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【忘却の恩恵】シナプスからSyt3という物質を取り除くと、一度覚えたことが色褪せず、ずっと覚えていられます(スゴい!)。ところが困ったことに、環境が変化したときに、その古い記憶が邪魔をして、上手く順応できなくなるそうです。今朝の『サイエンス』誌→ goo.gl/RmXMNG(ネズミ実験)
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【蟻の治療】戦闘で負傷して足を2本失ったアリを、仲間たちは巣まで運び、汚れを落とし、傷口に抗生薬様物質を塗るそうです。こうしたケアを受けることで24時間後の生存率は70%もアップします。先月の『王立協会紀要B』より→datadryad.org//resource/doi:…(しかし足を5本失った戦士は見捨てるそうです)
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能力の低い人ほど(自分の未熟さも他人のスキルも正しく認識できないので)自分を過大評価する傾向があるそうです。この論文→ goo.gl/UMCZ5c 「訓練すれば自分の未熟さに気づいて自省できる」ことまで証明しているステキな研究。ときに根拠なき自信も大切ですよね
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【引き算の美学】ヒトは問題に向き合うときに、ついつい何かを追加しがちで、逆に、何かを取り除いて解決する方法を考慮しない傾向があるそうです。今朝の『ネイチャー』誌より→ nature.com/articles/s4158… (規則、本棚、委員会、習い事、人間関係・・・)
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【テレパシーの現実化】脳卒中の後遺症で10年以上も話すことができかった方の脳から神経信号を読み取ることで、念じた内容を文章化することができたそうです。自然言語処理と人工知能の融合。今朝の『NEJM』誌より→nejm.org/doi/full/10.10… (URL中のVideoファイルを御覧ください。すばらしい成果!)
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【男の出産】雄ネズミを去勢して、子宮を移植し、さらに妊娠している雌ネズミと血管接合。この状態で受精卵を移植したところ、雄ネズミから帝王切開で子どもが生まれ、無事に成長したそうです。先月の『BioRxiv』誌より→biorxiv.org/content/10.110…(異次元すぎる実験で目眩がします…)
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【思い出し笑いも悪くない!?】楽しかった過去のエピソードを具体的に1分間思い出すだけで、気分の沈みが減り、ストレスホルモンの量も下がるそうです。今朝の『ネイチャー人間行動』誌より→goo.gl/DXBTRz(14歳の若者427名を対象に一年間追跡調査した研究)
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【頭をぶつとバカになるのか?】1950年代後半にサッカーやラグビーに明け暮れた男子高生が現在どうなったかを調査したところ、とくにボケやうつの発症率が高いということはなかったそうです。『JAMA神経学』誌で今年の話題ランキング1位に輝いたこちら論文→goo.gl/bge5zY
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睡眠時間を減らして2週間も経てば、次第に慣れてしまい、意識の上では昼間に眠気を感じなくなります。6時間睡眠でも4時間睡眠でも同じです。ただし睡眠8時間を維持しておいたほうが単位時間当たり仕事効率はよいそうです。こちらの古典的論文→ goo.gl/zbAxw1
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【背を追う飛沫】ランニング中のソーシャルディスタンスは半径2mの「円形」でなく、背後に10mほど呼気飛沫が尾を引くそうです。横並びで1.5m離れれば大丈夫のようです。先週の公開されたプレプリントより→bit.ly/3adbBUu(渡り鳥のようなV字編隊が吉!?)
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【睡眠は世のため人のため】寝不足になると自己中心的になって、他人を助けたいという気持ちが減るそうです。今朝の『プロス生物学』誌より→ journals.plos.org/plosbiology/ar…
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【鍵垢なんて無意味】その人のツイートを見なくても、つながっている周囲のつぶやきを読めば、その人がいつどんな書き込みをしているかの95%がわかるそうです。今日の『ネイチャー人間行動』誌より→goo.gl/DuHY1r (わずか8~9人のフォローワーを人工知能解析すれば十分だそうです)
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【年収は遺伝する】高収入に関与する遺伝子を約29万人からゲノム探索したところ、149個の遺伝子座が見つかりました。主に大脳皮質で働き、知能レベルとの関連が推測されるそうです。先週の『ネイチャー通信』誌→ nature.com/articles/s4146… (研究の発想もスゴいですが本当に発見されるところもスゴい)
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【学校は早起き型の生徒に有利】授業を朝7時40分に開始すると朝型の生徒の成績が上がり、夕方5時20分に開始すると夜型の成績が上がり、昼12時40分に開始すると差が消えたそうです。今週の『ネイチャー人間行動』より→nature.com/articles/s4156… (健康的な睡眠を取れる時間帯が人によって違うのですね)
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【泣き声の学習】乳児の世話をしたことのない人は、痛いから泣いているのか、別の理由で泣いているのかがわからないそうです。一方、育児経験のある親や保育士は初対面の赤ちゃんの声でも識別できるそうです。今朝の『現代生物学』誌より→ cell.com/current-biolog… (つまり学習の結果なんですね)
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【プロセス重視】「努力」をほめられた生徒は、難しい問題でも熱心に取り込み、成績が伸びましたが、「知性」をほめられた生徒は、自分を賢く見せることに気を取られ、失敗すると挫折しやすく、難問に挑んで間違いをおかすリスクを避けるようになったそうです。こちらの論文→ bit.ly/2VO5d3I twitter.com/vopc351/status…
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【私には関係ない】「不必要な情報を無視する」という認知トレーニングをしたネズミは、海馬の機能が亢進し、他のタスク成績も高まるそうです。一日30分3日間の脳トレで、数週間は効果が持続するようです。今朝の『ネイチャー』誌より→ nature.com/articles/s4158…
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普段から感謝の気持ちを持っている人はよく熟睡できるそうです。こちらの論文→ goo.gl/4bzw2 (感謝する理由が見つからなければ落ち度はあなた自身にある[北米先住民の格言]。感謝しながら寝ることにします。おやすみなさ~い😄)
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【最近の若者はなっとらん】と、つい感じがちですが、①成長後の自分のレベルを基準に振り返って判断する、②自分ができる分野については他人の無能さによく気づく、による事実誤認だそうです。今週の『科学進歩』誌より→bit.ly/2J0NXQq(若者の劣化を嘆く文書は5800年前からあるそうです)
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幼児は養育者に好意を持ちます。虐待されると好意が増幅します。これはヒトを含めた動物全般にインストールされた自動プログラムですが、成長後の脳に悪影響を残します。先週の『PNAS』より→goo.gl/eynEad(だから虐待親は自分の過失に気づきにくいのでしょうか)
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集団の中に時々ミスする人がいた方が全体のパフォーマンスが上がるそうです。今朝の『ネイチャー』誌より→goo.gl/ivJeJ5(時折ミスするロボットと共同作業をさせた検証実験。ある種のタスクでは55.6%も成績がアップするというからビックリですね)
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【ミツバチの知能は園児並み!?】ミツバチに自然数の大小関係を教えたら、数直線を拡張して、「無」の概念を獲得したそうです。今朝の『サイエンス』誌より→goo.gl/jKnzBy(ゼロを発見できることが証明されている動物は、これまではヒト、サル、ヨウムなど、限られた種だけでした)
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【継続は力】プロとして食っていける人と、ぜいぜい人にレッスンできる程度で留まっている人のちがいを調べたところ、結局、若い頃から10~20年間、毎日約4時間の努力を続けてこられたかどうかが大切だったことを示した論文 → bit.ly/33k21NF(レジャーの総時間は両者で差がないようです)
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【タイピング不要】頭にかぶって文章を念じるだけでほぼリアルタイムに「文字起こし」してくれるAI脳波計が今朝の『ネイチャー神経科学』誌で発表されました→ nature.com/articles/s4159…
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【苦労という自己報酬】人は努力が苦手です。普段はできるだけ努力しなくて済むよう努力します。しかし、努力すること自体に報酬を与えられると、次第に報酬が内面化して、その後は報酬がなくても努力を続けるようになるそうです。今朝の『PNAS』誌より→ pnas.org/content/119/5/…