トダ(@_t0da_)さんの人気ツイート(新しい順)

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手を引かれ参道を登る 神様が怒ったんだ、と震えていると 「やけに細っこい腕やねぇ まあとりあえずこれでも食べよし」 桃を放られ片手でなんとか掴む 空腹に耐えかねかぶりついた 「ふふ 皮もむかんでまぁ」 コロコロと笑う彼女に連れていかれ いつのまにか神社についていた でもどこか違うような…
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貧乏だった子供の頃 給食のない夏休みは 悪いと思いつつ近所の神社の饅頭を盗んで食ってた そんなある日 「ぼん」 柔らかいけど恐い声 「ぼんや ちぃと来てもらうわ ええこにしてたら食わへんで?」 「まぁ逃げるいうなら足の骨ぬいたるけど」 マスターになる10年前、酒呑童子に神隠しにされる話
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「だめだったね」 「だめでしたね」 「攻め込んだけど皆全滅 立て直しも不可能」 「令呪のあった腕は千切られて」 「私も決戦の損傷で」 「あと一日もたないね、私達」 「はい」 「…無責任だよね、皆ごめん」 「マシュ、手 握ってくれる?」 「はい」 「じゃあ行きますか」 「はい、先輩」
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キャメロットの村近くの崖に揃えられた二足の靴 「まさかここから…」 でもここの人達のじゃない、これは 「私とマシュの靴だ」 私達のじゃない、なのに何故 靴の側に手紙 自分達では恐ろしくサーヴァントに読んでもらった 中は一言 「私たちは世界を救えませんでした」 崖下を覗く勇気はなかった
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そういう 背筋が強張る程の違和感を感じる場面はそれから時々あった 「アナスタシアの村はずれ 礼装がなきゃ耐えられない猛吹雪の中 スーパーの袋をもって歩く女の人を見た」 「スカート膝丈だったんだよ? 幻覚かと思ったけど サーヴァントの皆も見たし足跡もあった …あれは何だったんだろうね」
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バビロニアで戦ってた時 熱帯雨林の奥の奥でサラリーマンを見た 黒いスーツに眼鏡の 街中なら普通だったよ でもその時はどんな魔獣に逢った時より恐ろしかった 「見ない格好の方ですね、声をかけてみましょう」 マシュはこの異常さが分からない 引っ掴んで逃げたよ 「絶対やばい 絶対絶対やばいから」
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ケガレガミから金箱 鏡だ! 喜び開けると日記帳が 「○月○日 マスターとはぐれた 」 「○月△日 帰り道が分からない 頭が痛い 澱んだ空気に侵される」 「□月○日 体が重い 髪で前が見えない 帰りたい」 「?日 マスターみつけた」 「…あのケガレガミ しきりに叫んでた」 「あずたー あずたーって」
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「それよりホームズ、なにパイプなんぞふかしてる!」 「あなたなら簡単に倒せると分かっていたのですよ、ミスター!」 「…本当は結界もあるしあそこで戦わなくてもきっと平気だった」 「でも飛び出しちゃうんだね、彼はさ!」 こっそり話すダヴィンチちゃんの後ろで 所長は一際大きなくしゃみをした
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マシュが戦闘不能になり担いで帰還 ボーダーに来た所で敵に追いつかれた 「早く上がるんだ!」 間に合わない!背中のマシュが! 「くらえィ!情熱のゴッフパンチ!」 所長がダイブし敵を殴り なんと倒してしまった 「わりと強いじゃん」 「当然だぞチミィ …いざとなれば小娘2人くらい守れるわ!」
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「おっさんこの非常時になにやってんだよっ!」 口では怒っていても嬉しそうなムニエル レーションを丁寧にフォークとナイフで食べ 水を飲み干すと所長がうやうやしく継ぎ足した 「こんな誕生日も楽しいですね」 マシュが目を細めて笑う 異聞帯に向かうほんの僅かの穏やかな1日
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虚数潜航中にムニエルの誕生日 「カルデアならパーティ出来たのに」 「気にすんな」 「パエリア君来たまえ!」 「ムニエルです…って」 レーションをフランス料理のように皿にちょこんと乗せ シャンパングラスに水を注ぐ所長 「いつかたらふくご馳走を食べさせてやるから、今日はこれで我慢なさい」
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半年ログインしてないフレンド 変わらないサポ欄 たまに見てたけど最近おかしい ログインないのにレベルが上がってる 今日見たら全員聖杯マーク 前なかったのに 「えっ」 て、画面の前で言ったら 皆一斉にこっち見た 目だけギロリと動かして すぐタスクキルしたよ 次の日見たらフレンドから消えてた
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サポートに出したサーヴァントが消え 1週間ほど経った頃、フレンドから手紙が 「この度はありがとう おかげで随分助かりました 皆喜んでいます 余った分をお返しします」 いくつかの素材が添えられて それを見たダヴィンチちゃんが零した 「残念だがもう戻らないだろう」 「これは彼の体の一部だ」
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「ない…ない…」 マイルームに子供の霊 泣きながら何か探す 「大切なものでしょうか」 「一緒に探せば満足するかもしれません!」 マシュとベッドに その夜 「ない…」 来た 「ねぇ、何探してるの?」 尋ねるとゆっくり振り返る 「ないの…どこにも…私の せかい」 異聞帯で会った子供の顔だった
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蛮神の心臓が毎夜減る 職員、サーヴァント、外部犯 突き止めようと息巻くもマシュ達ははぐらかす 監視カメラも閲覧不可 なら私が!と張り込んだ 誰も保管庫に入らなかったが、夜が明け中を見たら減ってた 「何で…!」 霊体化? 考えながら窓を見ると 血まみれの口元が映っていた 「…私だったんだ」
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すぐに婦長にお礼を言いにいった 「何のことでしょう、私はただ苦しむ患者を治療しただけ」 「それより!あなた睡眠不足や肥満が改善されてませんね、治療します」 「ヒィ!」 悲鳴をあげるムニエルをよそに俺は婦長の背後を見た 誰も見えなかった でもいたんだね 「怖がってごめん、どうか安らかに」
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誰もいない廊下から声 「寒い」「寒い」 眠れなかった ある夜、いつもと違う声 「大丈夫、すぐ毛布と治療を」 「ありがとう ありがとう」 声は止んだ 翌日ムニエルが語った ナイチンゲールが暗闇に話しかけ、彼女の後を足のない職員達がついていったと 「あいつら、カルデアからここまで来てたんだな」
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「はやくいきましょう」 「皆待っています」 「はやく」「はやく」 「着地は任せて下さい、皆先におります故」 「さあ、ともにいきましょう」 死霊の敵が多発している場所だった そして俺は見ていた 地面に叩きつけられそうな所まで落ちたときに そこで待ち構えていた大勢の笑顔 「はやく!」
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「着地は任せて下さい」 「分かった」 皆でビルから飛び降りた ひゅるると地面が近づく どんどん近くに でも誰も抱えてくれない見渡す 誰もいない!何で! このままじゃ たすけ たすけて 「マスター!」 間一髪の所を救出された 皆慌ててた 屋上で会議をしてたら俺がいきなり飛び降りたと言う 独りで
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悲鳴があがる 駆けつけるとバーサーカーが天井から吊られていた 「まずい…入り込まれている!」 「誰かに憑依してる筈だ!探し出せ!」 サーヴァントと職員が集められたが見つからない 「あいつじゃないか?」「いや、あいつだ」 「怪しいぞ、吊っちまえ」 「…もう、手遅れね」 スキル 魔女裁判
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福袋でアビゲイルが来た 初召喚だし嬉しい でもマシュ達は怪訝な顔 敵対した時もあったけど、仲良くしなきゃ 「…先輩 よく考えてみて下さい 我々が引いたのは 四騎士 の方でしたよね?」 急いで見にいくと 部屋には書きかけの魔法陣と 本来召喚したキャスターの 引き裂かれた抜け殻が転がっていた
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「君が…君が心配よ」 よく気にかけてくれる人だった 北米で大怪我した時も自分のことのように悲しみ、怒る 優しい人 心身共に病みついて、細くなって 「君を…残してしぬのが心配 それが一番の心残り」 そうしてしんでいった 夜中の影が言っていたのを思い出した 「もう置いていかないから…」
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「調子は…良くないみたいだね」 坂本さんは眉を下げた 「君や他のサーヴァント達はお竜さんに見えていたようだけど 僕は違った 長い永い付き合いだからね」 「知らない女性だったよ 長い髪だったけど茶髪、小柄で目の大きい」 特徴に合う人を1人だけ知っていた 人理修復途中でなくなった 女性の職員
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その日から、毎夜来た ベッドに座りこちらをみている 息苦しくて目が醒めると 首に髪の毛が巻きついているのだ 「うーん、とりころされかけてるねぇ!」 「しかし不思議だ、なぜライダーの方に行かずマスターに?」 「じゃあ話を聞いてみるといい、どうやら彼には彼女が違う風にみえたようだからさ」
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しかも倒れず消えたという カルデアベースに戻ると 坂本さんの隣にはいつものお竜さんがいた 不機嫌そうにくるくる回っていた 「お竜さんじゃないお竜さんがリョーマとお前を助けた 」 「いや お竜さんなのは形だけだ 変なやつだ」 ひとしきり回り終わった後俺に向かって 「お前気をつけろ 生臭いぞ」