まだ暗いうちに釧路を出て、300km離れた旭川まで、路肩で保護されたクマタカを引き取りにきた。途中吹雪の中、できるだけ道を急いだけれど、朝冷たくなっていたと到着地目前で連絡を受けた。遺体を引き取り、もと来た道をなぞる予定。
道北で小型風車によるバードストライクが発生。衝突したオジロワシは右翼を粉砕骨折。最近、小型風車の建設が盛んに行われ、ワシなどの衝突事故を回避できると、まことしやかに言われている風潮がある。昨年はオオワシが死亡しており、風車の小型化がバードストライクの解決策にならないことは明らかだ
目つきと反応が良くなった! それだけでも嬉しい。
『え? また検診?』 「仕方ないでしょ!? 君がバンデージ外そうとしたんだから💢」
オオワシのホバリング! 大きな身体にもかかわらず、意外に器用な飛翔能力をもつ。
上川地方の路上で保護されたオジロワシをドクターカーで緊急搬送。交通事故で頭を強打したとみられ予断を許さない状況だ。何とか持ちこたえて欲しい!
今日も交通事故のオジロワシが搬入された。よく生きていると思ってしまうほどの重傷だ。交通事故に遭ったシカなどを求めて、ワシ類が道路際に近寄りやすい季節。彼らの存在を頭の片隅に置いて安全運転していただけるとありがたい!
先週、旭川で交通事故に遭い、ドクターカーで搬送したオジロワシ。何とか持ち直し、ICUから一般ケージに移ることができた。
交通事故で瀕死の重傷を負ったオジロワシ。なんとか持ち堪え、ICUから一般病室に移ることができた。検査の過程で明らかになったのは、この個体が過去に散弾で撃たれていたこと。原因は違えども、人間による度重なる痛めつけの証に、やり場のない怒りを押し殺しながら私たちは治療に当たっている。
交通事故で、上腕骨と大腿骨が砕けたオジロワシの幼鳥。患部をピンとギプスで固定しているため、ずっと腹ばいの状態だ。とりあえず命はつなぎ止められたが、再び立ち上がり、羽ばたけるようになるかは全くの未知数だ。
オジロワシの鉛中毒が発生! 北海道で鉛弾の使用が規制されてから20年目にあたる2019年。今年も鉛中毒が発生した。空知地方で発見された瀕死のオジロワシをドクターカーに収容し、血中鉛濃度を測定したところ急性中毒のレベルを示した。解毒剤を投与し酸素を吸入させながら釧路に運んだものの重体だ。
違法に鉛弾を使用したハンターがいた証。。鉛中毒が続発する可能性は十分ある。一日中ほとんど動かない、もしくは長距離飛べないオオワシやオジロワシを発見した場合、環境省北海道地方環境事務所もしくは釧路自然環境事務所まで一報いただきたい! 猛禽類の鉛中毒について irbj.net/activity/cause…
鉛中毒で収容されたオジロワシ、少し目つきが良くなりました。酸素室で点滴による解毒剤の投与が続いています。
ありがとうございます! 皆さまのお力添えが貴重な命を救うとともに、野生に帰れない動物たちの生活をより良いものにする手助けになっています。動物たちに成り代わりまして厚くお礼申し上げます。 irbj.net/shop/index.html
鉛中毒のオジロワシ。まだ予断を許さない状況ではあるものの、少しだけ余裕のある反応を見せる時が出てきた。鉛による悪影響と解毒剤による副作用を見極める、細やかな個体管理が求められている。 猛禽類の鉛中毒について irbj.net/activity/cause…
皆の願いも空しく、鉛中毒のオジロワシは一人旅立っていった。前日の様子が嘘のような急変。道内で鉛弾規制が始まって20年。道外では合法な鉛弾が本州以南のハンターによって持ち込まれている可能性も否定できない。全国の狩猟から鉛弾を撤廃しないかぎり鉛中毒の発生をゼロにする事はできないだろう。
農家の敷地内で保護されたオオタカ。腰を痛めたらしく、しばらく犬座姿勢の日が続いたが、ようやく起立できるようになった。反応が鈍いことから、頭部も強打している可能性がある。
なごり雪と戯る
なごり雪にしては激しすぎないか? 春の足音はどこへ。。。
大腿骨の整復手術後、特製のベッドで回復を待つオジロワシ。 できるだけ人馴れを防ぎながら飼育ストレスを軽減し、必要な治療や給餌を続けるのは容易ではない。治す方も、治される方も、頑張ろう!
北海道オホーツク総合振興局管内の道路脇で保護されたオオワシをドクターカーに収容。翼と足を複雑骨折しており、ほとんど身動きできない状態だ。ただちに応急処置を施し、片道2時間半かけて釧路に搬送した。
ドクターカー内のインキュベーターに収容し、酸素を吸入させながら釧路を目指す。猛禽らしく表情に弱みを見せないが、瀕死の重傷だ。
道路脇で発見されたオオワシ。翼や足の骨を複雑に骨折しており、車下に巻き込まれた可能性が高い。また、過去に被弾した散弾も胸部に残っていた。交通事故に対してはドライバーへの注意を喚起し、必要に応じて道路の改良を提案したい。ワシを狙うハンターに対しては。。人の心を変えられるのだろうか?
懸命の治療も空しく、治療室のICUで息を引き取ったオオワシ。このワシが教えてくれた人間との軋轢を真摯に受け止め、より良い共生社会を目指し、今は前を向くしかない。 ※ 写真はモザイク加工してあります