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残されたのは寅の人形。
最期まで肌身離さず持っていた。
あの日みすみす奪われた若を、あの日無くした名の意味を、忘れないために。
三河一向一揆で殿に歯向かう苦渋の選択をしたこと、それをまたしても許されたこと、兎の殿の優しさを忘れないために。
#どうする家康
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なぜ和田義盛がここにいるのか少しおさらいを。
三浦義村にとって、和田義盛は父方の従兄弟、北条義時は母方の従兄弟にあたります。
三浦義澄を叔父御と呼び、「三浦の一族は俺が守ってみせる」と言うように、和田と三浦は同族であり、和田は最大勢力でありました。への字眉が可愛い。
#鎌倉殿の13人
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のちに亀姫は、約束どおり奥平信昌に嫁ぐこととなります。
ちなみに国宝の太刀・大般若長光も、この長篠の戦いの功績を讃え、家康から彼に贈られたのでした。
#どうする家康
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どの大河ドラマでも刀と刀の鍔迫り合いと大筒が火を噴く禁門の変。
なんか今凄い人いなかった?
#青天を衝け
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いよいよキービジュアルの北条義時が登場した。
それは、13人の合議制の頂点に君臨するというより、全てを呑み込んで黒くなった姿だった。
光ならば混ざれば白くなる。しかし彼が呑み込んできたのは、様々な想いを抱えた人間だ。
亡き者去った者残った者、全てを抱えて執権となる。
#鎌倉殿の13人
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一勝(源頼朝)と一敗(木曽義高)。
ただし「我が家に伝わる秘策」と言っても、実際に女装するのはいつも他家の者。
#鎌倉殿の13人
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「あれは変わったな。肚のうちを見せなくなった」
厭離穢土を陰気くさいとこき下ろし、三河武士は田舎者と笑い、氏真を無能と断じる。
今までの家康なら、おろおろと慌て、無理な愛想笑いをし、目を剥いて怒っただろう。
信長は全て分かっていて、家康を試したのだ。
「化けおったな」
#どうする家康
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主君のため死ぬことを夢見ながら、涙ながらに主君の介錯を務めようとした初陣の本多平八郎。
昼寝ばかりかと思えば、厭離穢土欣求浄土という家康の後の旗印を領主の志として説いてしまう小平太、後の榊原康政。
同い年の2人、このとき13歳。
徳川四天王と呼ばるるはまだまだ先のこと。
#どうする家康
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「それで良いのだ。私があなたでもそうする」
何度も語られているが、中川大志さんの台詞回しに堺雅人さんの山南敬助を思い出さずにはいられない。
しかし彼は、自分の死が組織のためになるとは考えない。
「本当に鎌倉の為を思うなら、あなたが戦う相手は」
今宵は互いに苦い酒だ。
#鎌倉殿の13人
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俺たちの中川大志を美しく撮って魅せようというスタッフの心意気が、天にも通じたこの美しい初夏。
#鎌倉殿の13人
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山田裕貴平八郎忠勝が脱いでいてそれどころではないのはよくよく承知しておりますが、小平太と平八郎に文をもたらした遊び女は着物の柄の違いでも分かるように、それぞれ違う方。といっても実の姉妹。
天翔愛さんと天翔天音さんは、今大河で信長の父を演じた藤岡弘、さんの御息女です。
#どうする家康
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お前「も」俺を信じぬのか⁉︎
これだけで信長の孤独が鮮明になって辛いのに、
お前の心のうちなど分かるもんか!
そう返されて信長が涙をこぼす。
あの、信長が。
「我が弟」と見込んだ長政と家康、
ふたりにさえも己の義を理解されぬ孤独に堕ちて。
#どうする家康
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「いつかやろうと取っておいた」
自分が義仲を討ち取って戻ってくる頃のは、こいつは首を刎ねられているだろうと思っている義経と、父で戦に敵うわけがなく、最早再びお会いすることもないだろうと不憫に思っている義高と。
#鎌倉殿の13人
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「お師匠」
トウに呼ばれて振り向く善児。
人が来たのを分かっていても声を掛けられるまで敢えて振り向かない者の様子ではないんですよね。
気づいていない。
一幡の粗末な墓。
そばにいるのはかつての暗殺者ではなく、無邪気に笑う幼子の顔が浮かんでしまうばかりのただの老人。
#鎌倉殿の13人
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「試されたのですよ。わしの天運を」
中には兄・北条宗時の巾着。
中を見たかと問われて否と答えるけれど、鎌倉を守るため策を弄してきた今の北条義時が、息をするように嘘をつけるようになった小四郎が、中を見ずに袋を渡すことも、見たことをそのまま伝えるはずも最早ないのだった。
#鎌倉殿の13人
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命尽きるその時、和田義盛はウリンを見て、上総広常は小四郎を見て、微笑むんですね。
自分は裏切られていない。そう確信できたから。
「これほどまでに鎌倉殿と心が通じ合った御家人が他にいたか。我こそが鎌倉随一の忠臣じゃ!」
それが彼の生きるよすが。死んでも守る誇り。
#鎌倉殿の13人
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兵糧や備蓄の大事さ、武士だけでなく農民を集めた兵、騎馬ではない泥臭い戦い、武具を奪われ売り払われる討死者、裏方の実務、首桶と首見分、妻も子も見捨てねばならぬ決断、主人公ですら裏切らねば生き抜けぬ戦。
初心者向けと言われるけれど、戦国をきっちり書いている大河です。
#どうする家康
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「しょんべんちびった」
父時政に倣って初陣の息子を落ち着かせようとする義時の言葉に、泰時は目を丸くして「着替えを!」と慌てます。
後ろの鶴丸は声を上げて笑っているのに。
誰にでも分かる冗談が通じない。
泰時が如何にクソ真面目な人間かがよく分かります。
#鎌倉殿の13人
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「遠慮なくお食べ、阿月」
「あづきと申すか?」
歴史好きならニヤリとする名前。
お市が夫浅井長政の裏切りを密かに知らせるため、兄信長に届けたという、袋の鼠ならぬ「袋の小豆」。
後世の創作と言われるこのエピソードを、小豆ではなく阿月に変えてさらなる創作とするのでしょうか。
#どうする家康
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お主は分かっておろう?
“猿”の脳みそでは到底分からんことで
猿と呼ばれる秀吉の言葉だから自分が分かっていない演技と謙遜に聞こえるけれど、その実本当に分かっていない佐久間を指して、『猿並みの頭』と笑っている。
目の前でなく遠くに置く黒の一手は、先の徳川を見据えている。
#どうする家康
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板垣李光人さんの芯の強い目が印象的なシーンですが、いや、それは誰ーーーっ!!!
その糸巻太刀拵の太刀は誰ですかーーーーっ!!!
#どうする家康
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「人心が離れます!!」
密約を反故にするという勝頼を諌める穴山梅雪。
思わず語気を強めるとき、それは言葉の上で人のことを指していても、自分自身の思いが出たものだ。
この主人は信じられない。
最早、ついてはいけない。
この出来事が、彼の今後を大きく左右することになる。
#どうする家康
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時政・義時・泰時・時氏・経時・時頼・時宗・貞時・高時。
通字は「時」。
あの人が伊豆で頼朝様を助けたから、今日の鎌倉がある。
次回、『時を継ぐ者』。
#鎌倉殿の13人
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第一話駿府にて。
女雛だけを花一杯の舟に乗せた直後、瀬名は母たちに見つかって連れ戻されてしまった。
そして今日も。
家族だけでひっそり暮らしたいと願った瀬名は、国を、徳川を守らせるため、彼岸へ渡っていくのだ。
またひとり、家康を置いて。
#どうする家康