高千穂遙(@takachihoharuka)さんの人気ツイート(古い順)

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これは、すごいですね。ヤマトの原作は誰かとか、一時期揉めたりしましたが、原作ではないにしても、いちばんの功労者は三笠を大和に替えた松本さんだと個人的に思います。大和になって、いきなり企画が現実的なものになったと感じたので。
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その後の経緯は、とくに詳しくないです。企画が通り、うちは松本さんが描いたラフデザインをクリーンアップするということになって、ヤマトはアニメ化されました。しかし、この立場が後に尾を引き、わたしがでてくることにつながっていったのです。
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ここで脱線。ガミラス星人、肌の色が変わる事件がありました。わたしが聞いた話では、地球人と区別がつかないので、変えることにしたいうことでした。こういうのは、たいてい西崎Pの一言で決まっていたみたいですね。なかなかできないですよ。しかし青にしてよかったわけで、このあたりはさすがです。
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それから聞いたのが、森雪のパンティー事件。アナライザーにスカート捲りされた森雪のパンツがむかしでいう深ばきのズロースみたいだったので、西崎Pが激怒。スキャンティーにしろと命じて、変更されたってやつです。これは複数のスタッフから聞いたので、事実っぽいです。知らんけど。(^^;
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そんなこんなでヤマトは放送されたのですが、裏がハイジと猿の軍団だったかな(よく覚えていない)。けっこう強力で視聴率的には苦戦したんですよね。当社も、オンエアではハイジを見てました。(^^; でも、その後、劇場総集編がヒットし、新作劇場版をつくるという話になっていったわけです。
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で、ようやくここから聞いた話ではなく、わたし自身が体験したエピソードになります。あらためて言っておきますが、恨みつらみを書くわけではありません。誰がどうということでもありません。あったことをそのまま書いているだけです。誤解なきようにお願いいたします。
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ある日、加藤直之くんに呼ばれました。「ヤマトが映画になる。デザインをやってくれと言っている。でも、やりたくない」って話でした。なんで?と訊くと。 「割に合わない。ヤマトは松本さんのラフをクリーンアップするという約束でやっていて、ギャラもそれ相応になっている。しかし、違っていた」
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松本さんが忙しすぎて、ラフがこない。テレビ版のデザインは98%がうちのオリジナルだ。ラフなしで、ぼくと宮武が描いた。これじゃパンクする。同じ条件で映画は受けられない。だから、断ってほしい」 「98%って、マジ?」 「マジだ。チェックしてもいいよ。一からすべて、うちが起こした」
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「松ちゃんに断ってくれと言えばいいのでは?」 「むずかしい。これまでのしがらみがあって、松ちゃんはいきなり強くでられない。だから、まったく無関係だった、あんたに断ってもらいたい。あんたなら、態度でかいし、横柄だし」 「ああ、否定できない。(^^;」
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「とにかく作戦を立てよう。向こうからいらないと言ってくれればいいのでは? 絶対に呑めそうにない条件を突きつけて。たとえば、とんでもないデザイン料を要求するとか」 「それ、いい。あと、会議への出席を拒否してほしい。あの会議は無駄だし、メリットもない」
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「西崎Pはスタッフを集めてあれこれアイデアをださせ、それを全部自分がつくったことにしてしまう傾向がある。でも、うちが請け負ったのはデザインだけ、アイデア料は1円ももらっていない。まる1日の会議で松ちゃんは向こうに張りつきになり、帰ってこなくなる。アイデアはただじゃないんだ」
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「じゃあ、会議の出席は拒否ね。ほかには?」 「名前かな。デザインをすべてやるのなら、補佐とかじゃなく、メインスタッフとして扱ってもらいたい」 「映画だから、OPクレジットに入れもらおう。絶対にいやがるな」 「いいね。あとは、まかせた」 「万が一オッケイしたら、どうしよう?」
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「そのときは、そのときだな。すべて呑んでくれたら、やる方向で考えるのもありになる」 というわけで、担当変更を西崎Pに告げ、行ってきましたよ。京王プラザホテルの「樹林」というグリル(レストラン?)まで。ネクタイ締めて、スーツ着て。 以上、前段階は、ここまでです。(^^;
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曲の買い取りが話題になってますが、ヤマトのデザインも同じですよ。クリーンアップという約束で描いてましたから、うちでつくったデザインはすべて買い取りで、権利は1ミリもなかったのです。
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わたしが見た最初期の松ちゃんのラフは鉛筆画で、たぶん、公開されていないと思います。それはもろに三笠でした。その後、どのように変化していったのかは、担当でなかったので知りません。その後、松本さんが入って大和になったとだけ聞きました。 twitter.com/FukuokaWassy/s…
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いま一度書いておきますね。わたしは「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」だけでヤマトにかかわったので、それ以前も、それ以後も、詳しいことは知りません。なので、伝聞については「聞いたことだ」と記しています。それを事実のように扱われないことをお願いいたします。
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雑誌に掲載されたという初期のヤマトの絵は、わたしが言っているものではありません。本当に最初の最初に松崎くんが描いた鉛筆のラフ画のことを書いています。そちらの絵のことは知りません。まったくの別物です。わたしは担当ではなかったので、ここからポンと飛んで、松本さんのヤマトになります。
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貴重な証言と言われたりしていますが、まだ、そういうことはほとんど書いていません。大部分が前振りの伝聞です。繰り返しますが、ここまでは正しい情報とは思わないようにしてください。わたしが体験したことを書くとしたら、これからです。これがあるので、書き残すのをためらってしまうんですよね。
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いろいろ考えてみたら、もっと明確に伝聞と体験を分けたほうがいいということになりましたので、今後は伝聞の場合、文末に「知らんけど」を付加しておこうかなと思っています。Twitterは文字数制限がきつくて、細かい配慮ができないんですよね。昔話はそのあたりの工夫がたいへんです。
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ぬえはもともとSFを仕事にしようと考えた仲間が集まってつくった会社。でも、最初は実績も、そんな仕事もまったくなかったから、友人や先輩のつてをたどってポンキッキとかアニメのメカデザインとかをもらい、やっていた。なので、ずうっとメカデザインをつづけていくことになるとは思っていなかった。
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ちなみに、どちらの仕事も、ギャラはびっくりするほど安かった。しかも、全部、買い取りです。権利はいっさいなし。とはいえ、、やってみると、けっこう楽しくて、採算関係なく、SF要素をとりこめるかや自分たちの趣味をどこまで入れられるかってのがあったので、できたんでしょうね。
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対談でも記されていますが、安彦さんが「あんなにヒットするとは思わなくて、ネタをくれたぬえではなく、大河原さんにガンダムのデザインを頼んでしまったのは申し訳なかった」と何度も謝っていただいてますが、それはもちろん謝罪してもらうことなどではありません。
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そもそも誰にもこの作品がヒットするかどうかなんて事前にはわからないんです。安彦さんはデザイン発注のときに、ぬえはやたら細かく質問してくるんだけど、俺はそういうことわからないから、そんなことを絶対にしない大河原さんにしようと主張したんだと言われてましたが、それは正解です。
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なぜなら、それで大ヒットしたから。ぬえがやっていたら、大ゴケしていたかもしれません。その可能性は少なくないです。結果として当たったのなら、それは100%正解です。安彦さんはいいチョイスをしたと思います。わたし、大河原さんのデザインも好きですよ。
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とくに好きなのが、アイアンリーガー。あれは作品も好みで、全話見ています。大河原さんが住まわれている稲城市にはアイアンリーガーがいます。マンホールの蓋と、公園のオブジェ。ちゃんと訪れていますよ。アイアンリーガーファンの方は、ぜひ巡礼してください。