451
社会というものは他者への関心と尊重、とりわけ他者の命と生活への関心と尊重がなければ成り立たない。皆が自分のことしか関心を持たなくなり、他者への関心を失えば社会は崩壊する。取り分け上に立つ者が自己中心的になれば、社会の崩壊は急速に加速する。この10年でそれが現実になってしまった。
452
日本は市民革命は経なかったけれども、一人一人の心の中で市民革命を起こすことはできると思う。それができなければ、本当に国が沈んでしまう。
453
いつの間にか日本人の心から、真面目、正直、誠実、真剣、本気がなくなり、「面倒は避ける」「外見だけを繕う」「問題はないことにしておく」「責任からは逃げ切る」という生き方が成功する人生の鍵であるかのようになってしまった。これでは問題解決は望めない。静かに衰退していくしかないだろう。
454
え?必勝しゃもじってネタじゃなかったのか。まるで戦争をゲームのように考えているかのようだ。完全に人間としての理性や判断力が崩壊しているとしか思えない。この戦争は一歩間違えれば第三次大戦へ繋がらないとも限らないというのに。
455
民主党政権で、自信、誇り、活力を失ったと言うならば、その後の自民党政権では、希望、信頼、生活、安全、公正、正義、民主主義という遥かにもっと大事なものが失われたではないか。
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副業の自由化なんて、一か所から搾取されてたものが、複数から搾取されるようになるだけではないか。ますます儲かるのは経営者(株主)だけ。
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オリンピックの取材のために日本に来ている海外のジャーナリストたちは、オリンピックなんかより日本の政治や社会を取材した方が面白い記事になると思うけどね。
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権力は絶対に集中させてはならない。これは西欧近代が苦い経験から学んだ最も重要な政治上の知恵だろうと思う。この意義が理解されているとは言い難い。「三権分立」も「地方分権」も「二院制」も「政党政治」も権力を集中させないための知恵の結果である。しかし、日本ではただのお飾りにすぎない。
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見ず知らずの他人を愛せと言ってもそれは難しいだろう。しかし、どんな他人も自分と同等の権利を持ち、誰も特別に優遇されたり不当に扱われたりされてはならず、お互いの尊厳は守らなければならないという考えを持つことは可能だと思うのだが。
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『世界』9月号では自民党と統一教会の関係が「緊急特集」されている。早速、中野昌宏「統一教会・自民党関係史」を読んだ。この論文の中でも「統一教会と自民党の思想・主張の内在的な共通性」が論じられているが、ここに単純に「政教分離」では片付かない深刻で本質的な問題があるのは明らかだ。
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新自由主義は世界中で多くの人を貧しくし不幸にしたが、日本の場合そこに加えて前近代的な社会構造(天皇制、男尊女卑、組織主義、ムラ社会、タテ社会等々)が加わるので、単に新自由主義に対抗するだけでは個人の幸福を実現することは困難だ。問題の根が深すぎる。
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人の命は何よりも重いこと、すべての人は殺されてはならないこと、政府は国民の人権を守るだけでなく、すべての人の人権を尊重しなければならないこと、人はお互いに助け合わなければならないことを、こういう時代だからこそ改めて確認し、主張していきたい。
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日本には日本国憲法という素晴らしい「解答」があるのだから、本気でこの憲法通りの政治を行えば、国民の暮らしは自由で豊かになり、世界に伍して恥じるところのない国になれるのに。自民党には何も期待しないが、野党も国民も今一度日本国憲法の原点に戻るべきだ。
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日本がアメリカと戦争をしたということを知らない人が増えているのだから、大日本帝国憲法が民主主義を否定していたことを知らない人がいても、別に驚くべきことではないのだろう。
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今回の国葬が実現すればの話だが、確実に言えることは国葬の価値が著しく低下したということだろう。
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もう日本人には何が正しく何が間違ったことなのかが分からなくなっているように思う。その中で極めて幼稚な、自分を快にするものは善であり正しく、不快にするものは悪であり不正だという感覚は確実に広がっているように見える。この快/不快原則を克服することが人間の精神の成長であるはずなのだが。
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なんだかコロナはもう終わりという雰囲気が醸成されつつあるようだが、確かにそれは国民大多数の願望ではあるけれど、相手は自然の力だ。国民の願望を実現することが政治の要諦であったとしても、あくまで科学的・客観的判断をするべきだ。もはやそれは期待はしていないけれど。
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東工大の女子枠というのは、能力もないのに女子だから入学させるという制度ではなく、能力がありながら女子が理系に進むことをためらわせる風潮を打破するための制度だろう。だいたい一般入試そのものがそれほど正確に能力を判別しているわけでもない。
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頭があるならもう少しマシな言い訳考えろ。
news.yahoo.co.jp/articles/ba090…
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共産主義というのは単に生産手段=資本を社会で共有するということで、そうすれば個人株主はいなくなるから企業は株主配当を出す必要はなく、企業の上げた利益は設備投資を除いて従業員で山分けすればよく、過剰生産の無駄もなくなり、経済成長の必要もなくなる。環境を考えればこれしかない。
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立憲民主党には実質的な社会民主主義政党となることを期待していたのだが、どうやらそれは初めから無理な注文だったようだ。まあこれは個人的な期待だから言ってもしょうがないことだけれど、共産主義は遠い目標であって、すぐに実現できる社会民主主義的政策を実行できる政党は欲しいと思う。
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マイナンバーカードも、それぞれの考えで、持ちたい人は持てばよいし、持ちたくない人は持たなければよい。任意なのだから。健康保険料を納めている以上は、カードがあろうとなかろうと、保健医療を受ける権利がある。その権利は当然行使する。
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スポーツが誰かの犠牲の上で行うものであるはずはないのだが、IOCの会長がそう言うのであれば、もはやオリンピックは反社会的有害行為と断ぜざるを得ない。アスリートたちはそれに甘んじるのだろうか。
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国民にとっては不利益でしかない保険証の廃止という暴挙に出てまで強制したいマイナンバーカードの真の目的が、行政事務の効率化や税と社会保障の公正の確保であるはずがない。
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客観的にはもはやオリンピック・パラリンピックを開催できる状況ではなくなった。少なくとも「人類がコロナに打ち勝った証」にはもうならない。これまでにも色々みっともないことが続いたけれど、自ら中止を言い出せない政府や組織委員会が一番見苦しい。