1001
しかも倒れず消えたという
カルデアベースに戻ると
坂本さんの隣にはいつものお竜さんがいた
不機嫌そうにくるくる回っていた
「お竜さんじゃないお竜さんがリョーマとお前を助けた 」
「いや お竜さんなのは形だけだ 変なやつだ」
ひとしきり回り終わった後俺に向かって
「お前気をつけろ 生臭いぞ」
1002
怖い女に追われる夢を見て目覚める
体が動かない
金縛りだ
胸が苦しい
暗闇に目を凝らすとジャックが乗っていた
「重いよ…」
彼女達はニッと笑って
「おやすみ、おかあさん」
と残して去った
目の端で追うと彼女の刃から血が、ぽたりと落ちた
「やっつけてくれたのか…」
悪夢も見ずに朝まで眠った
1003
目がさめると誰もいなかった
部屋も食堂も空っぽ
「まさか大奥みたいに攫われて…!」
人っ子一人いないカルデアベースを走る
「おーい!おーい!」
…
「我々を知覚出来ないようだ」
「何らかの攻撃、認識阻害かも」
「おーい!みんな!」
「…先輩 みんなここにいます」
「マシュ!どこだ!」
1004
藤丸立香が戦闘してる夢を見て、寝言で「来い!俺/私のサーヴァント!」っていった瞬間にカルデア中のサーヴァントが霊体化もせず集まったためぎゅうぎゅうになり、マスターの部屋のドアが破壊された回
1005
茨木童子を可愛がってた職員
わざとではなかったが、彼女に怪我を負わされた
「ふ、ふはは!」
笑うも唇は震え目は白黒
「吾は鬼!人なぞふ、踏みにじるものよ!」
酒呑童子が目を見据える
「しゅ、酒呑」
「奪うのも殺すのもええ
せやけど、自分に嘘はついたらあかんで?」
茨木童子はワッと泣いた
1006
すぐに婦長にお礼を言いにいった
「何のことでしょう、私はただ苦しむ患者を治療しただけ」
「それより!あなた睡眠不足や肥満が改善されてませんね、治療します」
「ヒィ!」
悲鳴をあげるムニエルをよそに俺は婦長の背後を見た
誰も見えなかった でもいたんだね
「怖がってごめん、どうか安らかに」
1007
カルデアベースで感染症が蔓延
皮膚が壊死、脳を侵され
呻きながら食べ物を探す
人間は、俺だけ発症しなかった
「おぉうー あぁー」
「ほら所長 こぼしてるよ」
「あぁうぅー」
「マシュ 縛ってごめん 」
「おうぅー」
「きっと異聞帯とか解決したら皆治るんだ!」
「そうだよね?」
「あぁあーう」
1009
カルデア襲撃
凌いだが重傷者多数
ベッドが足りず廊下に溢れ夜戦病院のよう
酷い臭いの中、ほぼ無傷のマシュと私は看護に奔走
凄惨さに座り込むのを堪え、声をかけて体を拭く
爆発音!
敵の第二陣 が
誰かが突っ込み吹き飛んだ
「命を!救う、為なら!」
「私は何でもするわ!」
天使の叫び声が響いた
1010
レイシフトから戻ると驚かれた
先ほど俺が独りで戻り
「マシュも皆しんだよ」
と言い部屋に帰ったという
呆然とした所に俺が戻ったらしい
勿論全員無事
「敵かも」
マイルームは水溜りを残し誰もいなかった
「どこかの君だっただろう」
「きっと彼もしんでいる
そのことだけでも伝えたかったんだね」
1011
その日は銀箱金箱が落ちまくった
ホクホクで帰ろうとすると
「マスター。手にしたものは全て置いて帰りましょう?」
ケツァルコアトルが苦い顔で言う
「え!?」
「…生贄はご馳走と財宝に囲まれながら心臓を取り出されるのデス」
「気付かない?血の臭い
きっとここは祭壇ね」
全部ほっぽりだし帰った
1012
レイシフトした
がいいがとにかく暑い
「暑いー」
じりじりと蜃気楼
ふと前にオアシス、木陰に泉
マシュと休もう!
水着礼装に着替えようとした時
「先輩!駄目!」
必死の形相のマシュ
「ここはアナスタシアです!」
周りを見ると吹雪しかなかった
私が途中から暑い暑いと言い出し心配だったという
1013
原稿も終わり1人夜の浜辺に
浅瀬で遊んでると
「ゴボッ おかあさんっ 」
ジャックが沖で溺れてる
行こうとすると
「だめだよ」
何故か彼女が後ろに
「あれうそ 私たちをしんじちゃだめ 」
沖には無数のジャックがこちらを睨んでいて
もう一度見ると全員消えた
後ろの彼女も
海には自分しかいなかった
1014
ある日カルデアに幽霊がでた
黒髪の女の人
こんな聖人だらけの所にも出るんだ!と報告すると
途端に隔離された
「詠唱ですぐ祓えるんじゃ?」
「この聖域に現れた時点で幽霊ではありません 幽霊のフリをした恐ろしいものです」
次の日私の服を代わりに着た職員が消えた
「贄を立てねば助かりません」
1016
半年ログインしてないフレンド
変わらないサポ欄
たまに見てたけど最近おかしい
ログインないのにレベルが上がってる
今日見たら全員聖杯マーク 前なかったのに
「えっ」
て、画面の前で言ったら
皆一斉にこっち見た
目だけギロリと動かして
すぐタスクキルしたよ
次の日見たらフレンドから消えてた
1017
「でかい猿だったぞ」
「…山の主のこと?」
「うんと年寄りのな
まあお竜さんに比べたら若造の若造だ」
「だけどアイツ
イゾー未満のクソザコの癖にタチが悪い
人間、それも子供を50は食ってるな」
恐怖に震えてると
「ダイジョーブだ さっきお竜さんが食ってきた あー不味かった」
え、え、
1018
マシュのレベルが低かった頃
思わぬ消耗をした所を襲われた
倒れたマシュにローマ兵が槍を突き刺そうとする
「やめろ!」
足元の大きな石を拾って、それで
「ごめんなさい…先輩…」
ころしたかは分からない
けど相手はもう動かなかった
「…いつもマシュにさせてたことだ」
2人で身を寄せて、泣いた
1019
野営中目が覚めてしまった
「ねむれないの?おかあさん」
心配そうなジャック
「まってて!」
暫くすると戻った
「きて!」
手を引かれ進むと
腹を裂かれたドラゴンの死骸
「おかあさんも入れる用におっきなのにした!」
暖かく生臭い中にジャックと入り
そのまま寝入った
不思議にとてもよく眠れた
1020
#FGO
徵姉妹
「ほらほらこっち!いまなら私たち、どこにだっていけるんだよ、弐っちゃん!」
「…うん、姉さん!」
1021
ゲストサーヴァントと行動を共に
「君達の名前は?」
「マ、マシェ キルエライラですっ」
「…藤田立花」
気が引けた、でも
「この先の山では必ず偽名をつかうように!」
山を歩き里に抜ける手前、急に名前を呼ばれた
「?」
「違う!?引っ張れない…嘘吐き共ッ!!」
そう吐き捨て彼は消えた
1022
酒呑童子が敵の宝具で吹っ飛ぶ
しかし
「戦闘続行」
敵は倒れた
「大丈夫?ありがとう」
彼女の方を向こうとすると
「ええから前だけ見よし、振り向いたらあかん」
結局帰還するまで振り返らず戦闘した
後に映像を見ていた職員に聞いた話
彼女は胸から腹が裂け、自分の首を抱えて歩いていたそうな
1023
マスターが聖職者のサーヴァントを遠ざけるように
仲の良かったジャンヌも、ゲオルギウスもマルタも
そして部屋に篭り独り言を言う
「…一体どうしたんでしょう」
「俺、聞いたよ」
ムニエルが言う
「最近死んだ両親の幽霊がマイルームにでて、励ましてくれるらしい」
「消えて欲しくない、ってさ」
1024
「調子は…良くないみたいだね」
坂本さんは眉を下げた
「君や他のサーヴァント達はお竜さんに見えていたようだけど
僕は違った
長い永い付き合いだからね」
「知らない女性だったよ 長い髪だったけど茶髪、小柄で目の大きい」
特徴に合う人を1人だけ知っていた
人理修復途中でなくなった
女性の職員
1025
マシュの戦闘不能演出が
消滅から退避にかわって暫く経つけれど
変更後を見た時に思ったのは
退がる体力が残っていれば助かるけれど
デミサーヴァントのマシュはサーヴァントとは違うんだ
退がれなければしんでしまうんだ
消えてカルデアに戻ってたりはしないんだ
しんだら しんじゃうんだよ