151
お馬さんあるある。厳密には「順調な」馬などいない。結果的に予定が狂わなかっただけの話。問題は起きる。このまま進めるのか止めるのかの判断。いつも止める選択をしてたら絶対に競馬は走れない。馬が強ければ強いほど。レースが大きければ大きいほど。吐きそうになる程難しい判断をしてるって事。
152
お馬さんあるある。競走馬は見られるのも仕事。ゆえに調教師や馬主さんが来場するとなればキッチリピカピカに手入れする。ビロードのような肌触り。深みのある光沢。尻尾は滑らかな指通り。もちろん藁一本も付いていない。つまり言いたいことは一つ。だから先生、時間通りに来て。早く来て。あー寝ちゃ
153
お馬さんあるある。人を落とすというスキルが異常に高い馬がいる。重心をズラした瞬間に尻っ跳ね。空中で背中をクイっと丸めてダメ押しのプッシュ。綺麗に空へ弾き飛ばす。落とした後はその場に仁王立ち。また跨るまではジッと待ってる。そして再び奥義炸裂。そんな馬に上手い人が乗ると。何もしない。
154
お馬さんの仕事あるある。装蹄師。馬のネイリスト。馬の蹄を刃物で切ったり、ヤスリで削ったり。蹄を自分の太腿で固定して作業するので結構危険。蹄鉄を釘で打ち付ける時は特に。釘先が自分に向くから。最中に馬が暴れるとシャレにならない。つまり装蹄師はこの世で一番ハエが嫌いな人達なの。わかる?
155
競走馬のお仕事している人あるある。馬体重の計測。最近は毎週するところも多い。ずっとやってると目測で大体分かる。精度も上がる。結構な確率でピタリできるようになってくる。そうなると初見のお馬さんも±3キロ以内で当てられる。そんな話のあとに奥さんをジッと見つめたら殴られたのなんで。
156
競走馬あるある。暑くなると体調管理がホントに大変。トレーニングは緩めない。けど疲れは溜めさせない。更に食欲も維持。常に馬をハッピーに。馬の様子を良く見て、予定を把握して、最適解を考える。高度な観察力と的確な判断力。これを人相手に発揮すれば相当なモテ男になれたはず。アレおかしいな。
157
お馬さんあるある。仏遠征前、厩舎に届いた航空輸送用カーゴ。輸送の練習する為のレンタルらしい。いざエルコンドルパサーの前へ。アッサリ中に入ってしまった。1分で慣らし終了。思わず質問。「この手配でいくらしたんですか?」某調教師の答えは「無駄だと思う事もやり尽くすのが準備だよ」シビれた
158
もうCMずっとこれで良いよ。
「そろそろ走りまーす」って呼ばれて、なんとなく勿体ぶって、一番最後に休憩室へ入って行った、あの頃を思い出す。 twitter.com/jrafun_officia…
159
競走馬あるある。いよいよダービー前々日。育成牧場だと他の牧場から「応援行くの?」とか「具合どうなの?」とか「人気だね!」とか聞かれて舞い上がる。手を離れているから純粋に応援するファンの気持ちがある。とはいえ誇らしい身内の気持ちも抑え切れない。馬をさておき関係者が掛かりまくる日々。
160
お馬さんあるある。屈腱炎。治療法はあるし休ませれば炎症はいつか治る。怖いのは調教を再開してから。細心のケア。それでも毎日祈るような気持ちで脚元に触れる。キャンターまで進めた時の高揚感。強目を再開する恐怖感。レース後1週間は再発しない事をひたすら願う。それがずーっと続くのが屈腱炎。
161
競走馬あるある。結構注射打たれる。インフルエンザは毎年2回。伝染性貧血検査が1回。コレが必須であとはゲタ、日脳、破傷風など(任意)。打ち漏らしがあるとトレセンの検疫で引っかかるので入厩できない。つまり出走できなくなる。注射大嫌いな馬は一定数いるから結構大変。ヒトは楽なもんだという話
162
お馬さんあるある。やっぱりしんどい時ってある。そんな時は慰めてもらうのが1番。相手は人それぞれ。恋人?ペット?推し活?私のお勧めは馬。スゴいの。首に抱き付いてジッとしてるだけで負のオーラを吸い取ってくれる。もう根こそぎ。やっぱり体の大きさや少し高い体温ゆえだったりするんだろうな。
163
お馬さんあるある。自己肯定感を上げたいのなら馬が絶対。たとえ人に褒められても案外素直に受け入れられないもの。その点、馬は忖度無いから。自分が出来るようになった瞬間、ガラリと馬の態度が変わる。動きが変わる。嘘偽り無く、進歩した自分を体感させてくれる。人相手は余計な要素が多すぎるのよ
164
競走馬あるある。いよいよダービーウィーク。先週でほとんど馬体は完成している。今朝の最終追い切りで微調整。絶妙な匙加減。最後の仕上げ。共同会見が始まり、雰囲気が一気に加熱していく。一切何の問題も無く、全てが順調だった馬など一頭もいない。この日の為に積み上げてきたもの。あと4日。
165
競走馬乗りあるある。スタッフ内で落馬のペナルティ。ビール1ケース。最初は盛り上がる。落ちてもちょっと楽しかったり。しかしヤツがやって来た。超ド級のステゴ産駒。落ちた人に誰もビールの事を言えない。だって気の毒過ぎるから。しかも誰も乗り変わりたくない。うやむやになり、そして終わる。
166
お馬さんあるある。馬に興味を持ってくれた人。まず触ってみたい、乗ってみたいと思う。以前はそうだった。今は少々違う。最初から「もっと知りたい」と思う人が多い。どんな気性?癖は?エピソードは?最初から踏み込んでくる。既に沼。それから実際の馬だからもう抜け出せない。その理由は明確。ウ
167
お馬さんあるある。ゲート練習。非常に繊細な技術が必要。最初は安全な場所だよと教える。なのに最後は必死に飛び出すことを教える。そもそもが矛盾。練習するほど興奮し過ぎる。さじ加減の難しさ。拗らせると完全に直すのはほぼ不可能。だからスタンド前で発走の時のお願い。固唾を呑んで見守ってね。
168
お馬さんあるある。全速力の調教。追い切り。ゴールを過ぎてフッと馬の気を緩ませた。激怒する某調教師。それが一番怪我しやすいんだと。馬も疲れてる、そこで気を抜かせたら、何が起きるか分からない。確実に速歩に落とすまでが追い切りだ。言われた業界用語五七五「最後までハミを外すな馬鹿野郎」
169
お馬さんあるある。部下が無能だと騒ぐ人。馬に乗ろう。蹴るだけじゃ動かせないのよ。自分の重心は?コブシは?脚は?何より馬の気持ちは?思い込みじゃダメ。問題を自分に帰着する。相手の事を考える。一緒に解決する姿勢。果てしない学びがある。経営者のみなさん、企業研修にお馬さん、如何ですか?
170
お馬さんあるある。春は発情。真っ盛りの牝馬の調教も大変。騎乗して、最初の一歩を動いてくれない。全ての指示を勘違い。お腹を蹴っても締めても全身でエクスタシー。いやそんなつもりじゃ無いんだけど。仕方ないのでステッキでパチン。いやぁぁぁぁもっとぉぉぉぉ。いやだからそんなつもりじゃ無いん
171
お馬さんあるある。夏バテ。暑さに弱い。牡馬限定の兆候がある。それは「陰嚢が腫れ上がる」こと。玉袋がホントにパンパンに膨れる。水を入れ過ぎた水風船のようになる馬もいる。もはや歩きにくそう。擦れてゴリョゴリョと音が出る。牝馬が夏に強いと言われる理由は「◯玉が無い」からなんです(ウソ)
172
ナイスネイチャ也太奇、也太奇だよ。 rha.or.jp/topics/2023053…
173
お馬さんあるある。春は移動。初めての長距離輸送に挑む若駒達。熱発程度で済めば良いけど、怖いのは輸送性肺炎。出発前に抗生物質を打つ事も多い。発症すれば長期休養。今までの努力が水の泡に。デビューするってそれだけでも簡単なことじゃない。で、やっぱりこの一言に尽きる。「まずは無事に」
174
お馬さんあるある。とにかくしょっちゅう放屁する。寝ててプー、歩いてピー、速歩でプップップ。馬は腸がとても長く、閉塞しやすい。だから放屁は腸がしっかりと活動している証。健康である事のひとつの証明とも言える。え?さっきは私が健康である事を皆さんに知って欲しかっただけなんですが、何か?
175
競走馬乗りのお仕事あるある。圧倒的に男性社会。だって体力必要だし危険だし。平等って言うけど女性には抑え切れない馬が多いのも事実。もしそれが本当なら。まだまだ我々は馬との関係構築に問題があるのかも。欧州だと普通に乗り役の半分位は女性という話。向こうの女性がマッチョ説は受け付けません