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ビーガニズムが("論理的"っぽい体裁の)感情的な反発を生みやすいのは、食というセンシティブな領域に踏み込まれることで、自分が責められていると感じてしまう人が多いからだろうが、その場合もビーガニズムを「感情的」と揶揄する前に、自分自身の「感情」「お気持ち」と向き合うべきなのだと思う。
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『カラミティ』鑑賞。西部開拓時代の伝説の女性ガンマン「カラミティ・ジェーン」の誕生譚。監督の前作『ロング・ウェイ・ノース』も凄かったが、圧倒的な美術がさらに研ぎ澄まされ、アニメが"絵"の連続体であることを、世にも美しい形で観る者に思い出させる。王道エンタメにして現代アニメの最先端。
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うさぎの顔を描いててふと気づいたのだが、ミッフィーの口のバッテン(✕)ってうさぎの鼻と口をあわせた形のデフォルメだったのか。子どもでも描けるシンプルな記号的表現でありながら、リアルうさぎの特徴を織り込んで唯一無二のキャラ造形を生み出す、大胆な発想。
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Netflix史上最大のヒットをかましてるドラマ『イカゲーム』視聴。崖っぷちな人々が命がけの"遊び"に挑むという『カイジ』的な王道デスゲームもの…なのだが、弱者ばかり苦しむ現実社会への痛烈な批評と、ド直球のエンタメ性を見事に編み上げる手腕は(同じく韓国の)『パラサイト』にも通じる。必見。
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『イカゲーム』、もはや完全に陳腐化(ネタ化)した感もある「デスゲーム」というジャンルに、「弱者に厳しすぎる現実社会の縮図」という極めてまっとうな方向から光を当ててジャンルの可能性を示し、かつ「こんな展開は初めて見たな…」という捻りも仕込んであって秀逸。ひとまず2話で驚いてほしい。
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自己啓発的な書、自分ではほぼ読まないけど、無闇にバカにするのも少し気が引けて、少なくとも本を人生に「役立てよう」と前のめりな姿勢はわりと共感がもてたりする(私も本や文学は明らかに人生に役立つだろと思ってるので)。ただ、即効性を求めすぎだとは思う。すぐ効くものは、長くは効かない…。
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ノーベル物理学賞を取った真鍋淑郎氏、「大気中のCO2濃度が気候に与える影響」を解明したって本当に根本的な発見で凄いな。気候変動は人類史上最大級の危機だが、救いがあるとすれば「原因がわかっていること」で、そのために試行錯誤してきた科学者に光が当たって喜ばしい。 nikkei.com/article/DGXZQO…
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気候変動…というか気候危機は「いつか未来に襲いくる脅威」とかではなくもう全然スタートしており、すでに気候が過酷すぎて故郷を追われた人も多い。(記事では日本が比較的マシな北方の国として紹介されてるけど、近年の気候のおかしさを見ても"比較的"でしかないよねと…) natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/1…
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真鍋氏の業績、決定的なポイントは「地球温暖化は人間のせいだぞ」という科学的には共通の認識に強力な裏付けを与えたことだと思うのだが、いまだに「まだわからんよ派」「人間のせいじゃないよ派」がリーダー層(日本も…)にも蔓延している危機的状況へのメッセージ性も込められた受賞なのだろう…。
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『TOVE/トーベ』鑑賞。ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンの人生を鮮烈に描く(実話ベースの)劇映画。「竜のような」女性ヴィヴィカとの出会いをきっかけに、トーベの愛と創作が輝きを強めていく。保守的な社会でひとりの女性が自分の世界と自由な精神を守ろうとする、熱く静かな闘いの物語でもある。
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日本ではムーミンが非常に愛されていると聞くが、なんとなく"ゆるふわ"的イメージが支配的な気がして、作者トーベ・ヤンソンの自由と愛を追求するめっちゃ反骨精神に溢れた人間性を知ることは(ムーミンシリーズを深く読み解くためにも)大切だと思うので、映画『TOVE/トーベ』は広く観られてほしい。
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ハシジロキツツキ、正式に絶滅と認定…。1944年を最後に発見例がなかったが、十数年前に不鮮明な映像から生存説が急浮上…したものの、疑う声も多かった。絶滅認定に「ですよね…」と思いつつも、儚い希望の象徴のような鳥だったため、内心は落胆してる鳥好きは多そう(私も) natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/1…
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『WINGSPAN (ウイングスパン)』switch版を始めたが面白い。原作はドイツで受賞した鳥カードゲーム。フィールドに色々な鳥を配置し、より豊かな生態系を作った方が勝ち。鳥の多彩な能力(例:エサ集め、産卵アシスト、捕食)の活かし方が鍵で、コンボも重要。明日までセール! store-jp.nintendo.com/list/software/…
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新世代のスーパーマンが男性キャラと恋愛関係になった、と大きな話題に。有名ヒーローゆえ反発も多いのだろうが、"強い男性"のシンボルのように語られてきたキャラをこうした形で刷新するのは(現代エンタメの潮流を考えると)むしろ王道的チャレンジに思える。読んでみたい。 nytimes.com/2021/10/11/art…
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話題の『スーパーマン:カルエルの息子』という作品は、スーパーマンが気候変動による火災に立ち向かったり、学校での銃撃を阻止したり、難民の強制送還に抗ったり、現実社会に存在する困難な問題に取り組む物語らしい。そうした作品が性的マイノリティについて正面から描くのも必然だし、興味が湧く。
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スーパーマン、「"屈強な白人男性の救世主ヒーロー"」って今まじめにやるのキツそうだな…」とか思ってたのだが(『ザ・ボーイズ』のホームランダーとかまさにスーパーマン批評&カウンター的キャラだし)、本家もそんなことは百も承知で、スーパーマンというキャラを刷新するため挑戦してるのだなと。
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「スーパーマンがカミングアウト!」って見出しだけだと唐突かもだが、実際は「こういう作品ならそうなるのも必然だろうな」という積み重ねがあるはずだし、「スーパーマンがポリコレに乗っ取られた!(?)」的に憤激してる人はほぼ現行作品を追ってない勢なんだろうなと想像がつく(あるあるなので)
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別の話だが、『ラストオブアス2』主人公エリーの同性愛者設定にも「ポリコレで捻じ曲げられた!」的な反発が多かったそうだが、そんなことで憤慨するほどラスアスに思い入れがあるのにDLCの『Left Behind ‐残されたもの‐』は未プレイなんだ…となった(ものすごい明確にエリーの性的指向が示される)
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大さじと小さじ、なんとなく「くっつけて使うもの」と思い込んでいたが、大さじに引っ張られて小さじが床に落ちたりしてイライラするので思い切ってコンビを解消させた。厳しいかもしれないが、2人ともピンでやっていける実力はあると信じてのことだ。寂しそうな顔をするな。
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マイノリティが作品に登場した時「ポリコレ的な外圧で無理やり〜」的に邪推する声があるけど、先進的な考えをもつクリエイターが、保守的&商売重視な組織や上層部をなんとか説得してやり遂げる…的な構図の方が明らかに多い気も。ディズニーの『アウルハウス』が良い例よ…。 huffingtonpost.jp/entry/story_jp…
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アメリカのアイダホ州の森林で、高校生が保護しながら調査を行っていたオオカミの子どもが、無情にも射殺されてしまった…。トランプ前政権が(保護団体の反対を押し切って)オオカミを保護リストから除外した影響が、特に放牧業の利権が根強い保守的な州で露骨に現れている。 bbc.com/japanese/58893…
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紅玉があらわれたので、半分に切って種をくり抜きバターとシナモンとはちみつをかけてオーブンで焼いたら良い焼きリンゴになった。焼くと都合よく皮が実とはがれてカップ状になってくれる。スイーツ感ましまし。
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『最後の決闘裁判』鑑賞。憎み合う2人の男と、その間で深く傷つけられた1人の女性、3つの視点から語る物語。豪奢な中世ドラマとしても見応え抜群だが、長い歴史の中で(そして今も)踏みにじられてきた弱者の悲痛を照らし出す、まさに"今"の映画。ド先端を走り続ける巨匠と、名優たちの覚悟に脱帽。
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『DUNE』観たのだが、あんな宇宙の果ての砂漠の星にも生息してるオオミミトビネズミすごいな…と思った(地球から持ち込まれた外来種かもしれない)
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『キャンディマン』鑑賞。「鏡の前で5回"キャンディマン"と唱えると殺される」という都市伝説ホラーなのだが、徐々に浮き彫りになるのは、街を金で塗り潰しても消えない歴史の呪われた闇と、今も弱者を襲う"本物"の恐怖と、それに抗う力。1992年の"前作"の精神を継承し、見事に発展させた力強い逸品。