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先週から、管轄施設で3件がクラスター化した。まだ保健所には余力があるのか、申請すると全数PCRをやってくれる。
救急隊の方々と話をすると、前のピークと同じぐらいの頻度で、コロナの患者さんを運ぶようになってきていると。みんな防護衣とマスクとゴーグルで1日中。
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これ、脚気になった弁当のメニューをぜひ公開してほしい。今の時代、自ら脚気になろうと思ったって、大抵の商品にビタミンが添加されているから、けっこう難しい。
yomiuri.co.jp/national/20230…
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「洗濯をする機械を作ってください」というテーマを投げると、「洗濯板を使いこなす人型ロボットの開発」を提案する人と、「要するに洗剤と衣類とを均一に撹拌する道具を作ればいいんですよね」と提案する人とを分けるものは何なのかなと思う。
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この事例は、せっかく本格稼働前に問題点を洗い出せたのに、運用の仕組みを見直すこともせず、再発防止の徹底を呼びかけてゴリ押しとか、一番やっちゃ駄目なパターンを崖に向かって突き進んでいるようにみえる。
www3.nhk.or.jp/news/html/2023…
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「多様性の科学」という本に書かれていた、「摂取した食品と血糖値の上昇幅は、個人ごとの差が想像以上に激しい」みたいな知見は、Apple Watch が予告している血糖測定機能が実現すると、栄養指導の業務が根こそぎ揺らぐようなインパクトが生じうる。
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ふと思いついて、GPT-4にルビを振ってもらったのだけれど、かなり使える。
以下の文章について、小学校で習わない範囲の単語や熟語にルビを振って下さい。 たとえば「瑕疵物件」という単語を見たら、「\ruby{瑕疵}{かし} 物件」という形式に変換して下さい。
この程度のお願いで行ける。
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山崎製パンのローズネットクッキーとか、デニッシュリング カスタードみたいなカロリー爆弾は、そろそろ真剣に「高齢者向け栄養補助食品」に向けて舵を切ってもらえないだろうか。。エンシュアリキッドとか、アイソカルゼリーと比較しても圧倒的なぐらい、重量あたりのカロリーは高いし。おいしいし。
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病院で「文化が変わった」という経験をしたのは3回ぐらい。
老衰や、悪性腫瘍終末期を経て亡くなった患者さんに心肺蘇生をやらなくなったこと。
中心静脈穿刺の際に、滅菌手袋やガウンを着用するようになったこと。
大学が民営化して、対立していた部署が急に親切になったこと。
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飲食店のあれは、テーブルの上においた調味料の瓶がまず撤去され、小分けにした袋が盛られるようになり、今度はそれを根こそぎ持って帰るバカがまたSNSを盛り上げ、最後はお弁当屋さんみたいに料理に調味料の小袋が添えられるところまで行くんだと思う。
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5類になったらたぶん、救急搬送不可能/自宅や施設でなすすべもなく死亡みたいな事例が増え、「病院は何をやっているのか?」的なたたき記事がニュースを賑わすんだと思う。「何を」と言われても、新しいルールに適応しただけだよ、としか答えられない。
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自宅強盗絡みのニュースで、元消防隊員の人が持ち込んだ独居老人のリストが参考にされたようなことを聞いたけれど、似たような情報を持っている職種はたくさんあって、情報漏洩した場合のリスクが大きい割に、その情報を扱う人たちの待遇は必ずしもそれに見合っていない。
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「コロナ医療、正常化へ前進」とはよく言えたもんだよなと思う。大規模な山火事に際して「国と消防とが責任を持って鎮火する」と宣言、結局鎮火作業が進まず、ここに来て「山火事は、その場で被害を受けた各自が対処できる事態です」と方針変更、消防が撤退するような状況が「前進」。
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社会正常化って、政府はどういう意味で言っているんだろう?
病院にかかれない、必要な薬が手に入らない現状がもっとひどくなったさきに、正常はあるんだろうか?
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「その対立が、無関係な誰かから見て面白い」ことが、ものすごいリスクになる。腕が届く間合いの誰かに納得をもらっても、会話したこともない、顔も見えない誰かが状況を燃やす。当事者が納得しても、「面白いから燃やした。燃やすとお金になる」という人は、葛藤なく燃料を注ぎ、火をつける。
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医療従事者がベストを尽くし、得られた結果が患者さん側の満足につながらないケースは多々あって、そこから病院が恨まれても、昔は「それが患者さん側の満足につながるのなら」と争わなかった。
SNSの昨今、その状況になったら相手を徹底的に叩き潰す覚悟で反論しないとえらいことになる。
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でも「マスクを外せ」とか「基準を緩和しろ」みたいな判断を、政府が普通に選択するようになった昨今は、たぶん医療従事者というものが、今は怨嗟の対象や、「安全に叩ける連中」的な存在になりつつあるんだろう。
現場がベストを尽くしても、尽くしたベストがユーザーに喜ばれるわけではなく。
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「コロナウイルス感染症の5類化」は、急変した患者さんについて、搬送先の検索業務から、保健所が外れることになる。業務がものすごく歪なまま数年、どこも限界なんだろうけれど、情報を一番持っているところが撤退すると、おそらくすべての負担は救急隊に行くんじゃないかと思う。
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今日も一人、ラゲブリオを5日間、問題なく内服できた患者さんが、6日目にして急変した。救急隊と、自分たちと、新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル経由で保健所の人たちと、神奈川県内5つの市をまたいで、1時間半かかってようやく搬送先がお願いできた。保健所の人が見つけてくれた。
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5類への緩和、高齢者診療の現場からは、「お願いだからやめてくれ」としか思えない。治療薬は高価だし、保健所にお願いしないと搬送先の病院が見つからないこともそうだし、コストカットするならそこだ、というのは分かるんだけれど。
sankei.com/article/202301…
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「医療崩壊」という言葉には様々な切り口があるけれど、「当たり前の症状で基幹病院の外来に受診できない」「痙攣や血圧低下といった致死的な状況に対応する薬剤は薬局の在庫を見ないと選べない」の時点で、すでに政府の失敗だと思うのだけれど。医師になってから20年、ここまでひどい状況はなかった。
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8回もの感染ピークが押し寄せてもなお、国の医療体制は変わらない。現場がどうにか対応しているギリギリの余力抽出に頼ってばかりで、根本的な骨格が動かない。
特撮ヒーローなら、クライマックスの変形合体メカが、集まったのに、そこから3年間ぐらい、BGMだけ流れて変形しないのが昨今。
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集中治療室で「ノルアドレナリンが使えません」という状況は、料理屋さんで「鰹出汁が使えません」ぐらいに異常な事態で。
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ノルアドレナリンに供給制限がかかり、IABPカテーテルに供給制限/停止のアナウンスが流れた。この状況血圧低下の患者さんを診療するにしても、使える選択肢が大幅に減る。もちろん昇圧剤は他にもあるけれど、いつも使っている薬剤が使えない状況は、異常に過ぎて。
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地下鉄サリン事件の昔、住友製薬が赤字前提のPAMを作り続けていたおかげで、多くの人が救われた。
合理化の昨今、「この薬途切れたら患者さん死んじゃうだろうよ」レベルの薬剤が、普通に在庫切れになる。どこの薬局も自分の在庫が精一杯で、譲り合いも難しい。
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プロジェクトX的な大逆転が、昔はどうしてできたのかといえば、「ピンチの現場にはたくさんの技術者がいて、今の感覚なら十分ある予算を、当時はピンチと言っていた」に尽きるんだと思う。
父親世代の大学は、子供心に遊んでいるようにしか見えなかったし。遊びがあるから発想もあったのだろうし。