今日で、日本に移住してから2年間が経ちました! 2年しか経っていないと信じられない程、この短い間に色々な経験が出来ました。住めば住むほど、日本が大好きになります。 日本の皆様にこんなに温かく受け入れていただいて、本当に感謝しております。これからもよろしくお願いします!
都内の総合病院の発熱外来を週3日担当していますが、今日は久しぶりにコロナ患者を入院させました。 今までの数カ月はいくら検査しても陰性ばかりでしたが、いきなりあちこちに陽性が出ています。現場でも、第6波が始まったと自覚します。 この波も乗り越えるため、一緒に頑張りたいと思います。
そして、入院率が未接種者の方がダントツ高いことが確認されています。 日本でも、これからのオミクロン株の拡大によって特に未接種者の中で入院と重症例は多くなると思います。もしまだ接種をしていなければ、早めに接種する事を強くお勧めします。
オミクロン株について「重症化率がデルタ株より低い」という情報を「重症化しない」の様に扱っているメディアも多いですが、決してそういう訳ではありません。 感染の95%がオミクロン株の米国でも、入院と重症例が急増しています。ニューヨーク市では既に入院の数がデルタ株のピークを越えています。
日本で既にオミクロン株による感染者の爆発的な増加が始まっています。 他国のデータを見ると、日本の1日あたりの感染者が何万人になる日はあっという間に来ると思います。 その時でも冷静に生活できるように、今から心の準備をしておく事と、デルタ株の波との違いを把握する事は重要だと思います。 twitter.com/nicholasrennic…
忽那先生(@kutsunasatoshi)によるオミクロン株の最新情報の素晴らしいまとめです。 もう第6波は始まっていますが、今までの波とは違います。これから来る状況を把握するために重要な情報だと思います。 news.yahoo.co.jp/byline/kutsuna…
発症予防効果の持続性が乏しい一方、入院予防効果は強くて長く持続する様子です。 2回目接種の6ヶ月後でも52%、そして3回目で88%に上がります。 まだ長期的なデータを待ちたいですが、個人的に1年後でも一般人にとって十分と言える入院予防効果を保つと期待しています。
4回目、5回目の接種に関しては、個人的に少なくとも1年間以内に一般人には必要にならないと思っています。 現在のデータを見ると、オミクロン株に対して「ワクチンの発症予防効果が弱すぎて、入院予防効果が強すぎる」からです。 (続) twitter.com/Nicole85199147…
ワクチンは今まで感染拡大防止に重要だったが、オミクロン株に関してはこの役割は期待できない。 2回目接種後は接種直後では60%程度ですが、5-6ヶ月で発症予防効果が10%程度に下ります。3回目接種後でもまだ長期的なデータがないですが、10週間後でも70%から50%程度に低下しています。
これからの数ヶ月は感染者の数の変動を過剰に気にせず、この波を乗り切るため一緒に頑張りましょう。
そして、これから「毎日が感染者数の最高記録更新」の時期になっても、パニックに陥る必要はない。 オミクロン株はデルタ株と比べて入院率が3分の1程度なので、デルタ株の時期の数字と直接比較するべきではない。 私達のやるべきことは、感染者が100人でも10万人だろうと変わらない。 (続)
今後数ヶ月は医療崩壊を避ける事が最大のチャレンジです。拡大のスピードを少しでも遅くするように、今から感染対策の基本は重要です。 特に、入院予防効果が強いブースターに関しては、免疫獲得まで約2週間かかるので、できる人は感染状況の悪化を待たずに早めに接種した方が良いと思います。 (続)
最近「東京では○人感染、○ヶ月ぶりに○人台」という様なニュースが多いですが、オミクロン株に関しては状況の見方を少し変えた方が良いと思います。 他の国のデータを見れば、日本でも急激な感染拡大が起きることは言うまでもないので、日々の状況よりは全体像に注目した方が良いと思います。 (続)
今までは「その時の感染者数によって、どれくらい感染対策を気にするかを決める」と考えていた人が多いと思いますが、これだとオミクロン株の猛スピードに対しては手遅れになってしまいます。 もし「本格的に増えたらこうする」という事があれば、今からすべきだと思います。 (続)
【個人的な感想】 このデータを見ると、日本ではこれからの数ヶ月が大変な時期だと思います。 2回接種の発症予防効果が丁度低下していて、まだ3回目の接種率が低いうちが最も感染拡大しやすい。 感染者数がデルタ株のピークを超える可能性は高いと思います。この時期の医療逼迫は何よりも心配。
ですが、その後3回目の接種率が高くなれば状況は変わると思います。 3回目接種の強い入院予防効果とオミクロン株の病毒性の低下を合わせれば、いよいよコロナが「重症化が稀な感染症」になる可能性は十分あると思います。 その日に向かって、後一踏ん張り一緒に頑張りたいと思います。
そのなか、3回目接種の強い入院予防効果が希望の光に見えます。3回目接種が進めば、入院率の更なる低下が見られて、発症予防との相乗効果で入院患者数をかなり抑制できるはずです。
オミクロン株の病毒性の低下と、2回目ワクチン接種後の長期的な入院予防効果を合わせると、今の日本で感染が本格的に拡大した場合でも、入院率はある程度抑えられるはずです。 ですが、「入院率」がある程度抑えられても、感染者数が急増すれば入院患者の絶対数がそれでも多くなる恐れがあります。
【ワクチンの入院予防効果】 これが更に嬉しいデータです。 発症予防効果と違って、ワクチン2回接種でもかなり効果が長く持続する様子です。2回目接種から6ヶ月以上が経っても、入院予防効果が52%でした。 そして、3回目接種の場合は88%にも上がりました。この効果も長く持続する可能性が高いです。
【入院率】 ここからが嬉しいデータです。 オミクロン株の50万人以上の感染者のデータを分析したところ、入院率が約3分の1でした。 懸念されていた小児患者でも、オミクロン株による入院率はデルタ株と比べて約半分でした。
つまり、5-6ヶ月前の2回接種ではオミクロン株の感染自体をほとんど防げていないと考えて良いと思います。 3回目接種後でも効果の低下が見られているので、現在のワクチンでオミクロン株の感染拡大を長期的に抑えることが極めて難しそうです。
そして、表の右側では、いわゆる交互接種の効果を示しています。 ファイザー3回接種と比べて、ファイザー2回接種後にモデルナの3回目接種をした方が、少し効果が高く、効果の低下が緩やかな様子です。
【3回目接種の発症予防効果】 表の中央の部分は3回接種後の発症予防効果を示す。 ファイザー2回接種後に、ファイザー3回目を接種した場合、発症予防効果が70%程度に上がりました。 その後、接種から10週間後では50%程度に低下しました。
モデルナも、ファイザーと同じく、2回目接種直後は発症予防効果が高いですが、5ヶ月以上が経つとその効果がほぼなくなるように見えます。