葛西伸哉 ラノベ作家(@kasai_sinya)さんの人気ツイート(新しい順)

『翔んで埼玉』。 「権力者は被差別者同士を憎み合わせる事で構造を維持する」「権力者に取り入って《奴隷頭》の地位をせしめる奴もいる」「被差別者もまた、自分たちより《下》を平然と差別する」を描いてるから、実は『Black Sun』よりよっぽどシビアじゃないだろうか。
あれ、「偽装都民」を誰も見破れず崇敬するというあたりが秀逸なんだよな。 『Black Sun』にもそういう存在が必要だったのかも知れん。 怪人である事を隠して要職に就いてる奴。
「差別に一切根拠がない事で、差別のおぞましさ、馬鹿馬鹿しさ、愚かさを描く」という点では『翔んで埼玉』という傑作があるからなぁ……。
我が子の「教育を受ける権利」を否定し、見世物にして稼ぐ親って、大きく括ればカルト二世問題と同じで「家族の絶対視、密室性」に起因するんだが、じゃあ現状で「家族」に変わる信頼できるシステムがあるかというと結構悩ましい。
おたる水族館にて。
#プリキュア 「恨むな憎むな」ではなく、その感情に流されるな(=行動を自制せよ)というのは踏み込んだ脚本だな。 それを人間同士でやるとやっぱりしこりが残りがちなので、妖精に絡めたあたりも巧い。
これはあまりに「現実をドラマタイズしたがる悪しき見方」という自覚はあるけど『ガンダム』一作目における「宇宙における空気の大切さ」の描写(と比較すると重力関係は曖昧)の原点として「監督の父が、与圧服の開発に携わっていた」というのはストンと落ちる話ではある。
『ガンダム』一作目で「宇宙移民のプロセス」「連邦の政治機構」「開戦の直接の原因」などに触れなくても(というか巧妙にブラックボックスにぶち込んであるのも)「アムロという、それらには興味のない少年」が主人公兼視点人物だから、それが最適な表現という事。
「富野監督の宇宙世紀のみが正史!」と息巻いても、その先に「1作目の完璧な大団円を踏みにじって商業的要請に屈したZ以後などクソ」とか「TV版と劇場三部作はパラレル?」とか「Zや新訳で登場したMSVや0083要素はどうする」とか「本質が最も出てるのは小説版」とかの泥沼が。
『ガンダム』、既に「一年戦争でガンダムタイプがボロボロ実戦投入されてた」みたいに「第一作の描写」を否定するようなのが《公式設定》《常識》になってるからなぁ。
仮に「水星の魔女見たけどなんかノレない。ガンダムって何から見たらいいの?」という人が実在してたとしたら、まず訊ねるべきは「何でその質問をするの? 別にガンダムを見るのは義務でも基礎教養でもないよ」という話ではないだろうか。 ひょっとしたらロボアニメがそもそも肌に合わん可能性。
ホント、SFだのガンダムだのの「うるさがたマニア」に必要なのは「つまらない、出来の悪い、肌に合わない××」を「あんなの××じゃない」ではなく「駄目な××」として直視し、受容する事だよなぁ。 サメ映画やゾンビ映画のマニアを見習ってほしい。
「常識で考えればわかる」というのは「自分の常識」が万人に共有されている、自分が知らない「他人の常識」は存在しないという多様性の見過ごしであり、油断だ。
むしろ「フィクションだと明記されているのを承知の上で、許される場では一端それを棚上げして《事実だったフリ》を楽しめる」粋というべきか。 ネタばらしされた程度で《事実だったフリ》を止めるのが野暮なのだ。
モキュメンタリー的な手法においては無様であっても、ちゃんとネタばらしする責任があるのが現代ではないのか? 野暮を責めない、嘆かない、嗤わない方が「より成熟した粋」という時代。
それどころか、例えば「80年代にガーナで作られた番組」みたいな、素人には裏取り自体が難しいネタをやられて、しかもそれがセンシティブなもの(差別や偏見を煽ったりとか)だったら?
タローマン、自分が「たまたま」特撮をかじってるし、世代でもあるから即座によくできた冗談だとわかるんだけど、疎いジャンルで同じクオリティ同じ手法で「過去の捏造」をやられたら気づける自信はない。
何度も言ってる「マジンガーZは怪獣ブームの一部」もそうだけど「ダイモスはブルース・リーとスーパーカーブーム、トラック野郎のヒットありき」だし、家庭用ゲーム機文脈なしに『ワタル』の話をしようとしても無理。
ロボットアニメ史を「ロボットアニメ」の流れだけで見ているとわからない事が「メカアニメ」とか「アニメ全般」とか「特撮・人形劇含むテレビまんが全般」とか「映画や一般ドラマ含むメディアフィクション全般」とかで見えてくるケースは、まあある。
これ、裏返せば「創作・フィクション受容以外の趣味や経験が乏しい奴」は手札が根本的に少ないという話でもある。 「アイドルアニメが好きな奴」と「アイドルのおっかけやってる奴」では情報量や解像度や体験したディテールに差が出てしまう。 twitter.com/ichiro_sakaki/…
ものすごく即物的というか身も蓋もない話として「否定し、禁じられると、それによって権威を持つ」という側面もある。 無駄に持ち上げられているセブン12話とか、「教科書が教えない」系の売り文句とか。 「上映中止、出版停止」というのは実は利敵行為なんだよ。
『性的な表現』や、他人を一方的に性的対象と見る態度を批判する人が、敵対者を罵倒・揶揄する時に「童貞」「モテない」みたいな「性的な経験が人間の価値を決める」ど真ん中の言葉を使うのは支離滅裂ではないだろうか。
先に指摘してた人がいるけど「犯罪やトラブルに関与した人が参加した作品は封印する」だと、共演者などには「自分の仕事を守るために、犯罪の隠蔽に協力する」という動機が生じるからマズいんだよな。 「以後、新規の仕事はナシ」と「過去作の封殺」は切り離さないと。
同業者先輩によく言われた話。 「設定や考証の甘さ雑さが気になるのは、キャラやプロットの引力が弱いから、そのあたりに視線が向く」 「よく考えたらおかしい話でも、読んでる間観ている間に《よく考える暇》を与えなければ勝ちだ」 twitter.com/CRwVUTh6Xjn2eG…
ついでに「間違わない、合理的」というのも恐らくは間違っている。 進化論的なスケールの不合理やミスは個体の生活レベルでは認識しづらいだけだろう。