当時の自然保護思想の普及啓蒙では「自然度の評価」が流行ったが、モノサシは植生遷移にばかり偏っており、極相林が最も高いのに比べ雑木林についてはスギ植林よりややマシな程度。ススキ草原や水田も低い評価だった。人間の手入れが生物多様性を育んだという理解が広まるのは1990年代になってから。
「自然保護は手を触れないこと」という単純化が広まったり「原生林=鎮守の森は日本人の心のふるさと」という歴史的事実の歪曲が生まれたり、照葉樹の密植を「ふるさとの森作り」と評価したり、撹乱された生物の保全について理解が遅れたのは「極相林至上主義」が少なからぬ影響を与えたのではないか。
関心がある人はこっちも読んでね。東京の自然の変化がタヌキとシカとアライグマにどう影響しているか三回連載。 BuNa「出没!都市と野生動物」 buna.info/runningstory/4…
埋立地にゼロから作られた環境でもこれだけの生物が集まってくるという良い見本なんだが。東京をまたひっくり返して再開発していく際に良い見本があるのは困るのかな。見た目だけ緑にしておけば誤魔化せると思っていたら確かに困るだろうな。 twitter.com/YUMEUMI27/stat…
29年続けている場所でのトウキョウサンショウウオの調査。維持するために人手を入れているところは存続していたが、自然を楽しむ公園の名のもとに整備されたにも関わらず保全について何の努力もしていない所はほとんど絶滅。明日は30年目となるフィールドでの調査だ。
すまない、血は流さなくても可能だった。感染症に対する免疫を持っていない原住民に親切ヅラして病原菌のついた毛布を配れば勝手にいなくなってくれるからな。
「ビーガンでない人には命ある生き物を犠牲とすることに反対する意見は理解できない」と言われたと理解しているのだが、動物性由来ではないタンパク質としているダイズの8割はネイティブアメリカンから奪い取り棲んでいた生物を根絶やしにした土地から生み出されたということを理解しているのかな。
憔悴してソウルまで戻って来たら一度暗渠にした場所を開けて水辺を復元した清渓川にトドメを刺された。イルミネーションで飾り付けてカバの置物やアイドルのプロモーション画像で水辺のイノベーションを装っているどこぞの国の都市河川との違いは何だ。
全ての海産物を植物質のものに置き換えたらどうなるだろうか。人々はすぐに海が与えてくれていた生物多様性の恵みについて関心をなくし、生物が絶滅しようが水質が汚染されようが干潟が埋め立てられようが何の痛みも感じなくなるだろう。
東京23区内で継続されて来た最後のゲンジボタルと考えられる国立科学博物館付属自然教育園に生息する個体群。 生息環境の水路整備のため500万円を目標に募金をお願いしていましたが、7月6日現在で510,003円が集まったそうです。 引き続き募金は行なっていますので是非ご協力を!! (方法については続く
奥多摩で深夜に一人でライトトラップをしていたら、仲間とドライブに来て喧嘩になり財布とケータイを取り上げられて道端に置き去りにされた黒服パツキンのホストが、闇の中から「助けてください…」と現れたこと。 #虫さがしの恐怖体験
生物研究者の皆さん、メディアからの同定依頼は有料ですよ。そして制作会社が同じでも番組ごとに別件です。 大事なことなので繰り返します。 生物の同定依頼は有料です。 (ただし上の部署が受けて業務として支持してきた場合は別)
環境保全は金持ちの道楽という意見があったが、環境保全をしないとウナギのように生物多様性の恵みが金持ちの道楽になることは確か。
韓国の地方都市のオサレな住宅地のど真ん中にある遊水池は希少なジムグリガエルの生息地と位置づけられていた。近くの公民館には生物多様性についての展示もある。こうした自然の豊かな地域の不動産価値は他と比較して高いそうだ。すでに保全についても後進国になってるな。 twitter.com/supericiliosus…
明治神宮の森は100年前の植物学者により元々の荒地が現在の形になるように設計されて管理が続けられきた森。全国からの献木のなかには枯れるのを計算の上に植えられたものも少なくない。自然の復元に人間の英知が役立つことを証明した存在。外苑の緑地は貴重だが神宮と同じに論じるべきではない。 twitter.com/itaru_ohyama/s…
過去に目をつぶるSDGsは未来についても盲目になる。
現在の23区内の生き物で最も危機的なのはカエル。アマガエルですら急激に減っている。ヒキガエルは遺伝子汚染が著しい。他の種はほぼ絶滅寸前。そして水中はもっと早くに危機に陥っており魚や水生昆虫は絶滅種ばかり。
ゲンジボタルの発光パターンの違いから地域個体群について注目されたのは1980年代前半で、すでにアロザイム解析による遺伝的距離も明らかになっていた。1990年代には他地域からのホタル放流は遺伝子撹乱という視点から問題視されており、指摘によって放流増殖を中止した活動もある。歴史は正しく認識。 twitter.com/seikai_bunko/s…
人口産卵床を作って一網打尽に駆除する方法を開発したら釣り人に壊されてネットで嘲笑われたというエピソードもぜひ。
[ 悲報 ] 例の外来種絵本の作者はホタル幼虫の放流もやっていた…。 at-s.com/news/article/s…
流血沙汰のデモまで起こして勝ち取ったアジアヒキガエルの産卵地がマンション群のど真ん中にあってコリドーで生息地の里山と繋がっている。そしてマンションの住人たちはカエル保全に強い関心を持ってミニコミまで出している。あーこの人たちに何も伝えられなくて情けないと思った気持ちを察しろ。
んなわけでウンザリしてたので、2003年に自分の書いた図書館向けの本にはこんな記述を入れたんだけど、盛り上がっているのに水をかけるようなことして売れるわけないんだわ(笑)。まあブームはさっさと廃れてくれたので腰の据わっている人だけが取り組んでいるようなのは何より。
筒は縦からの荷重には非常に強いので詰め込む緩衝材は動かない程度でよい。むしろ横からの力が伝わらないようにするのが重要。緩衝材は紙の卵ケースとか6本入りビールの紙ケースや厚めのチラシを丸めたものとか。もちろんプチプチや新聞紙でも構わない。蓋も底と同様に二重にして完了。
アライグマ対策、都内の最大の激戦地がトウキョウサンショウウオの分布とほぼ重なっているためか、地元の保全についてのやる気度を表しているように見えるな。23区内は初動で叩くことが重要。ここで手を緩めたら東京の両生類はほぼ終わる。 twitter.com/satoyamanagain…
東京23区内には数カ所しかない在来種の土壌生物の生息環境を擁するキャンパスと崖線沿いに途切れ途切れに続く緑地。  都市の緑で重要なのは第一にこうしたコアになるエリアとコリドー。 第二にそれに繋がり生息地を広げられる緑地の創生。 ビル街の真ん中に木を密植させて森っぽく見せる事ではない。