本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(新しい順)

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「あなたが悲しいのが  わたしにもわかるのは  いつかのわたしが  あなただったときがあるから。  たくさんのいつかを背負って  今わたしもあなたも  ここにいるね。」 (さくらももこ『まるむし帳』集英社文庫、P140)
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「非のない人が理不尽に苦しめられるのを見るのは耐え難い。だが、そうした理不尽な世界に自分が生きていることを認めることより、目の前で苦しんでいる人に何らかの非を認める方が容易である。したがって犠牲者が苦しまなければならないのは、本人に非があるからだと考える」『いじめを哲学する』P87
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「「ノー」と言えない人の多くは「人を拒否したらうらみを買い、仲間はずれにされる」というビリーフ(考え方)を持っている。しかし、「ノー」と言うことによって尊敬をかちとることもある。」(国分康孝『〈自己発見〉の心理学』講談社現代新書、P42)
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「ワイドショーの原理のひとつに「他人の不幸によるカタルシス」があることはご承知と思うが、もうひとつ同じくらい太い柱として「悪人を(仕立て上げて)憎む快感」がある。残忍な犯罪が必須ネタとなっているのは、何も人生の教訓にしようということではない。」(ナンシー関『小耳にはさもう』P142)
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「他人の心を知ることが、いかに不可能でも、相手の心を知ることができると信ずること、けっして心の通いあいを断念しないこと、それが人間のやさしさだ。不可能でありながら、なおもそれを信じつづけることで、人間の社会はなりたっている」(森毅『まちがったっていいじゃないか』ちくま文庫、P26)
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「誰でも、自分がこれこそ正しいと思い込んだものにしがみついてしまうのです。それは逆に言うと、誰のものであれ、人のものの見方や考え方というのは、絶対に確実なものではなく、多かれ少なかれ、偏りや誤りがあるということです。」(藤田正勝『はじめての哲学』岩波書店、P105)
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「本人の気持ちひとつで、その外面的な噓の人格が内面化されて本物の人格になってしまうことも多々あるし、そこにこそ、人間の自発性、すなわち自由の問題の核心があるとも考えられる。偽善がほんとうの善になることもありうる。」(佐藤忠男『見ることと見られること』岩波現代文庫、P244)
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「腸も飛び出している。薪の数よりもっと死体を見て来たよ。白兵戦の恐ろしさときたら、人間が人間に襲いかかっていくんだよ、銃剣を構えて。どもってきて、何日もまともに舌がまわらなくなったよ。戦場に行ったことのない人にこんなこと分かるかね?」(『戦争は女の顔をしていない』岩波書店、P480)
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川端康成とワイアーヘアード・フォックステリアの子犬たち。 (参照:『作家の犬』平凡社、P36) #犬の日
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「人生とは不思議なものだ。一生懸命働いているのに、なぜか充実感より、空虚さの方が強いときがある。また反対に、失敗続きで、貧乏で、明日がまったく見えないのに、空虚さは感じず、自分の生を強烈に感じて充実しているときもある。」(綿矢りさ『憤死』河出文庫、P165)
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書店で気になる本を見つけたとき、家賃・食費・光熱費のことが頭をよぎって、購入を断念する人が多い国より、書籍代を充分に確保できる経済的余裕があるため、迷わず購入できる人が多い国の方がいい。
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「大人になるためには、何らかのことを断念しなくてはならぬときがある。単純なあきらめは個人の成長を阻むものとなるだけだが、人間という存在は、自分の限界を知る必要があるときがある。これは真に残念なことだが致し方ない。」(河合隼雄『大人になることのむずかしさ』岩波現代文庫、P134)
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「人間にとって、無知は避けられない。それは自然な状態だ。世界はあまりに複雑で、およそ個人の理解を超える。無知は腹立たしいものかもしれないが、問題は無知そのものではない。無知を認識しないがゆえに、厄介な状況に陥ることだ。」(土方奈美訳『知ってるつもり 無知の科学』早川書房、P375)
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「「努力は夢中には勝てない」という名言があります。勉強については内からのやる気を感じたことがなくても、なにか好きなことをやっている時には、内からのやる気を感じたことがあるのではないでしょうか。」(外山美樹『勉強する気はなぜ起こらないのか』ちくまプリマー新書、P36)
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「よく、人権というと、「権利、権利と主張しすぎ」といったことが言われます。しかし、日本にはそもそも、「性別」や「人種」といった個別の人権に関する法律が少なく、人権一般をカバーする法律も、かなり乏しい状況にあります。」(神谷悠一『差別は思いやりでは解決しない』集英社新書、P50)
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「人とは親しめ、だが安売りはするな。  これぞと見極めた友人は決して放さず  鋼のたがで心に縛りつけておけ。  だが生まれたてのヒヨコみたいな連中にいい顔を見せ  手がしびれるほど握手しまくるのは禁物だ。」 (シェイクスピア著、松岡和子訳『ハムレット』ちくま文庫、P43)
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「ほんとうに悲しいときは言葉にできないぐらい悲しいといいます。ですから、小説の中で「悲しい」と書いてしまうと、ほんとうの悲しみは描ききれない。言葉が壁になって、その先に心をはばたかせることができなくなるのです。それはほんとうに悲しくないことなのです」(小川洋子『物語の役割』P65)
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「自信って、一体何なんだろうな。自分の能力が評価される、自分の人柄が愛される、自分の立場が誇れるーーそういうことだが、それより、何より、肝心なのは、自分で自分を"良し"と納得することかもしれない。」(佐藤多佳子『しゃべれども しゃべれども』新潮文庫、P220)
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「かたづけは肉体労働です。本当に大変な作業です。その上、「選ぶ」というステップでは、最大出力で脳を使います。とても疲れます。ですから、必ず体調の良いときに始めてください。」(杉田明子・佐藤剛史『中高生のための「かたづけ」の本』岩波ジュニア新書、P70) amzn.to/3DJkIy8
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杉田明子・佐藤剛史『中高生のための「かたづけ」の本』(岩波書店)を読んでいたら、「かたづけ」の極意として、かたづけ前に自分の部屋を撮影することが勧められていた。理由としては、①レンズを通すことで部屋を客観視できる、②かたづけ後の部屋と比較できる、があげられている(P39~42)。
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「動機が偽善だからダメ、やりかたが偽善だからダメ、なんて批判には意味がありません。すべては結果次第なんです。結果がよければそれでいいし、結果的に苦しむ人がいるようなら、その善行はまちがっているんです。」(パオロ・マッツァリーノ『偽善のトリセツ 反倫理学講座』河出文庫、P192)
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「読書とは、突き詰めていくと、孤独の喜びだと思う。人は誰しも孤独だし、人は独りでは生きていけない。矛盾しているけれど、どちらも本当である。書物というのは、この矛盾がそのまま形になったメディアだと思う。読書という行為は孤独を強いるけれども、独りではなしえない。」(『小説以外』P179)
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「「赤ちゃんだった頃の写真を  全員首から下げないといけない  日」を作ったら、その日は  みんなちょっとだけやさしい  気持ちになれるんじゃ  ないでしょうか。」 (ヨシタケシンスケ『ヨチヨチ父 とまどう日々』赤ちゃんとママ社、P60)
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「日本の民主主義は一種の村の寄合に過ぎません。寄合というのは全員一致主義です。ですが、理を尽くした説得をするわけでも、本当の議論を尽くすわけでもありません。」(高畑勲『君が戦争を欲しないならば』岩波書店、P54) amzn.to/3fiGyz6
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10月29日は、映画監督・高畑勲の誕生日。 「民主主義教育を受けたはずなのに、私たち日本人は、西洋流の個人主義的な、周りが反対であろうと、一人ひとりが自立して考え、ちゃんと意見を述べたうえで、議論をして深めていく、ということは全然できていません。」(『君が戦争を欲しないならば』P54)