本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(いいね順)

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「わが国民は利害に敏く、理念に暗い。ことのなりゆきに従うことを好んで、考えることを好まない。そもそも考えるということ自体を好まないのだ。そのため、天下のもっとも明白な道理であっても、これをおろそかにして何とも思わない。」(中江兆民『一年有半』光文社古典新訳文庫、P129)
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以前家庭教師で教えていた生徒さんが、国語の教科書に掲載されている魯迅「故郷」を読んで、「魯迅の文章はすごく好き」と言っていた。確かに「故郷」には感動を覚える。たださらに一歩を進めると、本当に評価すべきは、魯迅の文章と一中学生を媒介する日本語訳を生みだした、訳者の竹内好ではないか。
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「SNSって、まだ煮詰まっていない自分の思いを簡単に出してしまえるから、深く考える前に書き終えてしまうんだよね。それがたとえ、ポジティブなものであろうが、ネガティブなものであろうが、大きくなる前に摘まれてしまうのよ。」(マツコ・デラックス『デラックスじゃない』双葉文庫、P184)
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俳優・作家の高見のっぽさん死去。ご冥福をお祈りします。 「名高い作家なぞが「私のえらんだ一〇〇冊」なんぞといっても、それを真に受けちゃいけません。その一〇〇冊のありがた味が本当にわかるまでに、その作家だってどれほどの本を読んだことか」(『夕暮れもとぼけて見れば朝まだき』P130~131)
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「「努力は夢中には勝てない」という名言があります。勉強については内からのやる気を感じたことがなくても、なにか好きなことをやっている時には、内からのやる気を感じたことがあるのではないでしょうか。」(外山美樹『勉強する気はなぜ起こらないのか』ちくまプリマー新書、P36)
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障害者の生きづらさの要因を、個々人の「身心の障害」に帰するのではなく、「所謂「健常者」用につくられた社会」に求める視点は重要である。つまり障害者は、他者によって「障害者にされた人たち」という一面を持っているということである。(この視点を社会学では「障害の社会モデル」と呼ぶ。)
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敗戦後の「日本分割占領案」。 (参照:成田龍一『戦後史入門』河出文庫、P42)
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「蒐集という行為によってもたらされる喜びは、既に入手した蒐集物のひとつひとつを玩味する以上に、蒐集対象の整理・分類という作業に宿っていると思われる。ただたんに蒐集品の数や値段だけを誇るような粗野な態度は、本当の蒐集家には見出せない。」(『奇想版 精神医学事典』河出文庫、P535)
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「不登校やひきこもりは、家族や周りの人にとってはある日突然起こったかのように思えるだろうが、当事者はそこに至るまでに長い期間、傷ついたり、悩んだり、苦しんだりしながらなんとか毎日をサバイブしてきている。」(林恭子『ひきこもりの真実』ちくま新書、P198)
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「教育というものは、他人と比べてはいけないんです。「あなたのよさは、あなたのよさだね」という教育をすべきなのに、テストや塾で他人と比べて、親も心配だから、「あの子みたいに、ちゃんと勉強しなさい」なんて言うんですよね。」(熊野英一・杉山錠士編著『急に「変われ」と言われても』P32)
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「沈黙している者も非難され、多く語る者も非難され、すこしく語る者も非難される。世に非難されない者はいない。」「ただ誹られるだけの人、またただ褒められるだけの人は、過去にもいなかったし、未来にもいないであろう、現在にもいない。」(中村元訳『ブッダの真理のことば 感興のことば』P42)
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「もし、表情を完全にコントロールすることができれば、僕たちは表情を信じることができなくなる。だから、表情をつくる顔の中に、どうしても意思では制御できない部分が残っていないと、コミュニケーションの信号として機能が成り立たないということになります」(『「つながり」の進化生物学』P205)
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「じつは孤独というのは、自由自在にふるまえ、無理しない自分にもどれる場所であり、そこからまた社会に打って出ていく「陣地」になるのです。これは赤ちゃんの成長を頭に描けば、すぐに理解できると思います。」(武長脩行『「友だちいない」は"恥ずかしい"のか』平凡社新書、P75)
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「考えてみたらわかると思うんだけれど、子どもってちっとも自由なんかじゃないです。基本的に親と学校の枠のなかで考えなくちゃいけないのだし、経済的にちっとも自由がない。暮らし方も選べないし、友だちも知っている範囲で見つけるしかない。」(吉本ばなな『おとなになるってどんなこと?』P96)
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「心理的安全性というと、決して相手を批判しないことだと思われがちだ。だが実際は、その逆だーー心理的安全性のある環境とは、議論が歓迎され、受け入れられているため、人々が安心して異なる意見を表明できる環境を意味する。」(渡邊真里訳『私たちは同調する』すばる舎、P330)
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「大体、生きている人間というものは、どこか我慢ならない点をもっています。死んでしまうと誰だって美化される。つまり我慢できるものになる。これは生存競争の冷厳な生物的法則であって、本当の批判家とは、こんな美化の作用にだまされない人種なのであります」(三島由紀夫『不道徳教育講座』P172)
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「批判って、難癖をつけるとか、文句ばかり言う、ということとは違います。正しい批判精神を失った社会は、暴走していきます。批判することは、もっとよくなるはずと、理想を持っているからできること。社会を愛する気持ちと反対のものではない」(『ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版』P33)
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「一般的には、親や社会に都合のいいことが長所で、都合の悪いことが短所だとされてしまっています。けれど子どもが幼いときから自分の気持ちを抑え、我慢をするのは立派なことに見えるけれども、実は自分を見失うことでもあるのです。」(佐々木正美『子どもの心の育てかた』河出書房新社、P69)
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「学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。」「勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に直接に役立てようとあせってはいかん。」(太宰治『パンドラの匣』P19)
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「人とは親しめ、だが安売りはするな。  これぞと見極めた友人は決して放さず  鋼のたがで心に縛りつけておけ。  だが生まれたてのヒヨコみたいな連中にいい顔を見せ  手がしびれるほど握手しまくるのは禁物だ。」 (シェイクスピア著、松岡和子訳『ハムレット』ちくま文庫、P43)
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「よく、人権というと、「権利、権利と主張しすぎ」といったことが言われます。しかし、日本にはそもそも、「性別」や「人種」といった個別の人権に関する法律が少なく、人権一般をカバーする法律も、かなり乏しい状況にあります。」(神谷悠一『差別は思いやりでは解決しない』集英社新書、P50)
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「ネットで強い言葉を使う人たちが「論破」という言葉を好むのは、本来、「論」というのはぶつけてもぶつけても、なかなか「破」には至らずに、繰り返し議論していく体力を必要とするものだとの認識がないからである。」(武田砂鉄『わかりやすさの罪』朝日新聞出版、P247)
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「現代人はゆっくりするということも、何もせず、ボーッとしている時間を過ごすことも苦手です。何かをすることで幸福感や充実感を得ようとします。でも、何かをするのではなく、何もせずに、いるだけで幸せを感じられる場合があるはずです。」(『ハブられても生き残るための深層心理学』P219)
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「批判って、難癖をつけるとか、文句ばかり言う、ということとは違います。正しい批判精神を失った社会は、暴走していきます。批判することは、もっとよくなるはずと、理想を持っているからできること。社会を愛する気持ちと反対のものではない」(『ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版』P33)
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こういうフェア、いいね。 「(ぎりぎり)片手で読める学術書フェア」