またオオワシの列車事故。ワシの列車事故はシカの轢死体が線路脇に放置され、食べにきたワシが後続車に衝突するものだ。速やかなシカ死体の撤去はもちろん、回収されるまではワシの目から隠すことで軽減できるだろう。ドライブレコーダーによる車両間の情報共有も環境省を介してJRに長年要望している。
羅臼港に落水して収容されたオジロワシ。レントゲン検査の結果、散弾に被弾していたことが判明した。古傷ではあるものの左翼、尾の基部、足指の計4箇所に水鳥猟用の鉛散弾を認め、下方から銃撃されたことがわかった。集弾や被弾状況から、偶発的な 流れ弾などではなく、ワシを狙って撃ったと思われる。
もはや誰が、どこで、何の目的で撃ったかの問題ではなく、このようなことをする人間に銃を持つ許可が降りていること自体がナンセンスだと思います。
被弾していたオジロワシの皮下から散弾を取り出した。紛れもなく水鳥猟用の鉛散弾だった。
今年に入って収容されたオオワシの幼鳥。肝臓中の鉛濃度が中毒レベルだった。2000年から鉛弾規制が始まった北海道ですら、鉛中毒は過去のものでは無い。規制の無い道外から鉛弾を持ち込み使っているハンターがいる可能性があり、道外の猛禽を守る意味でも全国の狩猟から鉛弾を撤廃する事が急務である。
猛禽類の鉛中毒についてirbj.net/activity/cause…
知床方面での発生についてはもう一つの可能性として駆除されたトドによるものを考えている。流れ着いたトドの死体を食べている可能性を否定できない。これを防ぐためにも全ての狩猟から鉛弾を撤廃するべきだと思っている。
バサッ! こうして見るとオジロもでかい。
入院していたオジロワシの幼鳥を放鳥しました!
網走で列車事故に遭い、翼を骨折していたオオワシの幼鳥。骨はほぼついて、少しずつリハビリに移行する予定。 今日は気持ち良く水浴びした様子だが、洗い髪が凍らないかちょっと心配になる。
送られてきた会報誌を見て目を疑った。シマフクロウとテンが間近で撮影された危険な写真が紹介されていた。希少種シマフクロウを餌付けている温泉だ。シマフクロウにとってテンは毎年雛が襲われ命を落としている天敵だ。このような場面を賞賛し餌付けを助長しかねない記事は大いに問題があると思う。
営利を目的とした希少野生動物への餌付けはもちろんのこと、 版元が希少種に配慮をしない載せ方をしていることが問題です。絶滅危惧種の生息地を明かすこと、危険な写真を素晴らしいことのように載せること、環境省や研究者が問題視している宿を推奨するように紹介すること、などがそれに該当します。
先日開催された環境省シマフクロウ保護増殖検討会でも取り上げたので、希少種への餌付けに対する方針や報道等による公表のあり方(双方とも既存)について、環境省としてより積極的に社会にアピールしてくれることを期待したい。
最近、希少猛禽類の保全について大手新聞社がしっかりとした記事を書いてくださっている。今更ながら強く感じるのは、取材記者の問題意識が記事のクオリティーに直結しているということ。私の周りに素晴らしい記者がいらっしゃることに感謝している。 #毎日新聞_読売新聞_朝日新聞
上川管内で収容された列車事故のオオワシ幼鳥。手術によって何とか翼を失わずに済みそうだが、二度と大空を飛ぶことはできないだろう。希少種の保全において、増やすことと減らさないことは両輪だ。そして何よりも予防が大切であることをこの若ワシは訴えかけていると思う。
道南で収容された若いオジロワシ。 外傷により飢餓状態だったため、毎日食べ放題にしている。
先日開催された環境省シマフクロウ保護増殖検討会についての記事が掲載された。コロナの影響で開催時間が大幅に短縮されたにも関わらず、このようにしっかりと内容を紹介してもらえるのであれば、記者等が傍聴可能だったことは良かったのかもしれない。 #読売新聞記事 #検討委員として参加
鉛弾の誤食による希少猛禽類の鉛中毒を防ぐため、北海道では2000年から銅製のライフル弾、2001年からは銅製の散弾がエゾシカ猟で使われています。さらに、2004年からはヒグマ猟などでも銅弾を使った狩猟が問題なく行われています。 写真:銅製のライフル弾
全国の狩猟から鉛弾を撤廃したら、狩猟者が激減する、シカなどの捕獲数が大幅に減り獣害が増大するといった主張が現実とは違う可能性が高いことを、北海道における鉛弾規制の歴史が物語っています。 写真:クマタカ 北海道以南においてもイヌワシやクマタカが鉛中毒に陥っていることが判明しています。
環境省の「鳥獣保護及び管理のあり方検討小委員会」が行われ、その中で本州以南の鉛弾規制について様々な団体のヒアリング内容が公開されている。その中で大日本猟友会からはこのようなコメントが寄せられている。はたして、これは本当に全国のハンターの総意なのだろうか? env.go.jp/council/12natu…
砂鉄や小砂利のように獲物の肉内に砕け散った鉛ライフル弾を、都度金属探知機などで探索し、取り除いているのだろうか? 被弾部から離れた場所まで鉛片が飛散しているケースも確認されている。 有毒な鉛を気付かずに食べたり、ジビエとして人に出したり。。食の安全、本当に大丈夫か?
鉛散弾に被弾したオジロワシについて毎日新聞でも取り上げられました。 被弾により鉛中毒になることは極めて稀ですが、消化を助けるために小石を飲み込み砂ぎもに貯める習性のある水鳥は、小石の代わりに鉛散弾を採食して鉛中毒に陥り、これを食べた猛禽も鉛中毒になります。 mainichi.jp/articles/20210…
クマタカ。閉じられた瞬膜の血管走行までも美しい。
鉛弾が規制されていない本州以南のクマタカが心配でならない。本州で行った過去2年間の捕獲調査では鉛中毒レベルを含む高濃度鉛汚染が複数のクマタカで見つかっている。北海道では発信機を取り付けたクマタカが2羽同じ日に鉛中毒死体で見つかったことがある。
発信機などが付いていないクマタカやイヌワシの死体を発見することなんて偶然の産物に過ぎないだろう。希少野生動物の保全で最も重要なのは予防原則だ。一刻も早く全国の狩猟から鉛弾を撤廃することが望まれる。