376
「親権」の定義をしないまま、当然のように「共同養育」と「共同親権」を混同。民法766条の存在を無視して、「親権がないからい親に会えない」という間違った情報を流布。
子どもの幸せを願うなら、「共同養育」は当事者の合意次第なのだから、当事者の合意を支援する制度を作るしかないだろうに。
377
「配偶者に実施誘拐された。子どもに会えない」っていう人たちは、なぜ、面会交流に向けた公的支援を拒否するのか?
相手を威嚇し続けたのでは、関係回復は望めない。適切な支援者と出会って、本当に必要なのは何なのかを考えてほしい。
378
家族であれ、友人であれ、「一緒にいるのが辛い」と感じる相手とは、物理的に距離を取りましょう。
相手は怒るでしょう。でも、「我慢して一緒にいる義務」なんてありません。
人間関係の強制はできません。関係を強制しようとする人とは、距離を取るのがお勧めです。
379
「家族なら仲良くしなきゃ」「友達なら仲良くしなきゃ」なんて言ってくる人もいるでしょう。
でも、「誰とどんな距離で生きるのか」は、あなたが決めるべきことです。
一緒にいるのが辛いなら、どんな相手であろうと、距離をとりましょう。
今後のことは、安心・安全を確保してから、考えましょう。 twitter.com/SotaKimura/sta…
380
「日本は離婚後単独親権だから、養育費の支払いが滞るのは仕方ない」は、誤りです。養育費の支払いは、親であることから生じる義務です。そして、金銭の支払いは、人間関係と違って強制執行が可能です。
養育費の支払い確保に必要なのは、離婚後共同親権ではなく、利用しやすい強制執行の手続きです。
381
性急な物語化やラベリングは危険 安倍元首相の銃撃報道に精神科医が抱く違和感 buzzfeed.com/jp/naokoiwanag… @nonbeepandaより
382
安易な両論併記で公平な報道をした気になる問題。
同じ土俵に乗せること自体が不適切、という場合も多々あることに、注意が必要だ。『憲法学者の思考法』(青土社・2021)を参考にしてほしい。
383
一方親だけが「共同親権にしたい」と主張している事例で、他方親がどのような意見・事情を持っているかを取材する報道は極めて少ない。
そうした事例で、親権を共同するだけの協力関係があるケースがどれだけあるか、よく考えてほしい。
384
「離婚後も子どものために共同親権を」と言う人がいるのは確かだが、その相手方が共同親権を望んでいるようには見えない。ここが最大のネック。
父母のいずれかが拒んでいるケースで「共同」させたら、子どもの利益になるはずがない。「親権を持たせれば親の責任が果たされる」なんてファンタジーだ。
385
離婚後に、何らかの事情で子どもと別居親が会えない、という現象があるのは事実だ。しかし、「親子なら関係を継続するのが良いに決まっている」と素朴に信じるのは、あまりにも暴力的だ。
それは、「子どもは学校に行くのが良いに決まっている」というのと同じくらい愚かだと思う。
386
議論に値しないような不合理なこと主張する人に限って、「先入観なしにみんなで議論するのが大事だ」とか言いがち。
たぶん、専門知のある人には相手にされないのだろう。
387
「コメント」を見ても、「親権」と「養育」をごちゃごちゃにしている人がいまだに大々的に発言していることがわかる。これだから、建設的な議論ができない。
離婚後の「共同親権」、賛否対立し大激論 「単独親権」維持も併記:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASQ7M…
388
「共同養育」と「共同親権」の区別がつかないままに発言する人が絶えない問題。
法律用語風の話をせずに、「何をしたいのか」だけ話してほしい。
圧倒的多数がイメージしているのは、明らかに「共同養育」だ。
389
「養育費がスムーズに支払われるようにしたい」なら、父母の取り決めがなくても、所得から養育費を算定し、差し押さえ等ができる制度を設計すべき。
「面会交流を増やしたい」なら、安心・安全・安価な面会交流場を設置して、離婚家庭への精神的・経済的支援をすべき。
親権で解決する問題ではない。
390
親権と扶養義務の違いが分かっていない報道も多い。
直系血族の扶養義務を消滅させる方法は、特別養子縁組や嫡出否認など、ごく例外的なものだけ。
離婚で単独親権に移行する程度では、扶養義務はビクともしない。
「単独親権のせいで養育費不払いが」という報道は、条文すら確認していないのでは?
391
何のためなのかよくわからないままに、なんとなくの空気であれこれ決められていく状況は恐ろしい。
メディアには、「目的」を明示させると同時に、「手段が合理的か」をしっかりと確認するための報道を期待したい。
誰かの主張するイメージを無批判に拡散するのは、もはや「報道」ではなく「宣伝」。 twitter.com/SotaKimura/sta…
392
「離婚後の共同親権という選択肢を増やす」と言う話なら、今でも重要事項の決定は、当事者が望めば父母で自由に相談できる。ある意味、これこそが「選択的共同親権」だろうに。
「親権を共同で行使する義務」を負わされたら、共同したくないのに(自己の意思に反して)、共同しなければならなくなる。
393
「離婚後共同親権について議論が必要です」と言いながら、民法766条について言及しないメディアは、全て何かを誤魔化していると考えていいと思う。
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安倍氏国葬、明確な法令基準なし 岸田首相がこだわる理由 | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20220…
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日本の民法は戦後すぐから、親権と監護権を分離できる制度として設計された。①「子どもの世話は母、財産管理は父」みたいなケースもあるだろう、②分離することで双方納得しやすい、みたいな理由で。
でも、それをやるとトラブルが多いことがわかって、今は、法律に詳しい人はそんなことは勧めない。
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「選択的・共同親権」は「子の福祉に適う、積極的かつ真摯な合意」があるとき限定、なら、確かにあり得る制度だ。しかし、現在、「離婚後も共同親権にすべき」と主張している人々で、父母そろって求めている人はいない。むしろ、相手を「実子誘拐」とか「でっちあげDV」とか罵っている人ばかり。
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そんな人たちの声を受けて成立する「選択的・共同親権」が「父母の積極的かつ真摯な合意」を条件とした「選択」になるとも思えない。
何をもって「選択」と言っているのか、「相手方に脅される危険を排除できるか」「裁判所が命令を出すのか」がわからないと、「選択」と言えるのかがわからない。
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親権の定義も、民法766条のことも、親権・監護権の分離ができることも、海外で起こっている問題のことも知らない。そんな状況で「海外では離婚後も共同親権だから」なんてノリで「選択的共同親権に賛成」とか言われても意味がないので、メディアには適切な情報発信をお願いしたいところ。
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離婚後共同親権について、「選択性ならいいじゃないか」と思う人もいるようだ。でも、本当に当事者がそれを望んでいるなら、「重要事項の決定は共同でする」と離婚協議内容に入れればいい。
わざわざ法制度化するってことは、共同親権を望まない人にも強制する「強制的共同親権」である可能性が高い。
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メディアが「共同親権を望む人」に聞くべき質問
①元パートナーは共同親権を望んでいますか?
②(諸外国での経験から
話し合いができない関係で共同親権に
すると失敗することが分かってきていますが)
元パートナーと話し合いができる関係ですか?
ここを聞くだけで、報道が深くなる。