「マンガやゲームよりニュースが悪影響」みたいな揶揄はどうかと思うけど、さすがに「報道を参考にしたと思しき凶悪犯罪の、模倣しやすく効果的な手口」を詳細にテレビで読み上げるのは問題意識当事者意識が乏しすぎるんじゃないか。
「本当に貧しい人はスマホ持たない、パチンコしない」「本当に善意の人はコミケの合間にはやりません」 「本当の日本人なら」 「本当のオタクなら」 「本当の女性なら」 他者の《本当》を判定できる、する権利があると考えるのは、非論理的で下品な行いじゃないかしら。
ほぼ根拠のない妄想なんだけど。 高橋留美子は「今読んであの頃のようと思える、でも実は今だからこその『うる星』の新作」を描けるだろうけど、押井守の『うる星』は、あの時代と、あの頃の押井と、作画など多くのスタッフの化学反応なのでリメイクや新作は不可能だし無意味じゃないかな。
前にも言ったけど「ある思想を学んで価値観がアップデートされた」っていうのと「洗脳が完了した」の間の段差は、そんなに大きくない。
「中世に戻れば治安がよくなる」みたいな発想は「強い群れに加わらないと生存権さえ危うい」という事で「個人、少数派を抑圧する、支配する」という発想なんだよな。 そして何故かほとんどの人が「自分は充分強い群れの、尊重されるべき価値ある構成員になれる」前提で考える。
というか、ホントの中世と違って現在は人類社会の情報伝達力と移動力、攻撃力が莫大なので、タテマエとしてでも「人類社会全体で法に基づく秩序と協調」を前提にしないと「中世並になった日本」なんて、瞬時に外から摘まみ食いされておしまいじゃないかな。
ラノベの講師してた時「江戸時代の日本人が、初めて目にするハンバーガーを食べる場面」という課題を出してたんだけど、その時に言ってたのが「トマト、レタス、肉食などについて《史実》と《大多数の読者がイメージする江戸時代》には大きな違いがある。そこで、どちらに則るかは自由」。
特撮ヒーローにせよロボットアニメにせよ「信じられないくらい大量の作品が稼働していた数年間」という史実が存在するので、それと比較すると衰退論が出てしまうのかも知れない。 爆発期の方が「異常な例外」とは見なされない。
『シン・ゴジラ』って「誰かが一度通ってみる必要があった崖っぷちのエッジ」であって「大通りのど真ん中」ではないよね。
多分「サイゼで喜ぶ彼女」を反転させたものは「カップ麺で喜ぶイケメン彼氏」ではなく「デートの時彼女が近所のコンビニに買い物に行くようなすっぴんジャージで来る彼女を喜ぶ彼氏」じゃないかな。 そして「さすがにイヤ」じゃなく「それでもいい。それこそがいい」という男は一定数いる。
「私のために、高級レストランに連れて行く経済力を発揮すべし」と対をなすのは「俺のために、美しく魅力的であるべし」なんだよ。
作品の評価を世間の人気や売り上げでしか語れないというのは要するにコレなんだけど、作中で「愚か者の暴言」として描かれているのを「反論不能の正論」扱いする人もいるんだよなぁ。
まあ『北斗の拳』の頃には、作中でどんなにゲスな事ばっかりやっていても、見た目がよくて強いと人気が出てしまい、死に際に善人ムーブをかまして死後は「偉大なる強敵(とも)」扱いで許されてたのを思えば『鬼滅』や『忍極』の倫理観は高いと言える。
何度か言ってるけど、リアルタイム世代の少なからぬ者が『Zガンダム』発表時に味わった《失望感》は、後からガンダムサーガを追いかけている人間は知らないし、実感もできないものだろう。その断絶は仕方がない。 (MSV世代もその体験がない事に、私自身ちょっと前まで気付いていなかった)
映画『大怪獣のあとしまつ』プロデューサーを直撃「予想以上に伝わりませんでした」 | ORICON NEWS oricon.co.jp/special/58541/… @oriconより いや、政治風刺もコメディも三角関係もデウスエクスマキナも「伝わったけど、つまんなかった」のよ。
例えば、中高生から公募する防犯だの納税だののポスターに、あの手の絵柄が当たり前なんだよね。 ただ、そこで「私がセーフと見なすものは《萌え絵》ではない」という客観性のないトートロジー的な話をする人がいるからいつまで立っても議論が深まらない。 twitter.com/kai_anime6420/…
「作品と作者は違う」という話は「作者が問題を起こしたからって作品を封印するな」と「作品が素晴らしいからって作者の悪事を庇うな」の両方だよな。
あるフィクションが描いている内容を好む事は必ずしも「実行したい」「現実に起きてほしい」を意味しない。 サメに喰われたいサメ映画マニアは多分極めて少ない。
『月曜日のたわわ』の件と恵比寿駅のロシア語の件。 完全に同一ではないにせよ根っ子では繋がってる問題だし、潮目が変わった感はある。
これも何度か言ってるけど、同業者先輩の話。 「シャアの正体がキャスバルで妹がいるというのと、WBのクルーにセイラという経歴が怪しい金髪美人がいたというところまでが史料で確実な事で、アルテイシアとセイラを結びつけたのはヨシユキ・トミノなんじゃないか」 twitter.com/bakagane/statu…
これ、講師時代に出してた課題で「江戸時代の野菜問題」として取り上げてる。 現実にはレタス(苣)は普通に食ってて、白菜は明治以降に入ってきたものなのだが「名前などのイメージ」もあって、大多数の受け手は白菜には違和感を覚えず、レタスが出てくると考証ミスだと感じる。 twitter.com/t_okamoto/stat…
「人をゾーニングする」のを実行した例が「アパルトヘイト」なんじゃないのかな。
「何故日本はサメ映画(およびゾンビ映画)の一大消費地でありながら、サメ邦画は少ないのか」の話。「日本には低予算B~Z級映画のマーケットが貧弱」というのが原因であり、いわゆる「邦画つまらない問題」とも繋がってるんじゃないかしら?
これも何度も指摘してるけど、日本の漫画・アニメ・ラノベなどで「女性主人公が冒険したり勇者になったりする作品」が別に珍しくないというのは「男性読者のために、アイキャッチとしてヒロインが前に出た方が有効」という面もあるので「はい、実例あります。論破」で終わるのは無意味じゃないかな。
「加害者の氏名を公表しろ」じゃなくて「被害者の名前や写真やプロフィールを、必要もないのに報道するな」なんだよな。