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【熱き脳】脳の中の温度は体温よりも平均して1°ほど高いそうです。しかも変動が大きく(風邪をひいたわけでないのに)40°超えも珍しくないとのこと。先週の『ブレイン』誌より→ academic.oup.com/brain/advance-… (ちなみに、加齢に伴い体温は下がっていきますが、脳温は逆に上がっていくそうです。面白い!)
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【新生児の脳】生後1日目に声を5時間聞いただけで、それが言語かどうかを脳は学習できるようです。今朝の『ネイチャー人間行動』誌より→ nature.com/articles/s4156…
先週の同誌には「8ヶ月齢の乳児が悪い行為を罰しようとする」という論文も発表されています。こちら→ nature.com/articles/s4156…
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【首は武器】キリンの長首が「高木の葉を食べるため」でないのは明らかです(それならば他種も首が伸びるはずですし、そもそもキリンは低い葉から食べます)。今朝の『サイエンス』誌によれば、オス同士での頭突き合戦、つまり性淘汰によって首が伸びたようです→ science.org/doi/10.1126/sc…
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【ありがとう】①目標があること、②必要とされていること、③社会と繋がっている実感、が人生に意味をもたらす三要素とされてきましたが、④経験的感謝(=環境や状況に感謝する気持ち)が4つ目にして最も大切な要素だそうです。先月の『ネイチャー人間行動』誌より→ nature.com/articles/s4156…
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【脳液ドラキュラ】若いネズミから脳脊髄液を抜き取って、老ネズミに注入すると記憶力が改善するそうです。今朝の『ネイチャー』誌より→
nature.com/articles/s4158…
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【精鋭部隊のワナ】優れた人材だけを選りすぐったグループよりも、ランダムに集められたグループのほうが問題解決能力が高く、優れた成果をあげるそうです。優秀な人はみな同じように考える傾向があり多様性に乏しいとのこと。こちらの古典的論文→ pnas.org/doi/abs/10.107…
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【田舎育ちの秘めたパワー】田舎で育った人は、都会で育ちに比べ、空間的なタスクが得意で、広大で複雑になればなるほど真骨頂を示すそうです。今朝の『ネイチャー』誌より→ nature.com/articles/s4158…(この能力差は生涯にわたって持続するそうです)
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【コロナで脳が変形】新型コロナウイルスに感染すると、さまざまな脳領域で構造変化が生じるそうです。昨日の『ネイチャー』誌より→ nature.com/articles/s4158… (検査対象のほどんどが軽度から中等度症状の方。嗅覚や味覚の喪失や記憶障害などの精神神経症状が現れるのはこれが原因なのでしょうか)
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【心のクロック数】歳をとると判断のスピードが遅くなると思われがちですが、実際には60才まで衰えないそうです。高齢になると動作が緩慢になり、また意思決定に慎重になるために、判断が遅くなるように見えるとのこと。先週の『ネイチャー人間行動』誌より→ nature.com/articles/s4156…
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【旅の眠り】旅行中や出張中は睡眠のパターンが変わります。普段から睡眠不足の人は旅先でよく睡眠をとるようになり、睡眠の足りている人は逆に短くなるそうです。今朝の『ネイチャー人間行動』誌より→ nature.com/articles/s4156… (平生時とは逆になるのですね。なんとなくわかる気がします)
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【部分的復習】記憶は時間とともに色褪せますが、一旦思い出すことで、また鮮明になります。このとき、一部を思い出すだけで思い出さなかった内容まで十分に回復するそうです。今朝の『PNAS』誌より→ pnas.org/content/119/8/…
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【本物より本物】AIが合成した顔は、実物の顔と区別がつかないどころか、実物の写真以上の「信用できる人だ」と感じるそうです。今朝の『PNAS』誌より→ pnas.org/content/119/8/… (平均顔だからでしょうか。ともあれ今のCG時術は不気味の谷を超えたようで、「だから悪用が懸念される」とのことです)
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【マルチタスク脳】作業を始めると脳活動はそれに適したギアへとシフトアップします。しかし知能の高い人は普段何もしていない状態でも複数の作業を同時並行処理するモードに入っていて、作業を開始するにあたってギア変更の必要が少ないそうです。今朝の『大脳皮質』誌より→academic.oup.com/cercor/advance…
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【苦労という自己報酬】人は努力が苦手です。普段はできるだけ努力しなくて済むよう努力します。しかし、努力すること自体に報酬を与えられると、次第に報酬が内面化して、その後は報酬がなくても努力を続けるようになるそうです。今朝の『PNAS』誌より→ pnas.org/content/119/5/…
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【呼吸のメタ認知】普段から不安のレベルの高い方は、自身の呼吸を感じ取り、どれほど呼吸すべきかを判定することが苦手なようです。先月の『ニューロン』誌より→ cell.com/neuron/fulltex…
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【信じれば救われる】人々が互いに信じ合っている国ほどCOVID-19のパンデミック(=第○波)からの回復が早く、社会信頼性の低い国はパンデミックが長引く傾向があるそうです。今朝の『科学的報告』誌より→ nature.com/articles/s4159…
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【求む 似た脳の形】小学校のクラスメートで仲の良い友だち同士は脳の形状が似ているそうです。とくに前頭前野などの「社会脳」とされる脳領域の解剖学的構造が類似していたようです。今朝の『大脳皮質』誌より→academic.oup.com/cercor/advance…
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【私には関係ない】「不必要な情報を無視する」という認知トレーニングをしたネズミは、海馬の機能が亢進し、他のタスク成績も高まるそうです。一日30分3日間の脳トレで、数週間は効果が持続するようです。今朝の『ネイチャー』誌より→ nature.com/articles/s4158…
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【魅力的な生理反応】初対面の男女がデートで惹かれ合う秘訣は、笑顔や笑い声や視線などの外見的な同期ではなく、心拍数や皮膚抵抗などの自律神経的な同期だそうです。今朝の『ネイチャー神経科学』→ nature.com/articles/s4156… (無意識の覚醒レベルの同期が双方の魅力を増幅するのですね)
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【深い眠り】だと感じるのは、主にレム睡眠(≒浅い睡眠)中だそうです。脳波を調べると、「あまり眠れない」という人が実はよく熟睡できていたり、逆に「よく眠れた」という人が夜間によく覚醒したりと、主観と実態は必ずしも一致しないようです。今週の『現代生物学』誌→ sciencedirect.com/science/articl…
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【ネズミ補完計画】ヒトには脳を大きくするための遺伝子「SRGAP2C」があります。この遺伝子をネズミの脳に組み入れてみたら、大脳皮質のシナプスが増量し、ニューロンの反応性が高まり、合格率60%の難題の成績も90%まで向上したそうです。今週の『ネイチャー』誌より→ nature.com/articles/s4158…
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【傀儡自己】インターネットで得た知識は、つい自分のオリジナルだと勘違いする傾向があるそうです。ネット検索で手軽に解決することで、自身の思考力や記憶力を過信するからだそうです(←ネットなしでどこまでできるのかを正しく自己評価できない)。今朝の『PNAS』より→ pnas.org/content/118/43…
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【感情で動く】「思ったより安い」「想像より大きい」など、現実が自分の予想と違うとき、脳の情報が更新されます。これはいわゆる「学習」。一方、情動の予想誤差は社会行動を促すそうです(例:思ったよりムカついたから罰する)。今朝の『PNAS』誌→ nature.com/articles/s4156…(差が大切なのですね)
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【目が合う】会話中ずっと互いに目を見ているわけではありません。会話の波長が合ってくると視線を合わせるのですが、意外なことに、視線が合うと一気に同調度が下がるそうです。今朝の『PNAS』論文より→ pnas.org/content/118/37… (調和と弛緩。こうやってリズムを作って会話しているのですね)
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【赤ワイン】は、時間感覚を低下させ、現在に集中させ、思考を遅くし、身体への意識を低下させ、環境との一体感を生み、快感を刺激し、想像力を鮮明にし、洞察力と独創性を高めるそうです。今朝の『プロスワン』誌より→ journals.plos.org/plosone/articl…(なんだこの研究は……。スゴい)