

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「ひどい理不尽に対してされるがままでいるしかない、無力でみじめな者は、この耐えがたい、生きがたい体験の意味を、それでも「生きうる」、さらには「生きるに値する」ものへと変造しがちである。」(内藤朝雄『いじめの構造』講談社現代新書、P115) amzn.to/3NagilL
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「現実には、先の戦争で命を落とした日本軍人の半分以上が、敵と「戦って死んだ」のではなく、最後の戦いをする前に、戦争指導部の戦略ミスや兵站準備の不手際で「飢えて死んだ」のですが、靖国神社を参拝する首相や閣僚の口からは、餓死という言葉は絶対に出てきません。」(『未完の敗戦』P149)
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「スピリチュアル・ビジネスの特徴は、倫理的行為規範や社会関係が要請される宗教団体であることを辞めて、スピリチュアルな商品やサービスを販売する営利事業体になりきることにあった。彼らが売っているのは「不安」そのものだ。」(櫻井義秀『霊と金』新潮新書、P236)
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褌一丁で執筆に励む稲垣足穂と移動中の猫。 (参照:『作家の猫』平凡社、P68~69) #世界猫の日
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「日本人は独裁者なき全体主義者なんですが、一度誰かをやっつけていいんだ、コテンパンに叩いていいんだということになると、どいつもこいつもがモラリストのような顔をしてぶったたくので、見ているとおかしくてしようがない。」(開高健・文、ジョージ・オーウェル『動物農場』ちくま文庫、P150)
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「差別は自己価値の底上げを本質としています。自分の価値に自信がない人間が、他人の価値を引きずりおろし、価値のない人間として見下すことで、自分のほうが上だ、自分のほうが価値がある、と思いたがっているのです。」(山竹伸二『ひとはなぜ「認められたい」のか』ちくま新書、P234)
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7月24日は、数学者・森毅の命日。 「相手の心を傷つけないようにするのではなくて、傷つかないような関係を相手ととり結ぶこと、それにはときに傷つけあうかもしれぬ危険もあえて引きうける、そうしたなかにこそ、本当のやさしさがあるのではないか。」(『チャランポランのすすめ』ちくま文庫、P150)
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フランスの女性ジャーナリスト・アンドレ・ヴィオリスが、1932年に来日した際の取材録。 「自分の義務を果たさない、あるいは果たすのを忘れている代議士と、自分の権利を自覚していない有権者。これが日本の議会政治の結果です。民衆の心は議会から離れてしまいました」(『1932年の大日本帝国』P95)
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経済的理由で大学院進学を諦めようとしている学生に対し、何回か教員や院生が「お金がないなら仕方がない。運も実力のうち」と言うのを目にした事がある。学生が自身で「運も実力のうち」と納得するならともかく、他人に向かって使う言葉ではない。数年間の大学生活を蔑ろにする言葉だ。
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「対人不安の強い人は、相手にとても気をつかう。相手のことに配慮することは、人間関係を良好に保つうえで大切なことだが、対人不安が強いと、相手のことを気にしているつもりでありながら、じつは自分のことしか眼中になかったりする。」(『「対人不安」って何だろう?』ちくまプリマー新書、P152)
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「加齢臭や女子力ということばがなかった時代には、体臭を気にする男性も、自分磨きを意識する女性も決して多くはありませんでした。しかし、社会記号として概念がつくられた途端、男性用の体臭ケア用品が売れ、女性の魅力を磨く講座に人が集まるようになりました。」(『欲望する「ことば」』P12)
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「差別には、同化と排除の二つがあります。一つは「自分たちと同じようになれ」。もう一つは、「同じようになれないなら、どこかへ行け」というものです。いずれも社会環境を定数と見なすアプローチで、多様性を阻害するという意味では同じです」(熊谷晋一郎・文『わたしの身体はままならない』P35)
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「過剰労働に命をかけ、節約に明け暮れるという、労働者のこの二重の狂気の沙汰を前にして、資本主義生産の最大の課題は、もはや生産労働者を見つけることや、その労働力を倍加することではなく、消費者を新たに見つけ、欲望を刺激し、偽りの必要を作り出すことである。」(『怠ける権利』P50)
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「知識が多量にありしかもそれらが有機的に組織されている人は、他者から見ればものをよく知っていると思われるかもしれませんが、すぐ疑問にぶち当たることが可能ですから本人は疑問や知らないことを多く抱えており、とてもものをよく知っているとは思っていない」(『知ってるつもり』P130)
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「老害に年齢は関係無い。年老いた結果害でしか無い人間を老害と呼ぶが、それは十四歳の人間が十歳の新入りに「あの子調子乗ってない?」とほとんど根拠無く難癖をつけ出したとたん、十四歳であろうが老害の仲間入りなのだ。」(綿矢りさ『嫌いなら呼ぶなよ』河出書房新社、P189)
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7月26日は、作家・小松左京の命日。 「いつかは「現実」が、「報道」をおいこして、インクの香りのする新聞紙や、ラジオ、テレビの受信器の背後から、こちら側へ、せまってくる時がくる。ーーその時、惨劇はもはや人ごとではなく、あなた自身のものになるのだ。」(『復活の日』角川文庫、P206)
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「学力というと、問題の解き方がわかっていて、すいすいと解いていくことのように思われているが、そんなものは学力のうちに入らない。まちがったり迷ったりするのは当然であって、早くまちがいに気づいて直せるとか、迷ってもなんとか抜けだせるのが学力だ。」(森毅『21世紀の歩き方』青土社、P50)
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「自殺すると言う人は本当は自殺しないーーこれはかなり広く信じられている誤解です。」「自殺した人の八割から九割は実際に行動に及ぶ前に何らかのサインを他人に送ったり、自殺するという意思をはっきりと言葉に出して誰かに伝えているのです。」(高橋祥友『自殺の心理学』講談社現代新書、P5)
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「「生理は病気ではないが, 生理痛は病気である」つまり生理痛は他人と痛みの程度を比べるものではなく, 本人が生活上困っていたら治療対象であると考えていただきたい。」(高尾美穂・文、『月経の人類学 女子生徒の「生理」と開発支援』世界思想社、P93)
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「自分が幸せだと思いたいのか、人から幸せだと思われたいのか、その区別ができていない人が多い、と感じます。自分が満足したいのか、人から羨ましがられたいのか。」(銀色夏生『私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではない』P15)
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「現実生活の友人はその人が生きているということが前提ですが、本は死んだ人すべてのなかから、自由に自分で、友人を見つけることができる。何千年もの昔に友人を求めることもできる。読むとは、そうした友人と遊ぶということです。」(長田弘『読書からはじまる』ちくま文庫、P17)
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8月9日は、長崎原爆の日。 「原爆が投下された当時、長崎には、朝鮮人、中国人、連合軍捕虜、華僑、留学生、聖職者など多数の外国人が居住していたが、かれらもまた、その被害から免れることはできなかった。」(『新版 ナガサキー1945年8月9日』岩波書店、P66) #長崎原爆の日
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現代の妖怪・通貨。 「これを馬鹿にすると貧乏というザンコクな復讐をうける、といって精神安定剤の代わりに貯めると、いくら貯めても精神が安定するという効能はないから、一生このドレイとなることがある。」(『水木しげるのニッポン幸福哀歌』角川文庫、P269)
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手塚治虫が語る「漫画を描くうえで、絶対にしてはいけないこと」。 一、戦争や災害の犠牲者をからかうようなこと。 一、特定の職業を見くだすようなこと。 一、民族や、国民、そして大衆をばかにするようなこと。 (『マンガの描き方』光文社、P235)
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「障碍者はたいてい、障碍がない人と同等には社会参加ができないと見なされています。けれどもそれは、社会が障碍者よりも健常者に都合が良く、より多くの自由と選択肢を与えるようにできているからです。」(芹澤恵+高里ひろ訳『10代で知っておきたい「同意」の話』河出書房新社、P137)