こちらへ来てなんとか委員長もやらされてはいるが、大学でなんとか委員長になれば細かな事務作業を含み何から何まで自分でやらなければならないが、こちらでは事務でできることは担当事務員が丁寧にやってくれるので、研究者は重要な判断事項に集中して注力することができ、非常に助かっている。
確かに大学から移ってきた人間からすると、大学に比べて研究所ははるかに事務体制もしっかりしていて、研究者が研究に全力で取り組む環境はまだ比較的なんとか保たれている。それを良しとしない勢力が官僚にあるらしいことがわかる。
文科省だったか財務省だったかの作った文書に、大学以外の研究機関(KEKも含まれる)には、まだ国立大学に行ったような改革の手が十分に入っていないと書かれていて、国立大学と同様に国立研究所の研究力も全力で削ぎに来るらしいことが伺える。彼らの目的がよくわからん。
以前池内さんが、独創的な研究には研究者にゆったり流れる時間が必要、と言っていたのが印象に残っているが、日本の研究力が落ちた背景には、研究資金の問題もさることながら、研究者はほっとくとサボるなどと言って、研究に使う時間を奪いまくったことも大きく影響していると思われる。
こういう研究は面白そうだなあ、と思ったのだが、よく考えると自分も対象が宇宙構造なだけで、ほぼ同じような研究だった。手元に置いていくらでも精密にどの角度からでも観察できるのが違う。 バラバラに見えるメロンの網目模様に、共通の統計的法則が存在 山梨大学が発見 univ-journal.jp/186637/
まさに「2004年を境にして、急激に崖を転がるようにして低下」 これを筆頭・責任著者カウントで測ると63カ国中40位にまで転落しているのだからすごい。 科学論文、トップ10陥落…大丈夫か、日本の研究開発力 : 読売新聞オンライン yomiuri.co.jp/science/202208…
結局、予算を減らす目的で学術縮小政策を推進する改革は、もがけばもがくほど事態が悪くなるという一般的な現象に従っているように見える。予算の縮小が至上命題で譲れないのであれば、それに応じて全体をまんべんなく縮小していくのが最もコストパフォーマンスが良い、ということではなかろうか。
研究力を数で評価して予算配分に使うの最低。 論文数の多いところに多く配分すると、粗製濫造により質が下がる。←これまで Top10%論文率の高いところに多く配分すると、通常論文が出せなくなり論文数自体が激減する。←これから(卓越研究大学) 学術縮小政策のシーソーゲーム。
長いので後で視聴する。 最初のあたり: 「2004年を境にして(日本の研究力は)急激に崖を転がるようにして低下しました」 「Top10%論文率(筆頭・責任著者カウント)は63カ国中40位、日本がいま競争しているのはチリとかモロッコとかアルジェリアです」 youtube.com/watch?v=Q7hMhO…
ブラックホールに近づいてきた天体が、らせんを描いてブラックホールに落ちていくという誤ったイメージもよく見られる。宇宙空間でロケットの燃料が切れるとそれ以上進めなくなってしまうというイメージと合わせ、摩擦力にまみれた日常感覚はなかなか払拭しにくい。
メディアや一般の方と話すと、ブラックホールは何でも吸い込んでしまう恐怖の天体というイメージが強く、近くの天体はすぐに全部吸い込まれると思われているが、実際にはブラックホール周りを楕円運動するだけで、その近日点がブラックホール半径以下にならないと吸い込まれないのでほぼあり得ない。
もうだいぶ前の微笑ましいレベルで言えば、10日間で日本と米国を2往復させられたことがある。日本に戻ってくる必要は全くなかったのだが、その理由は純粋に「研究資金を使い切るため」。時間と金の無駄以外のなにものでもないが、これよりずっと深刻なレベルの無駄遣いが現在も日本中で進行している。
選択と集中、選択された現場周辺をうろうろしていたが、具体的なことは死んでも言えないが、じゃぶじゃぶと資金が流入してくると必要もないのに使わなければならないという精神性が醸成され、大いなる資金の無駄遣いが見られることだけは言っておかなければなるまい。
ここ最近、将来の進路について高校生から大学院生まで多様な若者と話をする機会が何度かあったが、時代のせいか、どの分野に進むのが有利か、将来伸びる分野はどこか、ということを気にする人が多い印象がした。自分が何をしたいのかをもっと優先したほうがいいんじゃないか、とは言っておいたが…
この数ヶ月の間、大学院進学を検討している少なくない人数の学部生と話したが、日本で安定した研究者ポストが確実に減っているという情報を敏感に察知してて、研究者としての将来性に不安を感じて躊躇する人がかなり増えている印象。 「博士離れ」浮き彫り: 日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXZQO…
公務員数削減! →国立大学法人化で一気に名目上の公務員数が減る →その機に乗じて国の干渉増大&天下り先確保 →大反対の中、附帯決議とともに強行採決 →附帯決議完全無視され運営費交付金の減額と干渉増大 →日本の研究力低下 →有馬元文相「国立大学法人化は失敗だった」 そらみんな怒るよな。
オリビア・ニュートン・ジョンは、量子力学の確率解釈で有名なマックス・ボルンの孫。
大学院生が匿名で研究者コミュニティの悪口を言うのは本当にやめた方が良い。内容から簡単に身バレするし、狭いコミュニティで誰もが見ているので、キャリア上のインパクトが計り知れない。実例が幾つも存在する。特定の人物に意見があるなら、名を名乗って直接話さなければならない。
特にいいとこのお嬢さんはその傾向が強く、親の言う通りに進路を決めて見合い結婚をして、本人もそれに何の疑問も抱かないで(少なくとも最初は)幸せそうにしているというのが当たり前のコミュニティも覗き見たこともある。さすがに現代では少数派ではあるが昔はもっと一般的だった。
こんなにバズるとは思っていなかったので、最後の一文はネタのつもりだったのだが、なぜか一部の人の逆鱗に触れてしまったようだ… しかし大量についた引用RTを眺めれば、これが特殊な例ではなく同じ経験をした人が大量にいることがわかるし、実際にそう育てられた人を何人も知っている。
この例一つで主語がでかいというツッコミはその通りだが、自分のまわりや時代や地域や女子学生の話などを聞いた経験を総合すると、家庭環境に大きく依存するものの、この頃の保守的な家庭の一般的な傾向としては言い過ぎではないと思うし、それが現在にも多かれ少なかれ影響していると思う。
いとうあさこは高校の時に理系が得意で天文学を勉強したかったため東北大学あたりに行きたかったが、理系に進むと嫁に行きそびれるので文系に行けと両親に猛反対され、家出してアルバイトをしながら自活してお笑いの道に進んだという話を聞いて、女性研究者が理系に少ないのも必然だなと思った。
大学教員公募が書留郵送のところが多く海外から応募できないの、かなり問題。採用側は広く応募者を集めたいのに事務的事情でそうなってるのは双方にとってデメリットしかない。Researchmapから業績履歴情報を取って抱負等の文書だけ電子アップロードするだけでよいはずだが、権力がなくて済みません。
今の大学改革ってのはあれだ、栄養が足りなくなり病気にかかって弱っていく人に対して、医学的な治療法を知らない素人がイメージで作った治療法を提案し、それに従わなければ食事を与えないぞと脅して強要し、結局は治療になってないので無理が祟ってどんどん悪化していく構図かな。
筑波大学の広さを舐めていて、初めて行く建物であっても45分前にキャンパスに到着すれば余裕だろうと思って行ったら、迷いに迷って、道行く人に尋ねてもその人たちも迷いに迷い、結局のところ予定時間に遅れてしまった。