226
岸田総理、「全国に次亜塩素酸水を配れば、不安はパッと消えますから」みたいな言葉にも耳傾けたりしてるんじゃないだろうか。。総理の口からワクチンという言葉をあまり聞かない気がするのが心配。
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「これは遅滞戦術だから。背水の陣とは違うから」と最前線に飛ばされた人たちが自分たちの仕事を全う、稼いだ時間は浪費され、後方は混乱、将軍が「最前線の連中は何をしていたのか!」と逆ギレしてみせるいつものパターンがもうすぐ来る。
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異なる意見を持った人の距離感は、「我々はお互いに同じものを見ていますが、立ち位置が異なると見えるものも変わってきますよね」という認識の共有をゴールにすべきで、「私と同じものを、同じように見るべきだ」をゴールにすると殺し合いになる。
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謝罪というのは浅すぎれば状況を悪化させ、深すぎると相手を怪物にしてしまう。
本来は外科手術みたいに系統だった技術教育が必要な行為なのに、学校の「お互い謝ったらおしまい」的な教え方は、謝罪という技術を雑に扱いすぎている気はする。
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でもこのまま感染者数が増えていくと、どこかで発熱外来の限界が来る。あるいは試薬が枯渇するとか。そうなると今度は、「ワクチンを2回接種した若い方々は病院に来ないでください」的なアクセス制限がかかり、病院の機能はワクチンを接種していない人と、ハイリスクの人にのみ開放されることになる。
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「オミクロン株は子供に感染することが多い」ことは恐ろしい。子供が家にウイルスを持ち帰り、親御さんに伝播、そこから老人施設で一気に拡大という、インフルエンザ感染症のパターンが、今度こそ再現されそうで。第5波まではこの経路がそこまで多くなかった。
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何年ぶりかに昔研修医だった基幹病院に直接出向く機会があり。救急外来は深夜、若い人の発熱で救急搬送される人が増えているのだと。ひどい咽頭痛と、40度に達する発熱があれば、一人暮らしの若い人なら、たしかに救急車を呼ぶだろうよなとは思う。
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コロナウイルス感染症について、検査なしでも診断を可能にする方向の検討があるみたいだけれど、新型インフルエンザの昔と同様、結局「会社がどうしても検査を」みたいな声には逆らえないんじゃないだろうか。。
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「医療漫画に怒る医師はいない」みたいな書き込みを読んだけれど、たとえば「ブラックジャックによろしく」ぐらいリアルに寄せた漫画で、「某感染症の患者さんに上司を無視して主人公がイベルメクチンを処方、患者さんが完治した」みたいな話を掲載したら、みんな激怒するんじゃないかと思う。
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埼玉県の訪問診療医が射殺されたこの件については、詳細な報道を読みたい。「主治医にこう言われた。こう恨んだ」という、犯人側の一方的な声だけでもいいから。
「どう説明しても、相手にこう受け止められたら詰む」という学びだけは残してほしい。
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埼玉県の事例、グリーフケアの目的で医療従事者が自ら出向いたら相手が攻撃したのか、相手から「とにかく謝りに来い」的な要求があって、出向かざるを得なかったのかで印象が随分変わる。
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前者なら、もはやグリーフケアという行為自体が成立しなくなる。信頼関係があろうがなかろうが、行ってみないと結果はわからない。自己責任になる。
後者なら今度は、クレーム対応で相手の家に行くことを行政が基本的に禁じるとか、行くのなら警察に応援を要請できる制度づくりとか。
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もちろん今回はレアケースもいいところで、最悪が色々重なった結果ではあるにせよ、訪問診療で危惧されたものが最悪の形で露呈したことには間違いなくて。
結果として主治医が殺害された以上、制度の見直しはどんな形であっても検討してほしい。
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大阪のクリニック放火事件は、加害者も被害者も亡くなっていて、おそらく今までの診療記録も破壊されているのが最悪で。あれだけの被害を出して、そこから次の予防につながるかもしれない学びが何一つ得られない。
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埼玉県の訪問診療医殺害の事例、胃瘻造設を断られたことが不満として挙げられていたけれど、あれは「主治医との死生観が合わなかった」みたいな話ではなく、「胃瘻チューブ増設、毎日3回の訪問診療で栄養注入、料金負担はしない」までをセットで要求していたんじゃないかと邪推してしまう。。
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「医療に対する期待値が高いご家族と接する際にはこちらも前のめりで行かないとトラブルになる」程度のことは、件のドクターなら当然分かっておられたであろうし。療養型病床への紹介、有料老人ホームへの紹介みたいな手段は、たぶん最初から取れなかったんだろう。
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埼玉県の事例は、仮に弔問に出向かなかったとしても、今度はあの息子がクリニックを襲撃することだって余裕でありえたのだと思う。それこそ大坂のビル火災みたいに。普段どおりのことを続けるだけだけれど、リスクに関する想像は大幅に変えざるを得なくなった。
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同業者バイアス前提だけれど、大坂のビル火災も、埼玉県の事例も、医療者側には致命的と言えるようなコミュニケーション上のトラブルはなかったんじゃないかと思う。「こうしていればよかったのに」という学びはおそらくなく、「やる奴はどこにでもいる。捕まると死ぬ」という事実だけが残った。
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@itsukoh0702 たぶん、同業者で「自分ならこうしていた」と言える人はいなんじゃないかと思うのです。弔問を断ることは誰もが考えるでしょうけれど、「それをやるとあの人は襲撃してくる」ぐらいの想像が、亡くなったドクターにはあったのかもしれないですし。
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埼玉県の事例は、ふだん自分がやっていることとかなり近い業態だし、亡くなったドクターがいた場所に、仮に自分が立って応対したとしても、射殺されなかった未来が想像できない。正直他人事じゃない。
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でもこれからたぶん、トラブルリスクの高そうなご家族と被介護者が、地域の医療インフラからまるごとパージされる事例があちこちで発生すると思う。
それがたとえ自業自得とはいえ、じゃあそうなった被介護者を誰が診察するのか。
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このニュースは、「丁寧な言葉で謝罪を口にする相手を疑わないと殺される」というのが本当に恐ろしい。悪人がたまにいいことをすると称賛される理屈で、よほどガードを上げておかないとほだされる。
news.tbs.co.jp/newseye/tbs_ne…
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射殺された埼玉県の訪問診療医がどんな誘われ方をしたのかは分からないけれど、トラブル続きだった患者さんが亡くなった翌日、ご家族から丁寧な謝罪の電話があり、その上で「ぜひ線香を上げに来て下さい」と誘われたら、同業者で行く人多いんじゃないかと思う。
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今までがクレーム続き、罵倒や暴言も出るような経過だったら余計に、ある意味憑き物が落ちたようにも聞こえる丁寧な電話を受けたら、「ここで今までの遺恨を断ってリスクをゼロにしたい」という気持ちが生まれる。ふだん線香を上げに行く機会がないドクターでも、こういうケースこそ分からない。
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埼玉県の訪問診療医が射殺された事例、犯人は母子ともに生活保護を受給していたのだと。「母親の年金を当てにしていた」という動機はそうなるとありえないし、介護が負担だったら、特別養護老人ホームへの入居も比較的簡単にできたはずで。お金じゃないところから生まれた殺意は手に負えない。