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お馬さんあるある。ナカヤマフェスタの凱旋門賞。悔しかった。ゴール前の映像。スローで延々と繰り返される。ズームされるフェスタの顔。食いしばる歯。悔しそうな瞳。縮まらない差。何かを叫んでいる様にも見える。負けたという事実。ロンシャン競馬場にある全てのモニターが何度も見せつけてきた。
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お馬さんあるある。ナカヤマフェスタ。暴れ過ぎてバランス崩して尻餅ついてそのまま横に倒れたコトがある。「いい加減、頭にきちゃって」と腕利き助手。「乗ったまま鞭で尻叩いて起こしたんですよ!」ってそんな離れ業できる人いないから。因みに、その後ちょっと反省して大人しくなったらしい(笑)
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お馬さんあるある。ナカヤマフェスタ。トレセンの馬場で大暴れ。他厩舎の馬は避けながら調教。大迷惑だが文句の声は無かった。「だって凄いよ。俺らが馬場入りする時に既に暴れてて、調教終わって帰る時、同じ場所で暴れ続けてましたもん。スゲェまだ乗ってるとかしか思えないよ」と他厩舎スタッフ談。
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お馬さんあるある。ナカヤマフェスタ。激オコ荒くれ馬。正直もう管理したくない(笑)けど、それはあくまで調教の話。普段の扱いに関しては大人しくて分かり易かった。たまに暴れたけど100%人のせい。納得すれば全然無問題。経験不足なスタッフの教育係でもあったのよね。必殺技は舌を出してテヘペロ。
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お馬さんあるある。仏遠征前、厩舎に届いた航空輸送用カーゴ。輸送の練習する為のレンタルらしい。いざエルコンドルパサーの前へ。アッサリ中に入ってしまった。1分で慣らし終了。思わず質問。「この手配でいくらしたんですか?」某調教師の答えは「無駄だと思う事もやり尽くすのが準備だよ」シビれた
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お馬さんあるある。嬉しかったファンの話。エルコンドルパサーに会えますか?とやって来た。授業終わって自転車漕いで。そう彼は高校生。夕暮れの中、息切らせて「遅くなりましたっ」て。手入れ中のエルコンを見て「本物だ・・」と絶句。尻尾の毛をあげたら手が震えてた。今も大事にしてくれてるかなぁ
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お馬さんあるある。エルコンドルパサーの取材。朝の番組で生放送。打ち合わせをして当日。馬慣れしてないTVスタッフ。中継準備を警戒しまくる他のウマ達。突然ADがレフ板を高々と掲げた。もう大パニック。逃げ惑うお馬さん。響き渡る私の怒声。TV慣れしてるエルコンだけが平然とカメラに寄って行った。
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お馬さんあるある。エルコンドルパサー話。実はたまに落馬して放馬してた。暴れた訳では無い。ちょっとした横の動きが速すぎた。けど賢い馬なので、放馬すると一周だけ気持ち良く走り、自分から戻って来る。その走りがホントに絶品。放馬してるのに「良い馬だねー」なんて言いながら鑑賞してたのは内緒
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お馬さんあるある。馬の平均体温。37.5〜38.0℃。ほんのり温かくて癒される。けど個体差はある。今まで一番驚いたのはエルコンドルパサー。平均37℃位。あり得ないくらい低かった。後にも先にも38.0℃で「熱発した!」って大騒ぎして獣医も「(普通なら)平熱だけどな」って治療したのはこの馬だけ。
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お馬さんあるある。凱旋門賞。良く聞かれるのがエルコンドルパサーの長期滞在。正解の方法なんて私は知らない。けど唯一分かるのは。このやり方が他の誰にもできないって事。かかる費用も日本での人的損失も半端でない。リスクデカ過ぎ。これを決断して周りの理解を得て実行した某調教師が凄いんだって
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お馬さんあるある。一生懸命だけど不器用。周りが困惑するほど常に全力疾走。失敗を繰り返しながら。修正を繰り返す。乱反射していた才能に繊細なカットが施されていく。そして一つの完成形を見た時。その輝きに固唾を飲む。その宝石の名はメイケイエール。美しかった。オッサンをポエマーにする程に。
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お馬さんあるある。色々な幸せの形がある。競走を続ける馬。走る場所を変える馬。子孫を残す馬。全ての馬が「今」を生きている。大切なのは、馬がこの瞬間に愛されてる事。そして心穏やかに過ごす「今」を重ねていく事。食用肥育される馬も変わらない。全ての馬に愛を。今日は未勝利戦、最後の日。
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お馬さんあるある。なんで人が乗っても平気な顔してるのか。それは背骨がガッチリしてるから。草食動物で腸が長い=内臓が重い。背骨でそれを支える。背骨自体が強固に固定され、じつはほとんど動かせないくらい。何と背骨の構造は吊り橋と一緒。そうです、レインボーブリッジが背中に入ってるんです。
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お馬さんあるある。寝違え。ヒトの首痛ってやつではない。壁際で寝て起き上がれなくなる事。パニックになって壁を蹴りまくり怪我をする馬もいれば、スッポリ嵌まったままヒトの助けが来るのをジッと待つ馬もいる。助けた後に安心してゴロって寝てまたスポンと嵌って済まなそうにコッチを見てる馬も。
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お馬さんあるある。長年、馬と一緒にいると養われるのは寛容性。それぞれ違うし自分のやり方を押し付けるとロクな事にならない。どれだけ相手を尊重して共に進めるか。この野郎と思っても進む方向が大体一緒なら良いじゃない。「怒る」と互いに損しか無いよ。ステゴ産駒を扱うと人生学べるという話。
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お馬さん絶対内緒あるある。既に勇退された某有名調教師のリビングにコレが飾られている。
本人コメント「ボク全然興味ないんだけどね」(けど飾ってる)
#ウマ娘 #エルコンドルパサー
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お馬さんあるある。汗が白く泡立つ。実は石鹸の「界面活性剤」と同じ成分が含まれてる。つまり「スベる」。馬の汗が手綱に付くとイヤな予感。キャンターを出す時は手綱を短く持つから。スタートでいきなりズルッとスベる。持っていかれる。嗚呼、暴走。調教師の怒声が響く。言い訳はスベりませんように
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お馬さんあるある。育成牧場にはリードホースという引退馬がいる。調教で若馬に手本を示す教育係。相当な体力と操縦性の高さ、従順な性格が求められる。そしてもう一つ大事な仕事。それは新人牧夫の騎乗練習相手。未熟な操作に怒り、適度に暴走する事が求められる。最初の関門として新人に立ち塞がる。
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お馬さんあるある。初めて馬に触れてみたい人に朗報です。多くの乗馬クラブは「体験コース」を用意してます。お気軽にお問合せ下さい。競走馬に会いたい方にも朗報です。「競走馬ふるさと案内所」があります。問合せると会える可能性が発生します。つまり直接いきなり牧場へ訪ねるのはダメって事ですよ
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お馬さんあるある。馬の骨折=予後不良だと思う人がいる。実は骨折自体は珍しくない。例えば前膝(腕節)。この関節はなんと10個の骨で構成されている。細かい骨がギュッと詰まっている。だから剥離骨折はよくあるし、勿論治せる。復帰もできる。箇所と程度によるけど、治せる骨折は治しているんですよ
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お馬さんあるある。馬が好きだからこそ声を上げる人がいる。けど「怒り」を原動力にするのは危険。燃え上がると収まらない。もし解決してもその炎は消えない。正義感ゆえに別の攻撃対象を探すだろう。それはいつか自身を焦がすよ。「慈愛」を原動力にしよう。僧侶っぽいことをたまには言わせてという話
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お馬さんあるある。やっぱりしんどい時ってある。そんな時は慰めてもらうのが1番。相手は人それぞれ。恋人?ペット?推し活?私のお勧めは馬。スゴいの。首に抱き付いてジッとしてるだけで負のオーラを吸い取ってくれる。もう根こそぎ。やっぱり体の大きさや少し高い体温ゆえだったりするんだろうな。
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お馬さんあるある。騎手のお仕事。密集での全力疾走。前後の距離感や進路変更。突然の故障。馬乗りだった私には全てのレース映像が恐ろしい。ジョキーが持つ研ぎ澄まされた技術。底知れない胆力。互いを思いやるフェアプレイ精神。それでも事故は起こってしまう。覚悟を持って挑む全ての騎手に敬意を。
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お馬さんあるある。真夏の新馬戦に2歳未勝利戦。早く勝ち上がることが至上命題。惜しいレースが続けば休めない。次こそが続いていく。まだ未熟な馬体に蓄積される疲労。深刻なダメージを負ってしまうこともある。勝てばじっくりと休んで馬体の成長を促せる。運ひとつで雲泥の差がつく。全馬無事に。
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お馬さんあるある。真夏。何より夏バテ心配。騎乗して馬場へ。アレ?なんか元気無い?気になり始めると止まらない。歩くの遅いし、下向いてるし。ちょっと今日の調教はやめておきましょうか。馬場から出て帰り道。急に元気に歩き始める。無茶苦茶グイグイ歩いてる。ただのサボりだったんかーいという話