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子どもの給食におけるヴィーガンが話題になっているようです。
「そういう食生活もあるよ」くらいで給食の一部として食べるのなら問題ないとは思うのですが、成長期のお子さんに推奨するには非常に慎重にならなければいけないと思います。
1つは成長の問題です。
続
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水害の後に残された水には、
・排せつ物
・有害廃棄物
・木材、破片など
含まれていることがあり、けがや感染症のリスクがあります。
米国小児科学会は 「可能な限り、10代までの子どもは清掃に関わるべきではない」と推奨しています。
yomidr.yomiuri.co.jp/article/201910…
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成長期の小児への断食はおすすめしません。
理由としては、
・そもそも健康上のメリットがあるという研究はない
・低血糖のリスク
・脂肪分解による脂肪酸やケトン体の上昇を起こす
があげられます。
有名人の真似をしないようにお願いします。
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小児の新型コロナウイルスのまとめ記事
(論文35本から)
・家族内感染:約80%
・潜伏期間:2〜10日
・咳と発熱:約60%
・無症状:約10%
・血液検査;特徴ない
・CT:4割は異常なし
・重症化:低年齢ほどリスク高い
・最重症例:症例報告を追跡
など、網羅的に書きました
dr-kid.net/summary-covid-…
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夏場は日焼け止めと虫よけを両方使うケースがあり、「どちらを先に塗る?」と迷われる保護者の方々もいるかもしれません。
基本的には、1) 日焼け止め→2) 虫よけ、の順をお勧めしています。
虫除けは揮発してその効果が出るため、外側の方が良いからです。
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「信じる・信じない」という議論でなく、まず信頼できる科学的な結果を出すことが重要です。
当該の研究結果が、研究デザイン(RCT)・方法論・統計解析を含め、きちんと疫学や統計学に精通した第三者の専門家に相談された方が良いと思います。
「府民の健康」を考えるなら当然のプロセスです。 twitter.com/hiroyoshimura/…
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[まとめ] 小児の新型コロナウイルス感染症 ver2
1ヶ月ぶりにアップデート
・家族内感染:約80%
・ウイルスの特徴
・症状:無しは10%
・CT:4割は異常なし
・重症化:低年齢ほどリスク高い
・学校閉鎖(有効性と副作用)
など網羅的に書きました
論文56本が詰まってます
dr-kid.net/covid19-ver2
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水害の後に残された水には、
・排せつ物
・有害廃棄物
・木材、破片など 含まれていることがあり、けがや感染症のリスクがあります。
米国小児科学会など小児の学術団体は 「可能な限り、10代までの子どもは清掃に関わるべきではない」と推奨しています。
yomidr.yomiuri.co.jp/article/201910…
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基本的に給食であれば3食のうちの1つですので、そこまで来さないのかもしれません。
しかし、(貧困などで)家庭でバランスのとれた食生活が取れてないお子さんにとって、給食は肉や魚などを摂取する貴重な機会であったのかもしれず、それを奪ってしまう可能性があります。
続
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「2歳未満、マスクやめて 窒息の危険、小児科医会が警告 」ですが、ヨーロッパの小児科学会雑誌でも同様の見解が出ています↓↓
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32388722/
・正しく着用できない
・新生児や乳児は苦しくても自分で外せないことがある
などの理由が挙げられます。
this.kiji.is/63754739372620…
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小児科で処方されることのある解熱剤(カロナール®️など)ですが、「熱を下げる」というより、「熱による不快感を緩和させる」ことを目的とすることが多いです。
解熱剤の使用後の体温を再度測り、下がってないと心配になる方もいますが、数字よりも子供の体調(ぐったり)で判断するとよいでしょう。
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小児病院は、子どもが学校を休まなくて良いように、例年、夏休みを利用した検査入院や予定手術が沢山入っています。
新型コロナの感染者が増えると、入院症例も増え病床は逼迫し、これらの「通常の医療」の提供が難しくなります。 twitter.com/Dr_KID_/status…
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ヴィーガンのように厳格に食制限をした場合、必要な栄養素が摂取できない可能性があります。
食制限の程度次第でしょうが、同年代の子どもと比べて、少し痩せるくらいで済むこともあれば、低身長をきたすことも報告であります。
bit.ly/3yuBGfo
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「子連れ批判」する人たちに知ってほしいこと:
・少子化の原因の一つではないかと思うほど親子に厳しい風潮
・子供はよく泣くもの
・子供もかけがえのない社会の一員
・子供は少しずつマナーを習得する
woman.mynavi.jp/kosodate/artic…
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これらの理由から、菜食主義は成長期のお子さんにはあまり推奨できないですし、行うにしても栄養バランスの配慮が必要です(特に貧困層のお子さん)
大人の思いつきで、専門家と議論なしに話が進み、保護者へ十分な栄養素が摂取できること、安全性の説明がなかったならば、残念な方針のように思えます
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窒息の危険性の高いお菓子として、
・ポップコーン
・飴
・グミ
・ガム
・ナッツ類
などがあります。
特にナッツ類は4歳以下の子供には食べさせない方が良いと思います。
大人のお菓子の中に入っていることもあるので、気をつけましょう。
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子どもの感染者が急増しています。
子どもが陽性となった場合、家庭で感染を広げないために、何ができるのかを、新潟大の斎藤教授(小児感染症学が専門)が分かりやすく説明してます↓↓
オミクロン株感染拡大…子どもが陽性となった場合、家庭内感染を広げないポイント
news.yahoo.co.jp/articles/90896…
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「眠っている赤ちゃんの背中をベッドに置くと起きてしまうことから、「背中スイッチ」と呼ばれていますが、今回の研究から、スイッチは背中ではなくお腹(親との接触面)にあった」
とのこと。
面白そうな研究なので、原著論文も読んでみようと思います。
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news.mynavi.jp/techplus/artic…
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ヴィーガンの問題点の1つとして、成長期のお子さんに必要なエネルギーが不足しやすいという点があげられます。
食生活を厳格にすればするほど、バランスのとれた栄養を管理する専門家が必要と思います。
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bit.ly/3E3SPxD
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夏休みが近いてきて、トイレトレーニングを考えているご家庭もあるかもしれません。
昼夜ともに排便・排尿をコントロールできるのは:
◉ 2歳5%
◉ 3歳10%
◉ 4歳77%
◉ 6歳91%
です。
焦らず気長にトイレ・トレーニングしていきましょう。
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2つ目の問題点として、肉や魚、卵を除去することによるタンパク質不足(特に必須アミノ酸)です。
また、魚を除去した場合はω脂肪酸の摂取量が減少することも懸念点です。
成長期の小児は、体重当たりに摂取すべきタンパク質は相対的に多いです。
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bit.ly/3q1Tnzm
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3つ目の問題点は鉄分が不足しやすいこと。
過去の研究では、食生活がマクロビオティックの小児は25%で鉄分の摂取量が不足し、菜食主義の小児は40%くらいで不足していたという報告もあります。
鉄分は赤血球の産生に重要で、さらに学習や運動機能にも重要な栄養素です。
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bit.ly/3GO47rG
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4つ目は亜鉛とカルシウム不足です。
亜鉛やカルシウムは、乳製品、肉類などに豊富に含まれています。
亜鉛が不足すれば下痢や皮膚炎、肺炎などを来すことがあります。
カルシウムは成長期に沢山摂取しなければいけないのは、ご存じの方がほとんどでしょう。
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bit.ly/3yuAn08
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RSウイルスのワクチンの開発が着実に進んでいるようですね
小児科的に、RSウイルスに感染して小さなお子さんの呼吸が苦しくなり、入院するケースがあるので、待望のニュースですね
年間16万人が死亡、RSウイルスのワクチン実現間近
「このときをずっと待ちわびていました」
news.yahoo.co.jp/articles/339b3…
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5つ目はビタミンDとビタミンB12の不足です。
これらの栄養素は肉、卵、乳製品、魚から摂取できるからです。
特に小児はビタミンB12の減少が成人より早いので、注意が必要ですし、不足すれば貧血など様々な症状が生じます。
続
bit.ly/30xN9ys