751
「道満、私は信じてるよ!」
「道満凄いじゃん!ありがとう!」
「道満、これからもよろしく!」
……
「反魂の術で必ず、必ずや
あのリンボを打ち倒し、拙僧を認めて下さった藤丸立香がこのような最期、このような仕打ちなどありえんありえん!!
必ず!必ずやこの道満が!!!!」
752
母、立香はたまに大ぶりな太陽のピアスを
「珍しいね」
「大切な貰い物なんだ、私には勿体無いくらい」
ママ友を家に呼んだ日、無くなった
「…疑いたくないけど
でも早く手元に戻さなきゃ…」
後日そのママ友は緊急搬送
両耳から頭が槍で刺された様だったとか
『返さないのか、なら仕方あるまい』
753
ピアスは手元に戻った
「本当は厳重に保管すべきなんだろうけど、たまに私が使わないと声するんだよね
「そうか、好みではなかったか」って
でもあれ鎧から抜き取ったって言うし、私が持ってるのもヤバいけど人手に渡すのはもっとヤバいし、あ〜〜!」
…母はこうした「ヤバいもの」を沢山持ってる
754
立香ちゃんはペットを飼ってるらしい
でも写真や動画は撮らない
「シャイな子達だから…」
そのうち広い家に引っ越し
「ペットが大きくなって手狭になったから」
……
「変な動物を飼ってる」
近所の人が一度保健所に連絡したらしい、が、上からの指示で不問になったとか
『スフィンクスアウラード』
755
「可愛い子なんだけどねーどんどん大きくなるし、このまま大きくなり続けたら…というか最近ビーム出すようになったんだよね、家壊れちゃうよ〜」
……
「何故アレを回収しないのですか!」
「馬鹿か!オジマンディアスから当時のマスターへの贈り物だぞ!死にたいですと言ってるようなもんだ!」
756
藤丸立香はいつも光る石を持ち歩く
きっと素晴らしい宝石だ!
魔術師はそれを盗んだ
が
「魔術的にも、芸術的にも無価値です」
「何だよクソッ!」
苛つき壊そうとした時
陣が現れサーヴァントが
「やっぱり触媒になるじゃないか」
現れたサーヴァントは一言
「悪は、裁かれなければならない…」
757
「あー!アルジュナオルタ!」
追いかけてきた藤丸立香が叫ぶ
「おや…私はもうすぐ退去します」
「そうなの?」
「はい、そこにいるのが私を召喚したものです」
藤丸は言葉を失った
「バーサーカーの中でも私は消費魔力が大きい…耐えられなかったのです」
干からびた魔術師が、いた
『因果応報』
758
その魔術師は未熟
師からバーサーカーを喚べと
「狂乱の檻に囚われし者…!」
召喚成功
「バーサーカー、茶々なるぞ!そなた…」
茶々の目に映る
魔力補填に使った瀕死の子供達
「弱そうな小娘とは!全く…
「わらわが喚ばれた理由、よくわかった、焼き尽くしてくれる!」
『アヴェンジャーの誕生』
759
「助けてと聞こえたのだ
だからわらわは参った、安心せよ、この淀がおる」
そう、茶々が応じたのは子供達の叫びだったのだ
「徳川の世が続いたか…憎い!!子を犠牲にする聖杯戦争とやらをまだやっておるのか…憎い!!!全てが憎いわ!!!滅びの定めをもつわらわが根絶やしにしてくれる!!!」
760
どこかの世界線
フォーリナー、ゴッホを召喚した魔術師
手段を選ばず勝ち進み、後はこの邪魔なサーヴァントを最後の令呪で排除しようと
「フォーリナー、自害せよ」
しかし何も起きない
「何!?」
「えへ、このゴッホは自殺が出来ない仕様でして…星月夜、ご覧ください」
『マスター脱落 発狂死』
761
「ゴッホ勝ちました
バーサーカーだってゴッホカッターで切り裂いた
なのにマスターさまは褒めてくださいませんでした
ゴッホをフォーリナーとしか呼びませんでした…
私はクリュティエ=ヴァン•ゴッホなのに…紛い物と軽蔑なされてた
だから最期にゴッホの絵を見て欲しくて…うう
座で反省します…」
762
汎人類史を取り戻した後聖杯戦争
魔術師がサーヴァント召喚
一般人の藤丸立香には関係ない話の
筈だった
トントン
扉を叩く音
「誰?」
開けると道満
「えっ」
「会いとうございました!
魔術師に喚ばれましたが気に食わず殺しました!やはりマスターは貴方だけ!さあ契約を!」
『巻き込まれ体質』
763
「いや無理無理無理!!」
「そんなあ、ちゃんと持って参りましたよ?魔術師の令呪がある方の腕」
ボロン
「ギャーーーーー!!」
「それに聖杯戦争ですから、遅かれ早かれ藤丸立香であるあなたさまは巻き込まれますぞ?
さあいますぐ契約!契約を!」
「押し売りだあ〜〜!!」
764
パパは僕が外で遊ぶ時
必ずぬいぐるみを
「きっとお前を守る」
トゲトゲの棒を持ってるちょっとこわいぬいぐるみ
ある日知らないおじさんの車に
「大人しくしろガキ!」
「チッ 仕方ねえ」
ぬいぐるみがしゃべって
おじさんを棒でさして
おじさんはにげて
僕は家に帰れた
「ありがと、くーちゃん」
765
「くーちゃんがたすけてくれた!」
「おお、ありがとなミニクーちゃん」
……
数年後
「なんであれミニクーちゃんって言うの?ミニじゃないクーちゃんもいたってこと?」
「…まーそれは秘密、言うとちょーっとヤバいから」
(…動くぬいぐるみってだけでヤバいだろ
親父、完全に感覚が麻痺してる)
766
「助けて」
呼び声が、聞こえた
「アイツが呼んでる、チッ」
今度はただの聖杯戦争のようだが、何で俺を
召喚され見えたのは
「ヒュー、ヒュー」
拘束され無理やり生かされてる変わり果てた藤丸立香
(オベロン、この世界全部壊して)
「…お前みたいなクソお人好しに世界を呪って欲しくなかった」
767
…
退去時
「オベロン、じゃあまたね!」
「またなんてないだろ」
「えへ、でも本当に助かった
汎人類史を取り戻せたのは力を貸してくれたから、ありがと」
「精々楽しむんだな」
「うん!」
…
「…仰せの通りにマスター」
オベロンは藤丸の生命維持装置を外し
巨大な虫に姿を変え、世界を呑み始めた
768
平和になった世界
ある日藤丸立香の前に坂本龍馬とお龍さん
「あれどしたの?」
「…君、正確には君の肉体により将来大戦争が起こり世界は破滅する
だからその前に…」
龍馬が襲い掛かる
その時
「守護者様は難儀じゃのう!龍馬!」
以蔵が迎え撃つ
「しっちょるじゃろ、わしは護衛はしくじらん!」
769
「おいヘビ女!おまんも同じ考えか!!」
「…お竜さんは乗り気しないぞ
なあお前、白い鱗まだもってるか?」
「うん」
「それ使え、そしたらお竜さんは一度だけ世界の敵になってやる
約束したからな」
770
そのアイドルは
親の希望で子役デビュー
中学もロクに行けずアイドル活動
しかし捏造スキャンダルで転落
「死んじゃおう…」
首を切った血が陣に
サーヴァントが出現
「本当の願いは?」
「私の死、違う!世界を全部ぶっ壊す!」
「いいね、最高だ!」
『使い潰されたアイドルとオベロンの聖杯戦争』
771
「スタジオ破壊!!いえーーい!!
全部呑んじゃえプリテンダー!!」
……
「プリテンダー、着地任せた!」
「この翅は飾りだっての!」
……
「…ここまでかあ
ごめんね、聖杯あげらんなくて」
「どうせ泥が詰まってる、いらないさ」
「私、やっぱりアイドルが好きだったみたい…バカだね」
「……」
772
可愛い後輩、立香ちゃん
今夜こそ…
「うちおっきな猫いるけどいい?」
「勿論!」
…
白黒の長毛種
「つまみ持ってくるね」
バタン
猫と2人きり
「立香に不埒な気を抱いていますねぇ」
猫が、喋った
「ヒィ!し、失礼しますっ!」
慌てて彼は帰った
「またなんか言ったでしょ、道満」
「ニャア〜ン」
773
駅を1人の妊婦と子供が歩く
男が猛スピードで向かいから、あわやぶつかる
その時男の喉笛が切り裂かれた
「ギャー!」
周りは大混乱
「おかあさん、こっち」
「ありがとう、何があったのかな?」
「わかんない
おかあさんとこの子、けがしたら大変
愛されて、うまれてきて」
『ジャックと藤丸立香』
774
「あら?2人目なの?可愛いわねえ
お嬢ちゃん今いくつ?」
「うーん、0さいかな?」
「?」
「おかあさん、いこー」
……
「ジャックこの子のこと、嫌いじゃないの?」
「なんで?産まれてこられるから?」
「……」
「私たちも愛されて産まれたかった、この子もきっとそう、同じなの、だから、すき」
775
「わーっカボチャ!ハロウィンっていうんだ!」
「ケーキにごちそう!クリスマス最高!」
イベントにはしゃぐ藤丸立香
「色々巻き込まれてるけど、楽しそうだねマスター」
「うん!うち家の宗教でイコクのイベント全部なかったから、カルデア来てから初めてなの!」
サーヴァント達は藤丸を抱きしめた