西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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雑。たまに見かける巨大幼女もの。変な生き物見つけたと農夫と馬をハンカチで包んで持ち帰りますが、お父さん巨人から「もとに戻しなさい」と𠮟られます。ジャイアントは自然の力が不意に人の姿をとったものと解釈されていて、ゆえに風車などが原型として用いられるとのこと。
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資料。中世英国の奇蹟劇の図版と再現画像。主要祝祭日に教会前広場で演じられる荘厳なドラマとの触れこみながら、その実態は派手なセットを組んで戦闘員たちが暴れまわるエンタメです。かくして悪魔や地獄のイメージは子供心に深く刻まれるのであります。
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雑。ハンカチの魔法使い、と称されるパーラーゲーム。それ風の魔法の名前があって、頼まれると占いをしたり呪いをかけたりします。日頃は口にできない本音をかたることもあれば、とんでもない嘘をつくことも。由緒正しい魔法であります。ベルー『遊戯大全』(1866)から。
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暦。10月9日はフランスの守護聖人聖ドニの祝祭日。殉教の際に落とされた首を拾い上げて2マイル歩いたという伝説の持ち主。首を女性に届けたとか、首にキスしたといった話が英語文献に見られます。信仰の勝利を素直に祝う気分がないようで、面白うございます。
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雑資料。1870年の欧州風刺地図。アイルランドというペットに手を焼く性悪マダムとしての英国とか、惰眠をむさぼるスペインとか、いろいろと興味深い描写が多いのです。
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ご恵投たまわりましたシーゲル著ゴールドワイン画『ディズニーヴィランズタロット』鏡リュウジ監訳・上杉亜隼人訳・河出書房新社(2022)。悪役と取り巻きでアルカナを構成するというアイデアの勝利でしょう。ヒーローヒロインでは多様性に欠けるのであります。紙質も上等、さらに良い香りがしますーー
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ご恵投たまわりましたシーゲル著ゴールドワイン画『ディズニーヴィランズタロット』鏡リュウジ監訳・上杉隼人訳・河出書房新社(2022)。悪役と取り巻きでアルカナを構成するというアイデアの勝利でしょう。ヒーローヒロインでは多様性に欠けるのであります。紙質も上等、さらに良い香りがします――
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暦。10月10日は2022年のコロンブスデー(10月の第二月曜)。もともとアメリカの民間祝日であったものが20世紀に入って各州で公式祝日になったのだとか。小学読本などでも少年時代のコロンブスが取り上げられ、未知の航海を夢見る勇気が賞賛されました。ほぼ美少年枠で登場するのであります。
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雑。英国では幽霊を見かけても基本的に(ああ、いるなあ)で放置するのですが、たまに挙動不審な幽霊がおるわけで、そういうのには教会墓地の土をぶつけるとよいのだそうです。なにか別物が化けている場合は正体が露見するとのこと。図は牧師さんの幽霊。生前より説教が面白いと疑われております。
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雑。ハロウィンで行われるおまじないや占いの類は「テスト」と称されます。その場で結果が出るからです。実行者の願望成就をめぐって悲喜こもごも。  図は定番のテスト。男の名前を刻んだ栗の実を火の前に置き、「私が好きならはじけてとんで。嫌いだったらそのまま死んで」と唱えるのであります。
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季節。寒い地方ならばもうすぐジャック・フロストが出没して窓ガラスに絵を描くのでしょう。今頃は山を紅色に染めているのか。  ちなみに英国ではヘンリー八世の御代にあってもガラス窓があるのは教会か大貴族の館くらいだったそうです。庶民がジャックの芸術を知るのは18世紀に入ってからとのこと。
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雑。オーブリーによれば、英国では特定聖人に献納する教会を建立するとき、その聖人の祝祭日前夜から宮大工たちが予定地で徹夜をして夜明けを迎える習慣があったとのこと。そして太陽が昇るポイントを真東と定めてから作業にとりかかったそうですーー
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さてハロウィンの季節。リンゴを紐で吊るして手を使わずにかじるという定番ゲーム。未婚の男女の間で行う「きっかけ作り」でありますが、この絵では母が娘に手本を示しています。暖炉にかかる大鍋、足元の黒猫が呪術性を暗示しておるのです。母猫は子猫にネズミの捕まえ方を教えるのであります。
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暦。スコットランドのハロウィンでは「キャベツ占い」も流行りました。ハロウィンの晩にキャベツ畑で目隠しをして最初に手に当たったキャベツを引っこ抜き、形状で将来の伴侶を占うのです。もちろんキャベツはあとで料理に使います。自宅に家庭菜園があるのが普通だった頃の習俗なり、と。
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雑。空飛ぶ魔女を描くグリーティングカード(1910年頃)。箒を「フライングマシン」と形容する点、さらにブラシ部を前にする飛び方に注目。バレンタインに小鳥になって窓辺に現れる恋心は、ハロウィンには魔女となって襲来するということでしょう。面白い展開であります。
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季節。ハロウィンの鏡占い。真夜中に手鏡を覗くと将来の伴侶が見える説、ろうそくをしっかり持って姿見を覗くと背後の闇に妖魔の類が出現して未来を告げる説など、いろいろあります。これをテーマとする絵葉書類も無数にあって退屈しません。例をいろいろと。
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ハロウィン。スコットランド系の卵占いを教える珍しい絵葉書。お湯を張った洗面器に卵を割って落とし、出来上がるパターンで占います。類似物として鉛占いなどもも。
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占いにおける詩人の扱いはひどいものが多いようです。夢占いなどでも「詩を書く夢は愚行にして貧乏の予兆なり。詩人と恋に落ちるのは愚者と恋に落ちると同義。恋人が詩を書く夢を見たならただちにそいつと別れよ」云々。詩人に親を殺されたのかという勢いであります。
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暦。10月17日は英国国教会による聖エセルドレーダの祝祭日(カトリックは6月23日)。王族に生まれ、政略結婚から信仰生活へ入られた聖女さまです。旅の途中、お昼寝しているあいだに杖が芽吹いて巨大な樹木(トネリコ)になったという伝説があります。別名を聖オードリー。
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雑。英国の温度表記はご存知ファーレンハイトの華氏温度法ですが、ヨーロッパ方面では19世紀前半までレオミュールの列氏温度法(水の凝固点を0度、沸点を80度とする)が主流であったとのこと。科学文献などに〇〇度まで熱せよなどと記述されていてもまったく当てにならない場合が多かったそうですーー
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雑。以前ハロウィンパーティーの変種で「黒猫パーティー」を紹介しました。今回は亜種といえるかどうか「魔女猫パーティー」を発見。主催者が魔女、参加者が猫に扮して集合し、いくつかのクイズやゲームを行って魔女猫ナンバーワンを決めるという趣向。会場はそれらしく飾るのであります。
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参考として再掲。こちらが黒猫パーティー。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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暦。10月20日は #頭髪の日 とのこと ・目当ての男子の髪の毛を一本入手して自分の髪の毛と恋結びにすると恋愛成就 ・死人の髪を木のうろに入れておくと妖魔が棲みつく ・満月の晩に髪をすく女性を目撃するとアンラッキー 最後のは妖怪の類らしいです。絵はラッカムのラプンツェル。
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雑。リリアン・ベルの『オールドメイドの恋』(1893)の装丁にある紋章がよいのです。独身女性の随想という体裁で、「わたしは紅茶が好き、猫が好き。おいで猫ちゃん、一緒に年をとろう」という感動の一節があり、読書界で高い評価を得たそうです。オールドメイディズムの傑作とのこと。
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伝承。ケンタッキー迷信集によりますと ・バターに最初にナイフを入れると ・パンをコーヒーに浸して食べると ・コーヒーポットを覗きこむと ・パイピースを先端のほうから食べると ・三回連続でくしゃみをすると ・13という数字が向かってくると ・黒猫の尾を踏むと 婚期を逸するそうです。