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現場で望まないセクハラを受けたら、それセクハラですよ、と言えば、今の時代、相手は顔色を変えて言い訳し始める人がほとんどだろう。それでも、図太くセクハラを続けてくるようなら、それこそ週刊誌に売ってしまえ。
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男でも女でも、美貌を使って人を翻弄するときは、それは結構暴力的であり、あまり安易にそのパワーに頼ると、自分も返り血を浴びかねないという危機意識をもってほしい。
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政治家とか官僚とか、国政にかかわるような人間は、とにかく性的欲望をきちんとコントロールできる人間でないとダメやな。不倫も風俗もそうだし、美人記者をまえに守秘義務怠るのもそうだし、幹事長ポストふってまで間男とのあいびきするやつもそうだし、そういう我慢ができなくてどうするよ。
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記者の本当の敵が上司であることは、もうこの世界では常識ですよ!そして、記者が上司と戦うときもキメ台詞は、「これ、週刊誌とかにばれたらヤバイですよね」。正直、私も何度かこのセリフ使いましたよ。ポイントは冗談っぽく言うことです。取材相手でも上司でも態度変わります。
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「情報ください」「じゃあ、今晩食事でも?」この会話だと「情報」と「美人記者といい雰囲気で食事」がバーター。情報出さなかったり、食事以上のことやったら、セクハラといわれるやもしれない。ハニトラの怖いところは、相手が目的を明かさず接近することだ。コナンの赤井秀一がやったのがハニトラ
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ハニトラに引っかかったら、ハニトラと気づいた時点で、洗いざらい組織に報告して、辞表書け。たぶん、その組織は救済措置をとってくれる。へたに隠すと救済できなくなる。それで、助かった人がいることを知っている。
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お前、こわいこというなあwわははは、と言われて、私もあははは、とお互い、笑って終わり。でも仕事環境がすごくよくなったり、てこでも動かなかったことが動いたりするよ。
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女性特派員が性的暴行から身を守る十戒というのがある。①結婚指輪をする②地味な服装③性的対象にならないようなふるまい④抑止力になる警察幹部などの携帯電話番号など準備⑤男性同僚との協力⑥体形を隠す服装⑦脱出、逃げ道の想定、確保
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セクハラに対処できないぐらいでは、危険な現場、秩序が混乱している現場、外国の奥地などに単身で乗り込んでいけない。特に特派員はだいたい単身で動くので、身を守るガードマンも現地で自分で探して雇うから、人を見る目含めて、自己判断、自己責任。
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記者と一般会社員は全く違う職種で、一般企業の感覚やコンプライアンスとかけ離れた部分があっても、仕方がないと私はずっと思っていた。だから、今展開されている女性記者のセクハラ問題特集報道に実は違和感を感じている。えっ、そんな普通のお嬢さんが、記者やっちゃいけないよ、みたいな。
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男女平等の観点から、秩序が混乱した現場、危険な現場にも、女性記者が出される時代になった。記者業につきもののハラスメント問題を、女性に対するセクハラのみ、クローズアップして特別問題視するのは、この男女平等、男女機会均等の流れに逆行しているんじゃないか、と思ってみたり。
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官僚や政治家が記者から付きまとわれて言質をとられそうになるのをさけるために、記者に暴言はく。権力の強い高級官僚はこういう暴言を報じられて失脚させられることもある。暴言を吐かせること自体が取材の狙いであることもある。暴言がハラスメントか、付きまとう記者がハラスメントか。
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ただ、本当にねー、セクハラ問題って考えれば考えるほど難しいんですわ。特にね、メディアにおけるセクハラ問題はねー。長時間労働けしからん、って書いて一番けしからん長時間労働しているの、メディアだし、パワハラけしからんって、メディアの存在自体がパワハラだしな。
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セクハラけしからんって言って、一番セクハラ常態化しているのはメディア内部。でも、ネタとるためなら夜討ち朝駆けして、ウザがられて暴言吐かれてもネタ元に張り付いて、性的魅力だって利用できるもんは全部利用しても特ダネほしいって思う人たちの集団がメディア。
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セクハラを肯定する意図はないよ。でも、メディアが被害者ぶっちゃだめだよね。セクハラを受けて、記者が泣き寝入りして、誰がセクハラを糾弾できるのか、という話。相手が強い権力をもっていても、メディアの影響力を武器に対抗できるのが記者。 twitter.com/HANADA_asuka/s…
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テレ朝はこれ以上女性記者を追いつめると、今度はテレ朝内部のセクハラ体質を週刊誌に暴露されてしまうからね。女性記者はほとぼりが冷めるまで、ニューヨーク支局とか海外勤務にするといいよ!本人もキャリアがつめてハッピーだし、会社側もリーサルウェポンを外地に出せて安全!
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中国人は役人の腐敗を憎んでいるのではなく、嫉妬しているのだ。腐敗役人を叩く人たちは、腐敗が悪いことだから叩くのではなく、自分もそうなりたかったのになれなかったから、引きずり下ろしてやりたくて、叩くのだ、と言う発言が、中国人法学者の口から出たのも興味深かったな。率直だな。
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七夕の夜、若い奴らはデートとかで宿直拒否したので、ディレクター自らが宿直していた感があるある。 twitter.com/usako73678703/…
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事実はおよそ一つだが、それをはっきりと突き止めることが難しい。正義は人の数だけあって実はいい加減なものだから、記者は正義にふりまわされてはいけない。正義を振りかざす人は派手でかっこよく見えるけど、時間をかけて事実を追いかけつづける記者は本来は地味な仕事。
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その地味な仕事に飽きてたところで、派手なスポットライトに当たり、正義を語り、ジャンヌ・ダルクだ映画化だと持ち上げられて快感を覚えて、そっちの方が記者の仕事だとか言い出してしまうと、もうその人は記者じゃない。タレントか活動家になった方がいいよね。
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夜討ち朝駆けの地味な仕事に飽き、会見場で世論を煽動するような質問ができる活動家ヒロインの道になることを選択した記者をみたあとで、江川さんが地道な社会部記者らしく、”正義”よりも取材の結果(事実)に基づく慎重なコメントをしているのをみて、いろいろ自分に言い聞かせることがあった。
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事実を追うのはしんどくて地味だが、正義を語るのは簡単で、しかもあっという間に主役になれる。だから記者の仕事に疲れているときに、ちょっとしたコメントとか論評で人気を博してしまうと、あー、こんな簡単に世論を動かせる仕事があったんだ、と思っちゃって転向する人がいるんだよな。
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でも記者の仕事は世論を動かすことじゃなくて、事実を求めることで、その求めた事実が、結果的に世論を動かすんだな。ひょっとすると求めた事実が、自分の思うような世論の動きにならないこともあるけど、それでも事実を求めることを優先するのが記者職だと思う。
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江川さんは丸々平成をかけてオウム事件の事実を追求し続けた記者。世間がオウムの正体に気づかなかった時期も、一時期の注目が嘘のように忘れされていた長い期間も、地味な取材活動を続けてきた。その事実が世論の好まぬものであっても命が脅かされる局面でも、姿勢にブレがなかったな。
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一連のオウムの事実が表に出だしたころは、私が駆け出し記者のころで、ようやく江川さんの地道な仕事が実りはじめたころでもあり、本当に命がけで「国民の知る権利に奉仕する」姿は、私の憧れだった。父親からもお前もあんな記者になれるのか、とか言われたことがあったな。たぶん、なるって答えたw。