18世紀ロココの絵画を見ながら【特徴的なシワ】を紹介します 「ロココの男性美」を描くのであれば、現代とはまったく異なる「衣服の造形線」に着目しましょう シワが、美へのヒントを与えてくれます 私が所有する当時の実物も交えつつ、考察していきます
1870年フランス 馬車の運転手が着た【コーチマンズ オーバーコート】を縫ってみました 半・分解展で本物を手にした方は、あの「驚愕の重量」を覚えているかと思います 当時の使用人がどれだけ過酷な仕事に就いていたのか、重さからも想像ができます 製作して気が付いた、興味深い特徴を紹介します
私は、日本の歴史を組み込んだ「道明の組紐」を、西洋の衣服を分解研究している「半・分解展」と織り交ぜ、衣服造形として表現しました 組紐を解いて絹糸を採取し、組紐と生地が一体になるように「ハ刺し」という技法で成形させています 生地には100年前の西洋のアンティークリネンを使用しました
江戸時代1652年創業 組紐を手づくりする【道明】の展示会 KUMIHIMO: The Art of Japanese Silk Braiding by DOMYO とコラボレーションをしました 現在、ロサンゼルスで開催しており、サンパウロ、ロンドンと巡回します 日本からもバーチャルツアーが可能です↓ japanhousela.com/exhibitions/ku…
1900年イギリス 下層階級が着用したオーバーコートを紹介します これまで上流階級の衣服を紹介していましたが、今回は労働者です 当時の服は「お直し」されていることが多々あります 驚くことに、このコートは「左右反転」して仕立て直しされているのです 左の裏を右の表に、右の裏を左の表にです
1880年アメリカ 上流階級の女性が着用した【ポロネーズ】を紹介します 19世紀末、女性たちの間でタイトフィット&ロング丈のドレス「アルスター」が人気を博します そのアレンジとして、前裾を切り落としたポロネーズスタイルが登場しました ロココのデザインを汲んだ、新たなドレスの誕生です
1830年イギリス 英国流の宮廷服【コートスーツ】を紹介します コートスーツのCOURT(コート)とは宮廷を指します 1800年初頭、紳士服の流行は華やかなフレンチモードから、洗練されたブリティッシュスタイルへと移行します 宮廷に足を踏み入れる男性(宮廷人・軍人以外)に義務付けられた服装です
「半・分解展に行きそびれた」 という声がよく耳に入ります 2022年4月12日~25日まで、東京は渋谷で【半・分解展】を開催します まだまだ先ですが、良ければカレンダーにメモしてください 国内美術館に負けない、個人の熱狂から生まれたプレゼンテーションを表現します
まず、目を惹くのは何と言っても「超巨大なカフス」です 【労働とは無縁である証】がカフスでした 素材はブロケードシルクと呼ばれ、金糸/銀糸/絹糸で織られる重厚な超高級生地です 大きければ大きいほど美しいとされ、18世紀初頭にはヒジ近くまで肥大したカフスも見られます
1740年 特権階級の一張羅【ジュストコール】を紹介します 真紅のベルベットシルク 巨大な金糸のカフス 金糸の釦34個と、鋼の釦ホール48個はすべて飾りです 背面のプリーツ長は3m越え 「男性スーツの始祖」となった衣服の、知られざる歴史とあまりに奇妙な構造を紐解いていきます
偉大な作曲家「ベートーベン」 馬に跨るナポレオンの肖像画を描いた「ダヴィット」 1800年ごろに活躍した芸術家たちが着用したコート【Mノッチ】を紹介します Mノッチは、新古典主義やロマン主義を体現した「過剰造形」の衣服です イギリスがつくりあげたテーラーメイド(仕立て)の原点といえます
【半・分解展の型紙】 販売期間も残り2日となりました 11月14日(日)までの販売です せっかく自分でつくるなら、失われた造形美をかたちにしてみませんか? 縫い物をしながら歴史と文化に触れてみてください 半・分解展の型紙HP rrr129annex.blogspot.com/2020/09/blog-p…
当時は、クリノリンと呼ばれる極端にボリュームのあるスカートに合わせて着用されていました 一時的にコルセットによる締め付けも軽減されたようで、ヴィクトリア朝にしては珍しく「着易い上着」だったろうと想像ができます このふんわりとしたボリューム感は、現代にも受け入れやすいでしょう
1870年の【クリノリン ヴィジット】だけは、着物からパンクスまで幅広く着用することができました ゆるやかな造形が特徴のクリノリンスタイルには適度な「ゆとり」が設計されており、現代においても着こなしやすいようです
ところが着てみると、その造形は息を呑む美しさです 内側にベルトが隠されており、そのベルトを留めることで強制的にウエストのくびれが造形されます すると背面のプリーツが開き、グラマラスなS字カーブを描きます 拘束具のような着心地の悪さは、手が出るように細工することで解消できました
【ヨークケープ】もまた、女性を拘束するかのような異質な着心地を持っています 通常のケープとは異なり、角ばったボックス状のシルエット 腕の可動域は、前後左右に設けられた4本のプリーツのみ 労働とは無縁の、特権階級のための構造です
ジャポニズムの文脈から派生した衣服といえます このヴィジットは「公爵夫人モデル」と名付けられ、振袖のようなデザインが特徴的です 袖に隠れた身頃は、しっかりとウエストが絞られておりコルセットの着用が前提として設計されています あまりに特殊な構造の衣服です
半・分解展が誇るヴィクトリア朝の服といえば【ヴィジット】です 背中から生える袖は湾曲し、おへその上で重なります 自ずと着用者も服と同じポーズをとることになります それが女性に求められた基本姿勢でした 「ジャパニーズ スリーブ」の異名を持つ袖は、印象派の画家たちが影響を受けたように、
ヴィクトリア時代 自由な身分の女性が着た「不自由な服」を紹介していきます 19世紀 上流階級の女性たちは、一生懸命に働きませんでした 資本主義の波が押し寄せてもなお、労働とは無縁のスタンスをとることで自身の立ち位置を明確に表します 歪んだ貞操観念が生んだ、あまりにも美しい服たちです
1900年フランス 消防士が着た【ファイヤーマンジャケット】を紹介します この個体に限らず、19世紀から20世紀初頭の衣服全般にみられる「抑揚美」という造形に焦点を当てます 前と後ろ、たった2枚の布だけ 肩と脇、たった2箇所の縫い目だけ ごくシンプルな設計から生み出される特殊な造形美です
ツナギにする前の下準備として「インナーベルト」や「フットストラップ」を装着しなければなりません 実物は、マッキントッシュと呼ばれるゴム引きの生地でつくられるため厚く固いのです ただガバっと着ただけでは、上手く安定しないのでこのような裏側のディテールが必要になってきます
やはり最大の特徴は「ツナギに変形」する点です コートを強制的にツナギにすることで、裾のバタつきを抑え安全に運転することができます 前端裏と、後裾裏に隠された釦を留めることでツナギの形状になります 赤ちゃんが着る「ロンパース」みたいな設計になっているんです
第二次世界大戦 イギリス軍【ストームコート】 ツナギに変形するコートでお馴染みの、英軍が生んだ逸品です 画像3枚目がツナギにした状態です 嵐の中だろうと指令を伝達した「特報バイク部隊」のためにつくられたコートです バイク乗りのために考え抜かれたディテールを紹介していきます
19世紀 英軍の肋骨服「パトロールジャケット」は、絞り込まれたウエストが特徴的です 圧倒的な造形美は、他の肋骨服と比べても抜きん出ているのではないでしょうか 前面につく装飾「ロシアンブレード」は、そのすべてが手縫いです
肋骨服は、美しい造形はもちろんのこと、機能性にも優れています 胸の隠しポケットや、腰ブレードの縫製方法など、意外と知られていないディテールが満載です あなたの推しは胸ポケットになにを入れていたのでしょうか、妄想が捗ります 写真はすべてフランス軍医メディカルオフィサーチュニックです