126
特に独裁国家の場合、現地人は自宅の中だろうと大統領の批判でもすれば秘密警察に捕まって拷問死するレベルで見張られている。そんなところで取材してればたちどころに知られるわけで、一度も軍や警察に拘束もされずに取材している人というのは、当局が「いいよ」と言うものしか取材しない人ってこと。
127
戦争の現場は取材規制だらけで、それもいちいち「ここはだめ」とか国中に書いてあるわけがなく、取材どころか単に歩いているだけでも軍や警察が来て問答無用で拘束されることが珍しくない。報道規制なんて次元ではなく、隠密行動しているスパイを全て見つけ出して殺すくらいの感覚で見張っている。
128
「ネットを見てれば真実が分かる」と言っている人たちをよく見ると、「ネットを見てると自分と同じ価値観の人が見つかる」という話してるだけだなと。
129
《岸田総理や林外務大臣ら日本人63人を無期限で入国禁止に ロシア外務省》
ということは、旅券法13条1項1号に該当で全世界への渡航を禁じる旅券発給拒否の対象ですね。ロシアから入国拒否されるような人に旅券を発給したら「全世界の国との国際信義に反する」らしいので。
newsdig.tbs.co.jp/articles/-/378…
130
かつて「外務省の退避勧告が出ているにもかかわらずシリアを取材していたことが分かった」と朝日新聞を叩いた産経と読売が、退避勧告が出ているウクライナには入って取材している様子。そういうの書く人たちを蹴散らして、どんどん現場行ってよい記事書いてください。
131
《ロシア兵はバスを通過させておきながら、背後から撃ってくる。時にはけが人も出るし、弾痕のないバスは1台もなくなった。これまで20人以上の運転手が拘束され、8台以上のバスをロシア側に取り上げられた。
それでもリスクを承知で何度も運転手を買って出る人がいる》
asahi.com/articles/ASQ51…
132
凄まじい調査ですね。
FBでアラウィ派女性のふりをして政権の役人の知人を大勢つくり、映像の中で市民を処刑している人物を何年もかけて特定し、本人と話してこれが自分であること、実際に大勢殺したことを認めさせている。
きっかけは映像が持ち込まれたことだけど、裏取りはここまでやらないと…。 twitter.com/mars2929/statu…
133
拘束者側の人物による「安田が3回自殺未遂をした」というデマをそのまま垂れ流したFNNは「なかなか情報がない中で貴重と判断した。そういう発言があったことは事実で、デマではない」と開き直っている。交渉を拒否する日本側への揺さぶりに加担した認識もない。報道機関はかくも容易に広報機関と化す。
134
イラク戦争では「他国への侵攻は国際法違反」と反対した人々が、アサドの無差別攻撃には沈黙しつつ米の軍事介入には反対し、つまり人が殺されることでなく他国への軍事介入を問題にしているのか、と思いきや露の侵攻よりも米のウへの支援を批判していて、つまり一貫しているのは反米だけというお話。
135
「自分が見たことがない=世の中に存在しない」だと思っている人たちの自信はどこから来ているのか?
136
露を後ろ盾にするアサド政権は反政府運動の初期から無差別攻撃を繰り返し、擁護する人々は「どちらがやっているか分からない」「自作自演」と言っていたが、現場では発砲から着弾まで見えるのでただの陰謀論だと確認できる。いま、同じ人たちが同じことを言っているということは知っておくとよいです。
137
右も左も行き過ぎると同じところに行き着く、とは暴力に走るという意味で言われてきたが、今は陰謀論にはまっちゃうという出会いをしているのだな。私の件では右と左はぜんぜん違う方向の陰謀論に走ったわけだが、陰謀論にすがるという意味で同じ場所に行き着いている。
138
ほんの少し考えれば分かりことであり、はっきり言って知性の問題だと思うが、そういう人々が画面で流れているものをそのまま信じて、悪意ではなくむしろ良いことをしているつもりで拡散させるのだから、放置しておいてよいものではない。陰謀論はそうやって軽く考えている間に広がっていく。
139
今後、ロシア軍に拘束されたウクライナ兵が「街を破壊したのはウクライナ軍」と言わされる映像が流されるかもしれない。拘束されている人間が話す内容を自分で自由に決められるわけがない、ということが分からない人がメディア内も含めて大量にいる。その人達があっさり引っかかるのはまず間違いない。
140
シリアでも、反政府側に微々たる支援が入ったのを見て「こんなのは代理戦争だ」と言う人がいて、これは「現地人は自分の意思で戦っているのではなく欧米に踊らされている人形にすぎない」と貶めているのであって、どっちもどっち論ではなく明確にアサド側で、個人が意思を持つと信じられない人の発想。
141
自国民を殺す国家に抵抗する側や、圧倒的な武力を持つ他国に攻められた国は、他国からの支援がなければ対抗できないのだから「代理戦争」の要素 も 持つことになるのは当たり前であって、それを批判する人たちは「弱いものは強いものに一方的に殺されろ」の意味であるということを分かって言ってる。
143
アサドとその支持者たちは、非人道的行為の全てを「自作自演」「演技」などととぼける。後からの確認は困難だから、何とでも言えてしまう。で、「どちらが本当か分からない」という混乱状態になった人はそれ以上追求できなくなる。
リアルタイムで現場取材するのは、ごまかせない材料を得るためです。
144
無差別攻撃で街を廃墟にされ、数え切れないほどの犠牲者が出て、食うものもなく空爆砲撃に怯える住民が「こんなことになるなら、これが止まるならロシアでもいい」と言うと、「ほらね、みんなロシア好きでしょ?」という話にすりかえられる。シリアでもやってた無差別攻撃の狙い。
145
侮辱された側が相手の侮辱を止めて反論しようとしても、気の利いた言い回しとかしないと聞いてももらえないし、怒ったことさえもネタにされる。侮辱される側には、マイナスにされたものをゼロに戻そうとすることにすら高いハードルを設定されている。
146
タレントコメンテーターたちにデマをもとに言いたい放題言われ、後からいくら反論しようともう焼け石に水で、抗議したところで、日々テキトーなことを言ってメシ食ってる人々は証拠の音声聞かせても「覚えてない」で事実上の無視。見ている人々に分かるようにその場で止めるのは大事というのは学んだ。
147
「ない」ことは証明のしようがないので「交渉があった」「身代金支払いがあった」を示す事実を検証していくしかないが、そんな事実は1つも示されたことがなく、「交渉」「支払い」があったなら絶対に欠かせない生存証明がないことからどちらも「ない」としか言いようがない、というのが私の立場。
148
裏付ける事実関係を何一つ示すことなく「税金から身代金が払われた」と言い続けられると、生きて帰って申し訳ありませんとしか言いようがない。こちらは交渉すら行われていないことを裏付ける事実を提示しています。日本メディア含め、せめて「払った」と裏付ける事実のひとつくらい示してください。
149
戦争取材するなら命乞いするな、という人がいますが、政府が、命乞いした人を助けて、しない人を助けないということはありません。逆も同じです。つまり、命乞いしたかどうかは、テレビ見ている無関係の人々が気持ちいいかどうかだけの問題であって、本人の命にも政府の対応にも何の関係もありません。
150
「退避勧告を無視したことについて」と聞かれるのだが、戦争が起きているところは基本的に退避勧告が出ているので、戦争取材は退避勧告を無視するところから始まる。だから「なぜ退避勧告を無視するのか」という質問は「戦争を取材する必要はない」という認識から出ているのでそこから話す必要がある。