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今年の3歳、年明けにカテーテル検査、秋に経カテーテルコイル塞栓、冬に経カテーテルコイル塞栓と3度のカテ入院を経て、術後安静時の暴れっぷりが伝説となり年の瀬も元気です。循環器系疾患児の生きざまよ。よく頑張りました、とてもいい子でした、今シルバニアとレゴブロックを真剣に攪拌しています。
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大晦日の夕方みりんを切らして買いに出かけたスーパーで5歳と3歳くらいか、お揃いのマスクのそっくりな顔の兄弟が盛大にパパの背後で喧嘩をしていて
「ほらケンカしないよ、明日お正月なんやから」
という妙な仲裁をした私はすっかり関西のおばちゃんで明日は、例えそれがどんな時代でも新年だ。
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お正月、普段は日中いない兄と姉と父が家にいる事にすっかり気分の高揚した3歳の末っ子がこの内の誰かに四六時中張り付きテレビの視聴を許さず遊べと要求し何ならトイレにも着いてきて
「...これは学校もしくは会社に行っている方が楽なのでは...」
誰かがそう言い始めてからが本番。
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所謂『推し』が持っている物、着ている服、それが世界で一番良いものに映り自分でも所持してしまう現象。
普段LINEでビデオ通話をする時いつも娘②がバイキンマンを抱えていてそれが凄く可愛らしいものだと感じた母が、自分でもバイキンマンのぬいるぐみ(L)を購入していました、はい今年72歳です。
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今年初めて『お正月はみんながいて美味しいものを食べる楽しい』と認知した3歳が、今日は何するの?明日は何するの?今日のご飯はなあに明日は?そう目を輝かせて聞く週明けの最初に
「日本脳炎の予防接種」
が予定されている事をこの3歳はまだ知らないし教えてないし当日は耐えろ。
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若い頃は
「滅びるものは滅びよ。くずれるものはくずれよ。そして運命にこぼたれぬ確かなものだけ残ってくれ。私はそれをひしとつかんで墓場に行きたい」
そんな心持ちで生きていましたが、脆弱で小さい人を守る側に立ってしまうとそうも言ってられないしうっかり逡巡してると床にジャム塗られる。
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娘②に風邪をひかせてしまい、ずっと元気だったので油断していたんですが38℃超の発熱。
それが発覚したのが万障繰り合わせて絶対この日と予定したクリニックの現場でそのまま診察して貰って帰宅したんですが本人びっくりする位元気に歌いながらおやつ食べててすごい行き場のない今のこの気持ちよ。
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小学校の新学期、私には各登校班の班長が下級生を従えて
『俺は俺の責務を全うする、ここにいる者は誰も死なせない!』
そう叫びながら登校班旗を振る姿しか見えて来ないし、何なら小6のうちの息子はそう言ってみんなと登校するそうです。
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宗教学みたいな物の知識って子育てに役に立ちますかと聞かれると、白いクッションの上に油性マジックでお絵描きをしたがる我が子を止めて癇癪を起こされて暴れている時に、般若心経とか三帰礼文とか使徒信条とか主の祈りとかを唱えて己を無に保つ努力はできますよ。
今です。
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Eテレの『うたのおねえさん』が若い女性の職業としての呼び名ではなくある時期に日本中の歌い手の中からただ1人選ばれた小さな子に初めての歌を届けるための選ばれし女王的称号でその栄誉を得た者はその後生涯を通して
「うたのおねえさん」
と呼ばれるあの感じ個人的にとても好きです。
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激動の1月折角の成人式が方々で中止になり、娘②の20歳はあと17年後かと思った時、ならこの子の病気を通じて知ったあの子も20歳であの子は21歳であの子は19歳か18歳で、皆きっと手術を終えて酸素を卒業して胃ろうを卒業して気管切開の孔を閉じてと思うだけで鼻水が出ますが私は元気です。
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半端な額の商品券を見つけて
「これで何か気持がちょっと晴れるような買い物を」
と思った時、気が付くと551の豚まんと御座候(今川焼的で回転焼的なやつ)を家族分買ってきていた自分はもう関西のオカンとしてほぼ完成形に近づいていると思う。何なら海老シュウマイと甘酢団子も買った。
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実家、高校生だった昔帰宅時田んぼ道を歩いていたら吹雪に遭遇して遭難しかけ、バスで帰宅しようとしたら1時間に1本のバスが同じような高校生を満載していて乗れず更に次が遅延で3時間待つ、そんな日本の秘境かつ豪雪地帯なので、この連休明け実家の県立高校が雪でお休みと聞いて安堵しています。
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コノビーの記事が公開になりました。
昨年12月の付き添い入院中、家に残された子供達がどうしていたのかという話です。24時間付き添いの時、戦争が起きると言う現実..
付き添い入院で母が不在に。父&上の子で日常生活を送った結果は…? conobie.jp/article/18299 #コノビー #育児
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外科外来で、多分今週も病院に住んでいる執刀医先生が
「娘②ちゃんお外雪降ってた?雪見たことある?」
外の天気を聞いたついでにご自身の出身地とか、ウチの実家は北陸ですよとかいう世間話のすぐ後
「手術日決めて、オペ室一応押さえました」
3年待ち続けた娘②の最後の手術日程が出ました。
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小児循環器医の先生は何故、患児がバイキンマンの歌をエンドレスで歌い仰臥位のまま持参のドキンちゃんで小芝居を始めても心エコーで静脈血と動脈血の流れを確認し血管の太さを計測できるの、医学部にそういう実習があるとか?同席した母親は本人を叱るフリして笑いをかみ殺し酸素飽和度が下がりました
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我が子の念願のオペに目処が立ち、思いがけず色々な方からおめでとうを頂いて『閉塞感』という言葉がしっくりくる時代の今、悲観的では無いすぐそこの未来を語る事は大切な事なのかもしれないと思った。
明日楽しい予定がある、来月赤ちゃんが産まれる、もう直ぐ退院が叶う
今は直近の希望を生きよう
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娘②と同じか、よく似た疾患のお子さんをお持ちで、頑張った我が子を天国に見送りましたという方に
「頑張って、きっと大丈夫です」
娘②についてそんな風に応援を頂く時、この世にある善いものを全部集めて手渡されている気持ちになる『人間はいいものかしら』というあの問いへの答えを貰うような。
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高熱で予防接種を現場でキャンセルした数日後の健診で主治医に「あの後、熱どうなった」と聞かれ「帰宅したら平熱でおやつモリモリ食べてました」と言ったら、なんやそれと言ってあの「ズコー」のジェスチャーをした時、生粋の関西人の内なる様式美が往年のハンサム医師にもと思ってちょっと感動した。
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26年前の今日、現場の神戸市長田区にいた知人は自宅が半壊、数日後這う這うの体で梅田に出たらそこには割と普通の世界が広がっていて阪神でイカ焼きも売っているし、何普通に世界存在しとんねんと物凄く腹が立って10枚食べたらしく世界は理不尽でイカ焼きは美味しく人は意外と強くしぶとい。
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息子の入塾テストの結果開示を電話で頂いた際
「算数はよく出来てる方です、国語は長文慣れしてないと言うか、あの…文字が…こうダイナミックと言うか」
レヒニッツ写本並みに解読困難な息子の文字を活力そのものと評した優しい講師の先生、本気で汚い字ですみません、親でも割と読めません。
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幼児が地べたにひっくり返って暴れる様、多々ご意見あると思いますが、もしかしたらCTの為に限界量まで入れたミダゾラムが全く効かず検査は延期、帰宅する段になって今更薬の眠気と倦怠感が襲い、大泣きしている疾患児かもしれません、ご容赦ください、それが今日の娘②です。死ぬかと思った(親が