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お馬さんあるある。一度好きになってしまうとかなりの中毒性。お勧めできない。落とされても、噛まれても、蹴られても、挟まれても、鼻水つけられても、目の前で屁をされても。ぎゅっと抱きついて顔を埋めてムファってやった瞬間に浄化。もう依存症から抜け出せない。ダメ、絶対。あ、だから言ったのに
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お馬さんあるある。立ち姿の写真。ポーズは世界共通。全て決まっている。撮影は左側から。前肢は左側、後肢は右側が前。立髪は右側へ撫で付ける。耳は前へ向けて、顔は左前方を注視。そして実はこの時、馬の視線の先。左前には帽子を振りながらピョンピョン跳ねる人がいるのは内緒。「視線ください!」
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お馬さんあるある。乗馬クラブで馬に乗る時。台の上に乗り、まず左足をアブミに乗せる。踏ん張ってエイッと跨る。実はコレ、競走馬に乗る時には絶対やらない。危なすぎるから。片側に全体重かかる瞬間が。暴れてくれって状況になる。片側のアブミだけ入った状態でぶっ飛んだら。未来予想図は相当悲惨。
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お馬さんに乗る人あるある。大事なのは馬に堂々と乗ること。おっかなびっくり乗っていると伝染する。気が小さい人がずっと乗っていると、馬もどんどんナーバスになってくる。悪い相乗効果。じゃあ気楽で能天気な人を乗せるとどうなるか。やっぱり馬は落ち着いてくる。能天気すぎて落馬する人を除けば。
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お馬さんあるある。馬のハエ対策。皮膚だけブルブルっと動かして追い払う事ができる。けど動かせるのは前半身のみ。お尻側は尻尾でバシッとはたき落とす。問題は人が側にいる時。気にせず尻尾を振り回す。顔面へまともに喰らう事も。一瞬呼吸が止まる程の衝撃。コンタクト吹き飛んだ事ある人手を上げて
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お馬さんあるある。ヒンッ!と鳴くのは普通。発情激しい牝馬は一回り大きな声でパオオンッ!って吠える。その後に思い切り壁を蹴るまでがセット。触れるたびにパオオンッ!ドカン!の繰り返し。だから手入れ中はホントに騒々しい。担当者は大変。「ゾウじゃないんだから・・」呟く愚痴が虚しく響く。
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お馬さんあるある。汗が白く泡立つ。実は石鹸の「界面活性剤」と同じ成分が含まれてる。つまり「スベる」。馬の汗が手綱に付くとイヤな予感。キャンターを出す時は手綱を短く持つから。スタートでいきなりズルッとスベる。持っていかれる。嗚呼、暴走。調教師の怒声が響く。言い訳はスベりませんように
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お馬さんあるある。なんで人が乗っても平気な顔してるのか。それは背骨がガッチリしてるから。草食動物で腸が長い=内臓が重い。背骨でそれを支える。背骨自体が強固に固定され、じつはほとんど動かせないくらい。何と背骨の構造は吊り橋と一緒。そうです、レインボーブリッジが背中に入ってるんです。
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競走馬あるある。乗っている時の危険サイン。頭を高くして一点をじっと見つめる。背中に力が入る。自分の左足にウマの心臓の拍動が伝わってくる。コレがあったら要注意。そして。完全にアウトなやつ。機関車の汽笛音が鼻から出た時。「ボーーッ!」。何が起こってもおかしくない。覚悟を決めて腹を括る
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お馬さんあるある。真夏。何より夏バテ心配。騎乗して馬場へ。アレ?なんか元気無い?気になり始めると止まらない。歩くの遅いし、下向いてるし。ちょっと今日の調教はやめておきましょうか。馬場から出て帰り道。急に元気に歩き始める。無茶苦茶グイグイ歩いてる。ただのサボりだったんかーいという話
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お馬さんあるある。「もうちょっと若かったら」。馬の仕事を諦める人がいる。もし理由が本当にそれだけならば。ちょっと試してみたら?思い出作りでも良い。やっぱり無理って辞めたって全然良い。私の知人は50代で脱サラ。ウマの世界に入ってきたよ。自分が一歩踏み出せば。「縁」は果てしなく広がる。
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競走馬に乗る人あるある。特に若馬の場合。自分の乗り方が、その馬の運命を左右する。決して大袈裟ではないと思う。それこそ左右にもたれて走る癖。今まで乗ってきた人の影響は大きい。一度ついた癖はその馬について回る。少しでも良い影響を与えられるように。今の技量に満足してはいけないという話。
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お馬さんあるある。化骨。カコツ。要は骨の成長。脚元が4歳、全身は6歳頃に成長が終わる。そう考えると競馬は若馬には酷な世界。まだ脚元固まってないんだから。競馬の時期を遅らせる?実は育成技術の進化で調教は前倒し傾向。実際、化骨終わる頃にはもう完全に勝負付けが済んでいるというシビアな世界
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お馬さんあるある。競走馬に乗ってみたい貴方にお得な情報。毎日が富士急ハイランド。絶叫や悲鳴には事欠きません。何が起こるか分からないアトラクション。決められたコースは逸走する為にある。彼方から聞こえる「止めろ」の怒声。気がつけば貴方も細マッチョ。女子でもバンカラなガニ股に。楽しいよ
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お馬さんあるある。100%の鼻呼吸。一気に吸い込む。一回の呼吸で最大15ℓ。人間の15倍。だから鼻も長くなる。理由?分からないの?朝、寒空で鼻から思い切り吸ってごらん。痛いでしょ。馬の鼻は冷気を温めるの。長い鼻を通過する間。もし小顔だったらツーンし過ぎて競馬どころじゃ無いでしょ。馬面万歳
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お馬さんあるある。馬のいるところに遊びに行くんですけどお勧めの格好ってありますか?との質問。別に無いけど、逆にお勧めしない格好はある。フード付きのパーカー。馬にとって遊びやすい位置。何より咥えやすい。咥えたらブンブン振ってみたい。リアルてるてる坊主したい方はどうぞ。昇天できます。
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お馬さんあるある。落とし方を知ってる馬。跳ねてから背中をグッと丸める。すると空中でもう一回尻を押されるから耐えきれない。その場でボテッと落ちる。コレやる馬は落とした後も動かない。その場で勝ち誇ってる。「どうよ」って感じ。で交代して上手い人が乗ると。不思議ともう跳ねないんだなコレが
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お馬さんあるある。馬が好きだからこそ声を上げる人がいる。けど「怒り」を原動力にするのは危険。燃え上がると収まらない。もし解決してもその炎は消えない。正義感ゆえに別の攻撃対象を探すだろう。それはいつか自身を焦がすよ。「慈愛」を原動力にしよう。僧侶っぽいことをたまには言わせてという話
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お馬さんあるある。競走馬の蹄鉄は3週で打ち替える。たまに2週の馬もいる。一般的に古鉄は普通に破棄してリサイクル。以前チャリティーオークションでアーモンドアイの蹄鉄がなんと850万超え。3週毎に世に出る物が、と思うと煩悩暴発。このニュース見た某夫人「エルコンとフェスタの蹄鉄・・」コラコラ
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お馬さんあるある。身体のケア。マッサージや電気鍼治療もあるし、整体だってある。しかもボキボキ系。背骨の歪みは当て木をしてハンマーでゴツン。首なんてかなり派手に音が出る。効果?普段やんちゃんなお馬さんが先生に身を任せてるから、そういうことだと思う。直してくれる人って認識されてる。
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以前、馬への恩返しって具体的に何をしてるの?のご質問をいただきました。
その時には書かなかったのですが、ひとつ取り組んでいることがあります。ツイートやウマ関連のニュースで訃報を目にした時、当方で勝手にお経をあげて御弔いをさせていただいております。
ほぼ自己満足の行為であり(続く)
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競走馬あるある。走るスタイル。1番乗り難いのは「頭が高い」走法。高過ぎると進まないし、馬も腰を痛め易い。騎乗者もバランスが取り難い。さらにハミが効かないから暴走し易い。頭を下げるよう抑える。するとアッという間に筋力が尽きる。あとは精神力頼み。そもそも馬の頭が邪魔で前が見えない。
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お馬さんあるある。鼻出血が認められるとしばらく出走できなくなる。ただの鼻血で?実は肺の毛細血管が破れて出血してる。肺がそれだけハードワークしてる。休ませるしかないし、再発の確率が結構高い。「血の滲むような努力をしました」って言うけど、馬からしたら「ホントに滲ませてみろよ」って話。
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お馬さんあるある。個体識別。基本的には顔の模様(流星など)や旋毛(つむじ)の場所の違いで判断する。オフィシャルに記録されているので初見でも分かる。そして。在来和種の馬。実は「流星が無い」。似た顔がズラリ。もし人気の木曽馬が出現したとして。「ぬいぐるみ」にはし難いってことよ。
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お馬さんあるある。病馬の見分けかた。もちろん検温。あとは様子で判断。さらに表情。具合が悪いんですって顔になる。意外なほど分かりやすいのが瞳。まぶたが重くなるし、瞳が霞んで見える。治療が進んでいくと「瞳が澄んできたね」なんて話になる。調子は瞳に出るんですよ。貴方の瞳は澄んでますか?