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何の努力もせずに国におんぶに抱っこという訳にはいかないが、普通に勉強をし仕事もし税金を納めていれば、必要なものが買え、余暇も楽しめ、結婚もでき子供も産めて、病気や障害を負っても憂えることなく、未来に希望を持てる人生、そんな当たり前の生活を保障するのが政府の使命ではないか。
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嫌われることを恐れていると、言いたいことも言えなくなるし、生きたいようにも生きられなくなる。一見我儘そうに好きなように生きている方が不思議と人は集まってくるものだ。皆もっと人の目なんか気にしないで好きなように生きればいいのだ。
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両親は死んでしまったし、妻は病院を出られないし、娘には自分の人生があるから、もう死ぬまで家族でお節を囲むなんてことはないだろう。別段それが悲しいというわけではなく、人生とはそういうものだと思うだけだ。
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もうかれこれ10年ぐらい前になるけれど、ものすごく真面目な生徒から、ものすごく真面目な顔で「シェイクスピアってご存知ですか?」と聞かれたことがあって、社会の共通教養というものがもはやなくなったのだなということを実感した瞬間だった。
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幼い時から受験のサバイバルゲームに押し込まれ、ひたすら自分の幸福のみを目指して過酷な競争を勝ち残り、ようやく高い学歴と高い社会的地位を得た人々が、他の多くの人々のために現状を改革していこうとなるわけがないのは理の必然だ。この受験制度がある限り、日本の改革は望めない。
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公的支援を受けている団体や個人は反権力的言動をしてはならないという考えは、意識が十分近代化されていない人の耳には入りやすい。しかし両者には何の関係もなく、いかなる個人や団体にも権力を批判する権利はある。
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自由民主主義原理を体現している日本国憲法を、自由民主主義を名に冠している政党が無視し、反憲法的な政治を行い、反憲法的な改憲をしようとしている一方、社会主義を標榜する政党が最も熱心に自由民主主義憲法を擁護している。日本の政治の奇妙さ、その捻れはこの一点に集約される。
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ああ、せめて普通に世界標準の国であって欲しい。
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プーチンによる核の使用→第三次世界大戦→全面核戦争→人類滅亡の直前まで来ているというのに、まだまだ世間は呑気なものだ。
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昨日の頼朝ではないけれど、決して自らは手を汚さず、相手をけしかけて攻撃の口実を作らせるというのが大国のやり方だ。それを知ってか知らずか、ともかく怖くなって「先制攻撃!」とばかりこっちから手を出してしまう小国は必ず滅ぼされる。
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カルトの規制や救済の法律を作ることも必要だが、それ以上にカルトが必要なくなるような社会、科学と合理的思考を尊重し、福祉の充実した、将来不安の少ない、信頼社会を築いていくことの方がずっと重要だ。
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政治というのは、嫌でも敵対する相手にも利益を分かち与える行為。そうしなければやがて社会は破綻し、自分たちの利益の基盤も失うことになる。社会の幼児化は分かち合いをますます困難にし、破綻を自ら引き寄せることになる。
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明治以降の上っ面だけの近代、上っ面だけの資本主義、上っ面だけの民主主義がいよいよどうしようもないところまで来てしまったのだ。中身のない社会だから拝金主義だけが跋扈する。何のための経済、何のための政治、何のための社会なのか。その根本の価値がすっぽりと抜けているのだ。
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かつて大江健三郎は核戦争の被害想定を綿密に行った科学者を「グロテスクだ」と言った。何千万人という死亡者の中に自分を含めていないことは明らかだからだ。今核共有だの非核三原則の見直しだのと言う者も、核兵器により苦しみの中で死んでいく人々の中に自分を含めてはいまい。まさにグロテスクだ。
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右派は人間のアイデンティティの拠り所は国家や民族以外あり得ないと言うけれど、人類とか生物というアイデンティティのあり方だって十分にあり得ると思う(少なくともぼくはそう思っている)。そもそもアイデンティティなどというものは観念なのだから、いかようにも造形できる。
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社会が病めばテロも増える。テロは政治がうまく機能していないことを示す一症状だ。だからテロで社会がよくなることはないけれど、テロを抑えても病気が治るわけではない。政治を正し、社会が健康を取り戻さないと、テロは続くことになる。
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自民党改憲案のからくりは、人権条項にすべて「公益及び公の秩序」という条件がついていることだが、「公の秩序」を具体的に成文化したものが法令である。つまり憲法が保障する人権は法令により制限できると憲法自身が規定しているということだ。これでは明治憲法の「法律の留保」と同じことになる。
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クレジットカード、プリペイドカード、交通系ICカード、キャッシュカード、デビッドカード、ポイントカード等々、全部一枚になれば便利だな、とは話が違うのだ。マイナカードの発行主体は政府。政府が国民の出生から死亡までの全私生活を管理できるようになることの問題性にどうしてかくも鈍感なのか。
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明けましておめでとうございます🎍
ただ、今年が去年より悪い年になることは確実なので、あまりおめでたい気分にはなれません。せめてこの狂った世の中で正気を保つ努力だけは、いっそう力を込めて続けていきたいと思っています。
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日本は個人でも国家でも、あるいは企業や学校その他の集団でも、未来を論理的にかつ現実的にデザインするということが決定的に不得意だという気はする。
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仏教やキリスト教であっても、気を抜けばカルトに陥る可能性はあるだろう。現代に生きる我々は、何事に対しても、疑いつつ信じ、信じつつ疑うという姿勢が必要なのだと思う。
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熱は37.3℃と昨日とほぼ同じ。咳などの呼吸器症状はほとんどないが、昨夜は激しい腹痛と下痢で参った。血圧計がないからよくは分からないけれど、血圧低下が起きているようで全身から冷や汗が吹き出す。トイレに座っているのも辛いので、布団に潜り込む。どう見ても「ただの風邪」なんかじゃない。
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自分の権利を主張することは必要だし、いつでも主張するべきなのだが、自分が権利主体であると全く同等に他者も権利主体なのであって、自分の権利が他者の権利に対して何の根拠もなく優越するなどということは決してないのに、他者の権利を圧することが権利の主張だと勘違いしている人は多い。
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帝京大の教授の一件を見ても、元々「規範のない国」の馬脚が現れたという感じで、一皮剥いたらどこもかしこもこんな連中で溢れているということだろう。規範を守るというのは一種の痩せ我慢だけれど、その我慢をしなくなれば社会は内から崩れていく。
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日本が外国の支配を受けることがあるとすれば、それは軍事的な支配ではなく経済的な支配だろう。国防というと軍事力の増強しか頭にない人が多いが、経済力特に産業の力の衰退の方がよほど日本の未来を危うくしている。未だ消えない日本の経済力への過信が現実を見えなくしている。