151
子どもから「死にたい」と言われた時は『TALKの原則』を思い出して下さい。
『Tell Ask Listen Keep safe』
T:言葉で心配していると伝える
A:「死にたい」について尋ねる
L:絶望的な気持ちを傾聴する
K:安全を確保する
「死にたい」と言えた子どもの勇気を讃え、受け止める事から始めましょう。
152
「苦しまないと成長できない」
「痛い目に遭わないと成長できない」
「傷つく事で成長できる」
こんな感じで子どもの成長を語る大人を見た時、私の頭の中のノブさんが、「苦痛に耐えたり、傷ついたりして成長するのは筋肉だけでええんじゃ…、心は壊れても元通りにならんど?」とつっこむのです。
153
自傷はそのほとんどがアピールではありません。
心をえぐるような辛い体験や湧き出る猛烈な感情に対する必死の抵抗なのです。
だからこそ、自傷した傷を見せに来た子には「よく来てくれたね。痛かったね。つらかったね。」と穏やかに声をかけてほしい。
その子の傷は、精一杯生きてきた証なんです。
154
頑張り過ぎている子に「頑張らなくていいよ」とだけ伝えると、「今までの頑張りを認めてもらえなかった」と感じさせる可能性があるので、現場では「かなり頑張っているし、少し休んでもいいんじゃない?って思っているんだけど…正直休んでもいいと思えてる?」的な感じで子どもに休息を促しています。
155
私が子どもとしょうもない話をしまくるのは、「君が話したい事を、君が話したいように話していいんだよ。」を割と本気で伝えたいからです。
156
暴言を何度も吐く子を見た時は、「暴言を何度も受けてきた子なのかもしれない」と考え、暴言という行為ではなく、暴言を吐く事によってその子はどうなりたかったのかに心を寄せています。
暴言はいただけない行為ではありますが、その子にとっては唯一にして最大の防御方法なのかもしれないのです。
157
子どもの「めんどくさい」は多義語です。
・怖い
・ムカつく
・自信がない
・不安だ
・困ってる
・悩んでる
・そばにいて
・頑張りを認めて
・自分はダメだ
・消えたい
子どもの「めんどくさい」はSOSかもしれません。どうかめんどくさがらずに、子どもの「めんどくさい」を受け止めてあげて下さい。
158
子どもとしょうもない話ができるという事は、子どもにとって、あなたはしょうもない存在ではないという事だと思います。
159
経験上、子どもから「イライラする」と相談された時、子どもは『イライラをどうにかしてほしい』よりも、『何でイライラしてるのかよく分からないから一緒に考えてほしい』と思っている事が多かったりします。
なので、相談の場では『イライラを一緒に眺めて考える』という意識を大切にしています。
160
「あの子は空気が読めない」ではなく、「あの子は色々と空気を読もうと頑張っているのだけど、結果として空気が読めなかった事になってる」ですからね。
お間違えなきよう、お願いします。
161
「自信を持たせよう」と意気込んで関わるよりも、「自信を失わせないようにしよう」と注意深く関わる方が、結果的に子どもの自信に繋がると思います。
162
子どもがこれから進む道を舗装するのではなく、子どもがこれから進む道に休憩所と逃げ道をめっちゃ設置しまくるイメージで看護を展開しています。
164
子どもが嘘をついた時にする事は、「子どもに嘘をつかせていないか」という自問です。
165
経験上、子どもから「イライラする」と相談された時、子どもは「イライラをどうにかしてほしい」よりも、「何でイライラしてるのかよく分からないから一緒に考えてほしい」と思っている事が多かったりします。
なので、相談の場では『イライラを一緒に眺めて考える』という意識を大切にしています。
166
私の経験上ほぼ間違いなく言えるのは、
「自立は、依存先を増やすこと」
「希望は、絶望を分かち合うこと」
という熊谷晋一郎先生
(@skumagaya)のお言葉は、真理であるということです。
167
退院した子と久しぶりに会った時、「久しぶり〜、元気〜?」的な感じの声かけは避けています。
元気度を聞くような声かけは、「元気な自分じゃなきゃいけない」と子どもに思わせる可能性があるので、「今日アホ暑ぃ」とか、「寝ても眠ぃ」みたいな、『マジでしょうもない話』をするようにしています。
168
正論を言われた子どもは2秒で心を閉ざします。
169
子どもの「イヤだ」は多義語です。
・不安だ
・怖い
・疲れてる
・側にいて
・困ってる
・助けて
・イライラする
・イヤじゃない
・甘えたい
・話したい
現場では、子どもから「イヤだ」を聞いた時、「イヤだ」と言えた事を認めた上で、その子が何を感じているのかに集中して話を聞いています。
170
子どもには、『用事がない用事』という大切な用事があります。
子どもが「用事がない」とあなたを訪ねて来たのなら、門前払いはせずに「ちょうど今こっちも用事がないのよ〜」と返してあげましょう。
そうすれば、【用事がないもの同士】となり、お互い力の抜けた良い感じのやりとりが出来ますよ。
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子どもが自傷した傷を見せに来た時、「もうしないと約束しなさい」と言いたくなりますが、この様な対応は子どもを『誰にも頼らない』という更なる自傷に向かわせてしまいます。
なので私は、「よく来てくれたね。傷を見せてくれてありがとう。」と、子どもの勇気を讃える所から対話を始めています。
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子どもの話をじっくりと聞き、子どもの意見を尊重し、子どもの自信を失わせない様に関わる支援者は、子どもから「優しい」と言われます。
しかし、この様な支援者は、「甘やかしている」と批判の的になる事があります。
ですが、私はその支援者に言いたい。
「めちゃくちゃかっこいいです」と。
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子どもから「死にたい」と言われた時は『TALKの原則』を思い出して下さい。
『Tell Ask Listen Keep safe』
T:言葉で心配していると伝える
A:「死にたい」について尋ねる
L:絶望的な気持ちを傾聴する
K:安全を確保する
「死にたい」と言えた子どもの勇気を讃え、受け止める事から始めましょう。
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子どもに怒りを感じ、強い言葉を使いそうになった時は、「その言葉をこの子が他の子に使うかもしれないけど大丈夫?」と自問するようにしています。
自分を『叱責モード』から『諭すモード』に切り替え、自分の為の言葉ではなく、その子の為の言葉を使った柔らかい関わりにつなげる私なりの工夫です。