トダ(@_t0da_)さんの人気ツイート(新しい順)

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「あれ、ここどこ?」 「お目覚めですか!マスター どこに行くかお決めくだされ!」 「同盟者、共に参りましょう!」 「疲れたろう?まず話をしようじゃないか」 「朝餉を用意したので来るでち!」 「わ、私の冥界に来るのだわ!」 「「「「こうなったら魂を分割して」」」」 「出来るかーーー!」
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天涯孤独の藤丸立香の葬儀は行われない筈だった しかし友人という長身着物の男が大金を 「盛大にお願い致します」 通夜には大勢が来た 金髪の男女や子ども達 「海外の友達が多かったのね」 近所は噂した しかし翌日の火葬の時、遺体と友人は忽然と消えた 『この方の体も魂も、全て我らが連れて行く』
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「私は隣に越してきた藤丸です、こちらは孫です」 「よろしくお願いいたします!」 「藤丸さんの家、不思議だよねー」 「なんで?」 「だって孫とおばあちゃんの二人暮らしでしょ?親はどうしたんだろう それにさ 買い物とか散歩で見かけるけど 喋り方が孫と祖母じゃないの 何ていうか、相棒みたい」
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藤丸立香は一騎のサーヴァントと生涯を共に 「隣はお兄さん?」 … 「彼氏さんですか?」 「旦那さん?」 「お子さん?」 段々歳をとる藤丸と歳を取らない一騎はバレぬよう引越しを繰り返した … 「お孫さん?」 「孫ですか、あなたも歳をとりましたな」 「道満が変わんないだけ!」 『共に生きる』
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「マスター、我々に操を立てる必要はない、誰かと…」 「いいの!結婚だけが幸せじゃないでしょ!私は皆に色々貰ったからね、私の人生貴方たちにあげる」 …… 「マスター、あまりカルデアの話をすると危ないのでは」 「いいのよ、こんなばーちゃんの話大人は間に受けないから」 「変わりませんなあ」
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近所のばーちゃん、藤丸立香は変 結婚せず独りで変な話ばっかり 「関わるな」ってママは言うけど、近所の子は皆ばーちゃん家行ってた 「アルゴノーツの話聞かせて!」 「えんたくの話がいい」 …… 「ばーちゃん独りで寂しくないの?」 「…見えない友達に守って貰ってるから平気なの」 「やっぱ変だ」
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じいちゃんは昔から不思議だった 沢山体に傷があったのに理由は教えてくれなかった 父さん母さんも知らない 俺が昔滑り台のてっぺんから落ちた時も 「危ない!」とかじゃなくて 「着地任せた!」って言ったらしい そしたら俺は無傷だった (確かにあの時、誰かに抱えられた感触があったんだよな)
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立香じいちゃんが危篤 慌てて病院に 病室から声 「…大往生大義であった」 開けると 金髪赤い服の女の子 俺を見て 「ふふ…そっくりだな」 「…誰ですか」 「余は藤丸立香の隠し子ドラコー!」 「いや違うから!」 意識ない筈のじいちゃんが突っ込み 気づくと少女は消え、じいちゃんは亡くなっていた
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一度危ない目にあった もう少しで取り憑かれる!という時 「ああ、酒呑童子さまの物でしたか 失礼いたしました、お許しを」 怪異は消えた 「唾つける、ならぬ牙つける、かあ…」 … 駅で占いのおばあさんに 「あんた!鬼か神様かとんでもないもん引きつれとるよ!」 「あはは、知ってます、よーく」
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退去時 「旦那はん心配やわあ」 酒呑童子は口を開け 自分の牙を1本引き抜いた 「はい、お守り」 血塗れの口で笑うので拒否できず受け取る その後危険な心霊スポットに連れてかれても無事 「お守りのおかげ?」 ただ欠点が バチッ! 酒呑童子を祀る以外の お寺や神社に入れなくなったのだ 『鬼は外』
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ある時お金に困ったお父さんがブレスレットを売ったら高熱を出し寝込んで 治らなく買い戻した ラピスラズリ?らしい しかも遺言には続きが 「もし邪魔が入って燃やしたり手放したりができない場合は孫の〇〇(私)に相続させる事」 なんか私、昔からの変な事できるし 巻き込まれ体質だし、心配だなあ
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藤丸立香の遺言 「私が死んだら必ず燃やして」 大量のぬいぐるみ、ブレスレット、変な紙、箱 プレゼントだろう ゴミに出すのも忍びなくお寺にお焚き上げを頼んだ が 断られた 「1つ1つが凄まじい力を持っています、お焚き上げなどできません」 だから家に置いてある …ぬいぐるみ、時々動く気がする
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その人達は僕を呼んで言った 「この方は我々が連れて行きます、ちゃんと天国行きですからご安心ください」 パパとママには見えなくて、信じてもらえなかった でも多分本当だよ だって言われたんだ 「もし『聖杯戦争』というものに巻き込まれたら、呼んでくだされ 藤丸立香の孫なら、飛んで参ります」
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立香おばあちゃんはよく冒険の話を 「認知症の妄想だ、若い時はそんな話聞かなかった」 パパとママはいう でも僕は嘘じゃないと思う だっておばあちゃんが危篤になった時 不思議な人たちが現れた 背の高い着物の男の人 角の生えた女の人 冒険話で出てきた人が迎えにきてた 『お疲れ様、マスター』
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「あはは!体が軽い!」 「魂だけですからな!そうれあちらの光の所までご案内いたします」 「どうせ道満は直前で帰るんでしょ」 「ギクっ」 「あははっ!あーもうカルデアにいた時のこと思い出す!」 「懐かしいですなあ」 …… ピーーーーーーー 動かなくなった藤丸立香の口元は、笑っていた
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退去の際 「これを、呼べば一度だけですがすぐ駆けつけますぞ」 道満から符を でもその後処遇で揉めた時も 父母に結婚を反対された時も 泥沼離婚した時も 藤丸は使わなかった …. 老衰でいよいよという時 「来て…」 「…どうして今になって?」 「ふふ、道満に看取られて、連れてって欲しかったから」
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「お前の礼装、写真、どうなってるか知ってるか? 藤丸立香ミュージアム ファンが大勢押しかけてるらしい お前の遺骨はゴルドルフ達が尽力し墓におさまった、幾度も盗まれそうになってるがな そこも「聖地巡礼」だとさ、毎日騒がしい まったく、文字通り骨の髄までしゃぶりつくされてるな、お前」
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世界を救った藤丸立香 報われず非業の死 その後、一冊の本が 『藤丸立香物語』 悲劇のヒロイン藤丸立香のドキュメンタリー 「泣けます😭」 「悲しいけど美しい」 ある時聖杯戦争でその本が触媒に 召喚されたサーヴァントは 本も魔術師も街ごと飲み込んだ 奈落の虫オベロン 『藤丸立香を消費するな』
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藤丸立香は特別じゃなくても サーヴァントと歩んだ道はきっと特別で 特別なクラスの子達なら それを記録としてもったまま、或いは記憶したままの姿で来るかも、なんて それで懐かしい気持ちで召喚に応じたら 目の前にはホルマリンに浸けられたかつてのマスターの指、耳、目、があったら 許せないよね
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「ははあ、なんとも悪辣!なので拙僧も同じことをいたしまするぞ!マスター、全て取り返して見せまする 御身は必ずこの道満が」 「ほお…堕落しきっておる 余が看取るにふさわしい都市よな …マスター、多くの者に囲まれながら、看取られずに死んだマスターよ 安心せよ、余が呼び声に応える」
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「ああマスターさま、ゴッホと同じくお耳を…でもこれは切られたものですね、ゴッホとは違う、なら、なら許せません」 「マスター!こんなのってあんまり!魔女だと言ったのね!魔女はお前達!全員首吊りだわ!」 「可哀想な藤丸立香は死んでも消費し続けられましたとさ、クソッタレ …全員殺す」
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世界を救った藤丸立香は拷問の末殺され解剖 指の一本まで触媒として保存 しかしそれを使う召喚は禁止された 「藤丸立香を使うと特別なクラスのサーヴァントを召喚できるらしい」 「何度も盗まれ召喚されたが、サーヴァントは怒り狂い魔術師を殺すそうだ」 … 『よくも死後までマスターを侮辱したな』
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藤丸が重傷 「ここまでかも…」 オベロンが駆け寄る (…笑いに来たのかな?) 「おい!ふざけるなよ! ここで終わったら画面向こうの奴らに 悲劇のヒロイン藤丸立香は戦いの途中で命を落としました って消費されてそれっきりだぞ! そんなの認めない!生きて帰るぞ!」 『君まで消費させたくない』
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汎人類史を救った藤丸立香 日常に戻るもゾンビウイルスが流行 「ウ〜」 「ガア!」 藤丸は噛まれるも発症せず 「そうか、毒耐性…」 スマホに着信 「藤丸くん!またもや人類の危機だ!マシュも招集してる、すぐ来てくれたまえ!」 「…父さん母さん、必ず元に戻してあげるから」 『FGO番外編 始動』
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「りつかちゃんかみのいろ、へん!」 「本当の子供じゃなかったりして」 「藤丸!頭髪規定違反だ染めてこい」 「…」 …… 「マスターの御髪は太陽のようですな」 「太陽?」 「拙僧の暗黒太陽とは違いますぞ、暖かく眩く焦がれる色」 「…そう、ありがと道満」 『コンプレックスじゃなくなった日』