本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(いいね順)

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「差別には、同化と排除の二つがあります。一つは「自分たちと同じようになれ」。もう一つは、「同じようになれないなら、どこかへ行け」というものです。いずれも社会環境を定数と見なすアプローチで、多様性を阻害するという意味では同じです」(熊谷晋一郎・文『わたしの身体はままならない』P35)
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「少しでも「変だな」と感じたら、その自分の感性を大事にしましょう。そういう時は、「自分の理解が足りないため」などと思わず、なぜ違和感を覚えたのか、一度相手と少し距離を置いて、じっくり考えてみてください。」(江川紹子『「カルト」はすぐ隣に』岩波ジュニア新書、P208)
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10月29日は、映画監督・高畑勲の誕生日。 「民主主義教育を受けたはずなのに、私たち日本人は、西洋流の個人主義的な、周りが反対であろうと、一人ひとりが自立して考え、ちゃんと意見を述べたうえで、議論をして深めていく、ということは全然できていません。」(『君が戦争を欲しないならば』P54)
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「人間関係をスッキリし過ぎると孤独になってしまうし、自分らしくいようとし過ぎると、心が貧しくなってしまう。シンプルすぎる心には余裕がありません。スッキリは心を守ってもくれるのですが、時と場合によっては心を損なってしまう。」(『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』P208)
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「読書も、元気で人生に何も問題がないときには、必要ではありません。本なんか読まなくても生きていけるというのは、まったくその通りだと思います。しかし、いったん人生に何か起きたときには、じつは本というのは、命綱になってくれる存在だと思います。」(頭木弘樹『絶望読書』河出文庫、P262)
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「(第一次世界大戦以後の)パン作りに携わる人間にとって非常に大きな変化は、自動こね機が普及したことです。それ以前は「パン屋とは喧嘩するな」といわれていました。100キロもある生地を持ち上げたり、手や足でこねたりするのですから、腕っぷしは自然と強くなる」『パンの世界』P28 #パンの記念日
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「善良な弱い人間は、みすてられている。組合とか圧力団体を作り、しゃにむに叫んで要求するやつらばかりが利益をえている。このたぐいがみな悪人というわけではないが、それにくらべて、孤立した善人はあわれなものだよ。善良であるがゆえに、集団を作れない。」(星新一『なりそこない王子』P164)
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「●文庫本は何冊まで積めるか?」 明らかになった新潮文庫の強度。 (参照:堀井憲一郎『文庫本は何冊積んだら倒れるか』本の雑誌社、P14)
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「バーチャルリアリティの研究では、身長が高く魅力的な容姿のアバターを使うとコミュニケーションが変わり、自身の態度や行動が変容することをギリシャ神話に出てくる自由に姿を変えられる神の名をとって「プロテウス効果」とよんで研究が進んでいます。」(『こころと身体の心理学』岩波書店、P111)
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「一般に、差別する側はほとんどつねにその差別に関して無意識である。しかし差別される側にとっては、その無意識こそ、こちらでは強烈に意識せざるをえない壁であり、胸もとにつきつけられた刃であり、恐ろしいリアリティーである。」(坂口ふみ『〈個〉の誕生』岩波現代文庫、P6)
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「誰かの発言や芸を「面白くない」「つまらない」と一言で切ってしまえば、それで終わりですが、「わからない」という受け止め方だと将来に繫がる。つまり、将来わかる時がくるかもしれない可能性が残される。」(家近良樹『歴史を知る楽しみ 史料から日本史を読みなおす』ちくまプリマー新書、P156)
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「学力というと、問題の解き方がわかっていて、すいすいと解いていくことのように思われているが、そんなものは学力のうちに入らない。まちがったり迷ったりするのは当然であって、早くまちがいに気づいて直せるとか、迷ってもなんとか抜けだせるのが学力だ。」(森毅『21世紀の歩き方』青土社、P50)
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「会社からすれば、いじめのおかげで、社員から不満の矛先を向けられる恐れが減る。加害者が自分の職場ストレスを発散するために無自覚に行っていたいじめが、会社にとっては、過酷な職場の「統治」に役立っていたというわけだ。」(坂倉昇平『大人のいじめ』講談社現代新書、P90)
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8月9日は、作家トーベ・ヤンソンの誕生日(ムーミンの日)。 「我々は本気で生きるのだ。そして自分の本質によって自分を成長させ、自分自身を発見する。そうやって生きるうちに、自分に何かを与えてくれるもの、先に進むのを助けてくれるものを探すのだ」(久山葉子訳『メッセージ』P90)
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「「多様性が大事」と思っていても、じつは人間の脳は「たくさんある状態」が苦手です。そして、「個性が大事」と思っていても、「バラバラにあるもの」が苦手です。人間は、目の前にあるものを、「できるだけ揃えたい」と思ってしまうのです。」(稲垣栄洋『はずれ者が進化をつくる』筑摩書房、P42)
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「傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだと、おまえの心に言ってやるがよい。夢を追求している時は、心は決して傷つかない。それは、追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ」(パウロ・コエーリョ『アルケミスト 夢を旅した少年』角川文庫、P154)
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「過剰労働に命をかけ、節約に明け暮れるという、労働者のこの二重の狂気の沙汰を前にして、資本主義生産の最大の課題は、もはや生産労働者を見つけることや、その労働力を倍加することではなく、消費者を新たに見つけ、欲望を刺激し、偽りの必要を作り出すことである。」(『怠ける権利』P50)
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「非のない人が理不尽に苦しめられるのを見るのは耐え難い。だが、そうした理不尽な世界に自分が生きていることを認めることより、目の前で苦しんでいる人に何らかの非を認める方が容易である。したがって犠牲者が苦しまなければならないのは、本人に非があるからだと考える」『いじめを哲学する』P87
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川端康成とワイアーヘアード・フォックステリアの子犬たち。 (参照:『作家の犬』平凡社、P36) #愛犬の日
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「私は義務教育は何をおいても、同級生を友だちと思えるように教えてほしい。同級生を敵だと思うことが醜い生存競争であり、どんなに悪いことであるかということ、いったん、そういう癖をつけたら直せないということを見落していると思います。」(岡潔・文、『人間の建設』新潮文庫、P120)
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「いじめをする人は何よりもいじめる相手に依存している。自分自身だけで満足できる(自足)ことを探す能力がなく、常に他人を必要とするわりに、他人に対して不自由なほど神経質である。」(津村記久子『二度寝とは、遠くにありて想うもの』講談社文庫、P30)
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4月3日は、作家・中島らもの誕生日。 「正気というのは抽象概念であり、どこにも「この人こそ正気だ」という人間は存在しない。つまり正気とは非常に稀有な狂気の一形態だということもできる。他者の狂気、自分の狂気に対して寛大でなければ、とても街では生きていけない」(『僕にはわからない』P73)
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「本は長持ちする。本は頼りになる。あなたが十五歳のときに、あなたに何かを語った本は、あなたが五十歳のときにも、また何かを語ってくれるだろう。あなたのその本に対する理解が非常に変化していて、まったく新しい本だと思うかもしれないけれども。」(谷垣暁美訳『私と言葉たち』P128)
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「学校の授業に注意を集中できない子どもがいると、私たちは、教室や学校の組織化のあり方を問うより、まずその子どもの行動様式を変えようとする。またホームレスを目のあたりにすると、差別や不平等の歴史的な経緯を問うより、その人を失敗者と見なす。」(『誰も正常ではない』みすず書房、P435)
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「表現の自由はもともとマイノリティの権利として意味があるのだ。マジョリティや強者は自由自在に表現の自由を享受できるが、マイノリティにとって表現の自由は自身の人権を実現するための核心的な価値だ。」(『ヘイトをとめるレッスン』ころから、P146)