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バリバリの男社会では、男性しかいない場だと、特定の誰かがいつも他の者の飲食の世話をさせられたり、中性的な外見の者が頻繁にその容姿をからかわれたりしやすいらしい。つまり「女性のような扱いをされる者」というのが固定してくる。
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思ったんだけど、女性が「女だけの街が欲しい」「女だけの街に住みたい」と言うときって、必ずしも「だから男は男だけの街に住め」という意味じゃないんだよね。男性のいる街でもいい女性はそこに住めばいい。なのに何で毎度毎度、「男は男だけの~」と言われたと思ってキレ散らかす男性がこうも多い?
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いや正確には「男性市民と女性奴隷だけの街」かな?男性は、「男だけの街」より、こっちのほうが快適なのでは?
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「重要な決定の場には男性しかおらず、女性が本気で求められるのは“男性やその肉親のケア労働をするとき”及び“男性に性的なおもてなしをするとき”のみ。しかも低賃金か無賃金」ってそれ、この社会が巨大な「男だけの街」ってことじゃん…
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→常識的な男性からすれば「スーパーのレジでブチ切れる男がいることについては、俺には何の責任もない」でしょう。その通りです。でも、「非常識な男性の“おかげ”で、常識的な男性までもが、日常生活のあちこちで、こういう細かい利益を高確率で受けている」というのも、紛れもない事実なんですよ。
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→この問題の憂鬱なところは、勿論「女性ばかりが待たされる」ってところもなんだけど、もう一つ、「スーパーのレジでちょっと待たされたくらいでは絶対ブチ切れたりしない常識的な男性も、“ブチ切れる男性がいるおかげで、待たされることはない”という利益を受けてしまっている」というところ。→
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→理由は言うまでもなく(また、前述の通り)、「男性客を目の前で待たせると、『おい、何でオレの前でそれをやるんだよ!オレの後でいいだろうが!』的にブチ切れて荒れ狂う危険があるから」。→
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→例えば、これ、スーパー勤務の知人女性から聞いた話だけど。そのスーパーではレジでチェッカーが交代するとき、客が並んでいても、1分弱くらいレジを止めて引継ぎをしないといけないそうなんだが、「男性客の直前では絶対引継ぎ作業をするな」ってのが不文律になってるそうだ。→
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まあ、この店主みたいな「女性客のことは空気のように無視する」ってのは論外として、接客する側としては「男性客と女性客のどっちかに不利益を負わせなきゃならない場合、男性客にそうするとブチ切れて荒れ狂う危険性が高いので、心の中で謝りつつ女性客に負わせる」ってことは結構あると思う。→
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→更に絶望したくなるのは、この店主が女性であること。「男性客には丁重に接するのに、女性客のことは空気のように無視する」ってことは、接客する側が女性でもやり得るんだよねー。
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→他に男性客がいると、その男性客にだけ「すみませんねえ」とか何とか言って、笑顔で挨拶してから片づけを始める。→
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私が時々行くコインランドリーでも、似た感じのことがある。私が洗濯機なり乾燥機なりを使ってるうちにそこの閉店時間が近づくと、そこに隣接した銭湯の店主が来て閉店のための片づけを始めるんだけど、客が「女である私」しかいないと無言でバタンバタン片づけ始めるのに、→
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Twitter上でよく見る、男性が発信してる「ただしイケメンに限る」ってフレーズだけど(※多くは女性の真摯な主張を揶揄・冷笑する趣旨で使われる)、そういう男性って、女性のことと同じくらい、いやもしかするとそれ以上に、男性のことも外見でジャッジして、心の中でランキングしたりしてるの?
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そうなんですよねー。で、そういう男性の結論は、前述の通り「オレは損してる、女ばかりが得してる」若しくは「女をそこまでセックスの快楽に溺れさせるオレはスゴい」なんですよねー。
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「『セックスにおいて、男と女はどっちが快楽が強いか』なんてことは計りようがないことなのに、男はこのテーマが大好きで、よく言及したがる」。
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ある心理学者の女性が書いてたが、「男は、セックスで女があんまり反応を示さないと『こいつは女として何かが欠けている』とか『オレは“外れ”を引かされた』とか思うのに、かたや、女があんまり豊かな反応を示すと、それはそれで『オレは損してる、女ばかりが得してる』みたいな不快感を持つ」。
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「トイレや風呂は生活の中核ではない」と思えること自体、強者・マジョリティである証左ですよ。約11年前、3.11を機に、女性たちがネット上で「災害時にはトイレってどうなるの?」と不安を表明し始めた時、「何で女はこうシモのことばかり考えるんだw」と嘲笑する男性たちがいたのを思い出す。 twitter.com/URUWA_L_O/stat…
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→なのに女性は、「女になりたい男」からも「別に女にはなりたくない男」からも、「女はイージーモード」「女のほうが自由にのびのびと生きている」「生きづらい男を女はもっといたわるべきだ」等と、本気で思われてるんだよね。あーあ。
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→しかし、市井に生きる一般女性は、「従順であること」「美しいこと」「しなやか()に生きること」等々、女ジェンダーを生きることを普通に求められ続け、一方で「女だからって甘えるな」とも言われ、言ってみれば部分的に男ジェンダーを生きることも求められている。→
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「女になった男」が「I'm freeeeee!!」と思えるのは、「もう男ジェンダーを押し付けられることはなく、女ジェンダーからは元々自由である状態を維持できるから(“元男”であることが知られている有名人なら特に)」だよね。→
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→「男性はなぜ、自身が加害した女性や目下の男性にはさほど(又は全く)謝らず、自身が所属する界隈のエラい人に一番熱心に謝るのか」ってのも、「謝罪ってのは、相手が目下であれ“格下”であれ、自身が加害した相手にするもんなんだよ!」って教育を受けていないから、かも知れない。
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男社会のオッサンがいくら「女性もリーダーになってください!」と言っても、子供の頃から「リーダーになる訓練」を受けさせてもらえなかった女性が、就職した会社でオッサンの掛け声だけで突然リーダーになる気を起こすわけがない…のとちょっと似ていて、→
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とにかく、今後、管理職や経営者は、「自分の部下や自社の従業員が痴漢犯罪で捕まったら、どういう対応をするか」ってことは考えておいたほうがいいかも知れない。
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――というような話を友人にしたら、「え?妻の次に、上司に『済まない』と思うんでしょ?だったら、上司の写真や社長の写真も持ち歩けばいいじゃん!」という、斜め上のアイデアをいただいた。上司が同性でも異性でも要らん誤解を生みそうな気がするが、まあ、一案かも知れない。
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だから再犯防止プログラムでは、「痴漢したい」という衝動が沸いたときに備えて、その衝動を逸らす手段を考えさせ、用意させるんだそう。「妻の写真を持ち歩いて、それを見る」「輪ゴムを手首にはめておいて、それをパチンとはじく」「特定の味のガムを噛む」等々、五感に訴えるものがいいらしい。