176
「それよりこんなおばあちゃんよく私だって分かったね」
「その木綿の首巻き、いつかのお返しにやったやつじゃあ」
「そうだね、ずっとつけてたから」
「人斬りとおそろいのなんぞ喜んで着けるとは…」
「こらー何やってるんでちか!ってマスター、なんでここに?」
「おまんの父ちゃんの判決ぜよ…」
177
地獄に堕ちた藤丸立香
獄卒から責苦を受けそうにな?
「口を開けろ!」
獄卒の首が、飛んだ
「以蔵さん!?」
「地獄であうとはのお!わしゃ人斬り、当然地獄におるぜよ!」
…
「火を吹く龍、虫!」
「おまんも人!特攻チェストーー!」
…
「…倒しちゃったね」
「わしゃ護衛はしくじらんからの」
178
「あれ以蔵さん、ギャンブルしなかったの?」
「年寄りの金巻き上げて博打打つほど落ちぶれちゃおらんぜよ!それよりなんでおまんこっちにおるんじゃ」
「そりゃ沢山世界を滅ぼしたもん」
「…おい龍馬、ヘビ女!連れてけ!」
「癪だがりょーかいだぞ、ほら」
「極楽行きお竜さん出発だよ、マスター」
179
老いた藤丸立香
介護するのは1人の若者
だが
「柄悪いよねえ」
「財産狙いじゃない?」
…
「ごめんねえ以蔵さん」
「ええ、体ん向きかえるぜよ」
「ありがと…死んだらお金全部あげるから、消えちゃう前にギャンブルしなよ」
「そうするぜよ」
…
藤丸が死んだ後
葬式代を引いた遺産は全て寄付された
180
「子供から金取るほどせこうないわ!」
「おちゃかい、いぞうさんもきてよ」
「わたしたちもいくんだ!いぞーもお菓子たべよ?」
「たのしそうだわ!色々お話し聞かせてちょうだい?」
…
「おかしとらないで!」
「こらケンカすな!…なーんか昔を思い出すのう
人斬りよりももっと前の…子供ん頃…」
181
「いぞうさん」
「なんじゃ、小遣い握って」
「エウリュアレとおはなしして
おちゃかい、さそいたい、うまくはなせない」
「はあ〜〜金しまえ!行くぜよ!」
「え?」
…
「女神様〜この坊主がおまんに話あるそうじゃ、後は自分で話せ」
「えと、おちゃかい、きて」
「…いいわ」
「世話焼けるのう!」
182
「以蔵、今日の報酬です」
「しかしおまんらホントに言葉がたりんのう!」
「…娘を思うと口数が減ってしまうのです」
…
「以蔵受け取れ!」
「ほいまいど、おまんも普段ぐらいしゃべれればのう」
「お母様の前だと緊張すんだよ鈍感!」
…
「ちゃっかり金貰ってるな」
「ハハ、以蔵さんらしいや」
183
「ご、ご機嫌うるわ「バーヴァン•シー、話さなくてよい」
「…そんなに気負わなくてええがよ、菓子食え」
「はいお母様、チラッ」
「…でも母ちゃんともっと話ししたいねや」
「美味しいですねこの菓子」
「!私が作ったの!」
…
「イゾーまた翻訳機で使われてるな」
「うん、仲良さそうで嬉しいよ」
184
藤丸立香には子供がいる
「きっと奥さんの連れ子なのね…」
「反抗期で大変そう…」
「さっさと服屋行くから荷物持ちで来いっつーの!」
「はいはいバーヴァン•シー」
…
「この靴似合う?」
「捻りそう」
「分かってねえなあ!!」
…
「マスター!」
「分かったアーチャー!!」
185
藤丸立香には妻がいる
しかし結婚してないらしい
「内縁…?」
「外国の方よね」
…
「我が夫、虫が出ました!宝具の許可を!」
「俺が外に逃すから!」
…
「我が夫、今日の食事も中々です、精進するように」
「はい、モルガン陛下」
…
「マスター緊急事態です!」
「分かった!俺のバーサーカー!」
186
パパは頼りない
ママにも「しっかりして!」と怒られる
そんなパパが家に入った強盗を取り押さえた
「パパ昔護身術習ってたから」
…
「行きますよ!」
「はいケイローン先生!ヒィ死ぬ!」
「行くぞ!」
「わかったスカサハ!うぎゃあ!」
…
「…あれにくらべればマシかな」
「パパ見なおした!」
187
「魂は冥界やミクトランパや…なんだっけ
色々にやるが…骨は母のもの、かえさない」
「くう〜同じ母として悔しいです!」
「あなたの母でもあるので勝ちです、ふふふ」
「実は私もおりますよ〜」
「あっ人魚になった元獣」
「ああマスターと一つに、たまりません」
「こらっ!めっ!」
188
藤丸立香が死んだ
小さな女の子が喪主
「お孫さん?未成年よね?」
「お母さんです」
「えっ?」
…
「お骨はどうしますか」
「海に撒きます」
…
「おかえり立香、母なる海へ
これでずっとお母さんと一緒だ」
少女は藤丸宅近くの海へ
骨壷ごと身を投げた
その後
角を生やした人魚が出ると噂が立った
189
「いやっ何よ!私だって自由に生きたかったのよ!」
「自由に…?立香を家に閉じ込め、母を求め吐くほど泣かせ、飢えてティッシュまで食わせておいて何をおめおめと!!」
…
母親の首は鋭利な刃物で切断
日本刀と推測された
…
召喚されたバーサーカー
「よかった立香、背も伸びて
…母は嬉しいです」
190
藤丸立香は4歳頃家に置き去りに
しかし3ヶ月半放置しても生き延びた
部屋は綺麗、料理もされた形跡
侵入者は不明
母親が惨殺され放置が発見
…
「ああ立香、なんて事でしょう!すぐ重湯と風呂を!」
「立香、回復しましたね、母は嬉しいです」
「立香、暫しお別れです
いまから鬼を退治して参ります」
191
(杜撰、札の字も乱れておりまする、おそらく見よう見まねで行った素人、痕跡からすぐ辿れますぞ)
(わかった、こっちはちゃんと繋がるように証拠を集める)
…
「人を呪い殺した!俺は特別なんだ!」
「逮捕する!」
(愚かな…呪殺など素人でもできる
呪い返しや救う方が何倍も難しいですのに)
192
藤丸立香は普段はうだつの上がらないヒラ警官
「藤丸鈍臭いな〜」
「…ごめん」
…
「藤丸君、来たまえ」
「はい」
「変死死体が出た、体中に謎の札と噛み跡、君の分野だ」
「分かりました」
(頼むね、道満)
(勿論!呪ならお任せあれ!)
『警視庁特別捜査官(機密:超常現象担当)の藤丸立香』
193
「何でいるんですか!?」
「君のあまりにつまらない人生を見てたら居ても立っても居られなくてな、来た!」
「そんな無茶苦茶な…」
「無茶苦茶で結構!
ちなみに阿国君もいるから秘書は2人だな」
「はあ、引っ張られて来てしまいました最悪でごぜぇます…」
「ザァン…」
「た、大変だね」
194
サラリーマンの藤丸
「今日も契約取れなかった…」
「明日凄い社長が来るらしいよ!」
(平社員の俺には関係ないか)
…
「やあ藤丸君!つまらなそうな顔だなあ!」
「高杉さん!?」
「会社ごと買収したぞ!今日から君は高杉重工の社員、おっと社長秘書に引き抜きだ!楽しんでくれ!」
「えーー!?」
195
「貴方程の法力を持つお方を見過ごすほど耄碌してはおりません
どうか不肖私と共に弔ってくだされ」
「承知を」
男はボロボロの着物から右肩を出した着物姿に
…
「あの男は何者だったのです?」
「お父様はな、人ならざるものと縁を結ばれ
死後も使われておった
それを救おうとされたのだ、あの方は」
196
父の遺体は検体となり帰って来ず
理由は不明
50年後
ある夜血塗れの若者が
書類と父の遺体を抱え来た
「荼毘に伏しなされ」
さっそく寺に連絡
和尚は遺体と若者を見て
「…死してなんと残酷な運命
よくぞ連れ帰った、人ならざるお方」
「中々の目をお持ちで
貴方に弔われるマスターは幸運ですな」
197
「アホのわしでもわかる!お互い想い合っとる!ええから言葉にせんか!」
「なっ」
「お母様に無礼な口聞くなコラ!」
「なんじゃあ!?」
…
「言葉を…多く…
バーヴァン•シー、いつもありがとうございます、私は幸せです、愛してます」
「おおおおかあさ
バターン
「バーヴァン•シーが倒れた!」
198
戦闘中
「下がりなさいバーヴァン•シー
邪魔です
マスター、彼女に待機命令を」
「…ごめんなさいお母様」
「あームズムズする!言葉が足らん!赤い嬢ちゃん脚怪我しとんの隠しとるき、マスター治療させ!敵はこっちが宝具でやる
危ないから下がりや!これでえいがよ」
「以蔵さん翻訳ありがとう!」
199
「こいつが憎い、呪ってください、殺してください藤丸様!」
「…それだけはできません」
…
(拙僧の力ならすぐ呪殺出来ますのに)
「分かってる、それでも道満には人を呪って欲しくない、人を救う陰陽師として一緒にいてほしい」
「…承知いたしました、マイマスター」
200
霊能者になった藤丸立香
(悪霊が、払いますぞ)
「悪霊退散!」
「体が軽い!」
…
(生霊に取り憑かれてますな)
「生霊退散!」
「頭痛が直った!」
…
(…この方、霊ではなく内臓の病ですな)
「病院に行きなさい」
「ありがとうございます?」
…
「おかげで治りました藤丸様!」
「…よかった」