西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

1476
雑。1908年刊行『カバの木童話集』は世界の民話を集めて紹介する楽しい書物。日本からは「フィッシャーボーイ」が参加しております。漁師の青年ウラシが操業中にウミガメを捕獲。それが実は海神のお姫様でーー。ボンティーの挿絵がいい味出しておる、と思うのであります。一応、玉手箱は出ます。
1477
暦。10月22日は #生命の樹の日 。カバラの樹に限らずいろいろな生命の樹を考える日、ということで。イグドラシルからマナの樹から、系統樹からエッサイの樹からと考察対象には不自由しないのであります。
1478
#生命の樹の日 ダビデ王の父エッサイより発してキリストに至る系統樹、いわゆるエッサイの樹。かの有名な呪文「エロイム・エッサイム」は「エッサイが奉じる神」の意とする説もあります。エッサイの子孫が使役した霊たちに対する権限の確認なのでしょう。図版は16世紀初頭の印刷時祷書から。
1479
雑。英国ではながらく10月第4週からキツネ狩りのシーズンが始まっていたのですが、21世紀に入ると狩猟法の改正によってキツネ狩り自体が禁止となりました。キツネ狩りには独特の言語が用いられていて、時折りおまじないの呪文に転化したりします。tally-ho とか view haloo は有名なところ。面白や。
1480
10月24日はテンにニとヨンの語呂合わせで #天女の日 とのこと。そ、そうですか。  天女は意外に翻訳がむずかしく、エンジェルちがうシルフちがう、と。ともあれ羽衣伝説 feather robe の英訳では moon maiden や fairy といった表現が使用されています。絵はグレイス『青柳』(1910)のゴブルから。
1481
雑。その昔、チェシャではハロウィン前後からクリスマスにかけて「オールドホブ」と呼ばれる馬の頭蓋骨を使った訪問芸が盛んに行われたとのこと。隣接するウェールズの「マリ・ルイド」とほぼ同じものですが、「オールドホブ」は悪魔の別名とされている点が興味深いのであります。図版はマリ・ルイド。
1482
雑。かの英王室の離宮バルモラル城ではたびたびロイヤル・ハロウィンが行われたとのこと。バグパイプが鳴り響くなか、近隣の住民百余名が松明を集めて一大焚火となし、そこに魔女や妖精を模した案山子を放り込むという妖魔退散の儀式が執行され、ヴィクトリア女王も参加されたとの記録あり。面白や。
1483
暦。複数の祝日童話集において「しっぺい太郎」がハロウィンものとされておるのです。ハロウィンには魔女猫集会の伝承があり、「しっぺい太郎」の英訳版ではサムライとタロウが化け猫集会に潜入しますので、両者が連結されたようです。ともあれ化け猫ダンサーズの描写が面白や。絵はミュラー版から。
1484
10月27日は #テディベアの日 。 以前も紹介しました「テディベアの逆襲」(1907)。トイストーリーの定番「乱暴に扱われた玩具の復讐」の一種で、森のなかに連れてこられた子供たちが日頃テディベアに行っている所業を自ら体験します。胴上げ落としの具体的描写はなかなかのもの。かなり怖いです。
1485
#読書の日  不思議なもので小説や評論を読むと「読書」という気がしますが、詩集にはそれがない。どちらかというと「食事」に近い感じがします。物語にほんとうに没入したときは「睡眠」でしょうか。夢を見るのであります。
1486
雑。ハロウィンの定番仮装のひとつが「スケルトン」。黒装束に白地で骸骨を描いたり、縫いつけたりします。10人くらい集まって墓場で踊るといい雰囲気になるそうです。悪の組織の戦闘員の原型でしょうか。
1487
雑。ハロウィンの幽霊たちは煉獄から仮出所中という設定で話が進むわけです。煉獄の入口はどこにあるのかよくわからないのですが、よく言われるのが大きな樹の下の暗がりであります。樹木崇拝を主とするドルイドの名残でしょうか。絵はローラ・M・ラッセル。
1488
雑。ハロウィンの重要な脇役が「かかし」scarecrow であります。調べても意外に伝承が少ないのが特徴。 ・朝方に悲鳴をあげる ・ブギーマンの原型のひとつ ともあれハロウィンの肝試しには不可欠な存在であって、カラス脅しならぬ人間脅しなり、と。
1489
一枚食べると煉獄の魂がひとつ救われるというソウルケーキ。霊たちはこれを求めてハロウィンの夜にさまようのであります。 twitter.com/CentreMyth/sta…
1490
現実。ハロウィンのトリックオアトリートに年齢制限はあるのか? 20世紀前半の児童雑誌の10月号を集めて点検した結果、12歳までというのが暗黙の了解だったようです。現在、米国では自治体によって条例で年齢規制を行う例も。ティーンエイジャーが年少組に付き添う場合は仮装しないのがルール。
1491
雑。ハロウィンは一応スプーキーナイト。学童がトリックオアトリートで遊ぶ一方、適齢期男女は不気味な夜長をさまざまな恋占いや恋のおまじないをして過ごします。ここでだめならクリスマス、それでもあかんなら来年のバレンタイン。だめもとエンチャンターのデスパレートな日々は続くのであります。
1492
付与。篩や籠の目に霊たちがとりつくのは知られた話。ゆえに魑魅魍魎が地のおもてを歩むハロウィンの夜の編み物には霊力が宿ることが多いとされています。着用する人を守ったり魅了したりするのです。
1493
暦。11月1日は万聖節、すべての聖人の日。  当館では先般お迎えした聖ヴァンサン・ド・ポールのレリックを飾ってローズマリーと白ワインをお供えするのであります。さらに聖人の来歴を学び、自らの糧とするのが本日の推奨されるべき過ごし方。自分が一番好きなことを知り、それを我慢する日、とも。
1494
#犬の日 #育ちすぎたワンコ 11月1日はワンワンワンのワンコの日。当館ゆかりのスタンプーの近影を。現在2歳、体重30㎏。デーンにオールドイングリッシュと大型を飼い続けてきたオーナーによれば、スタンプーの賢さは一味違うそうです。鏡やTVを映像として理解しているとのこと。
1495
暦。11月2日は All Souls Day すべての死者の日。亡くなった友人を偲ぶ日です。お墓参りをしたり、友人との楽しかった時間を思いだす日。  友人の顔を写真に頼らず思い出すのが大事なんだそうです。しっかり思い出せると、自分の顔もその頃に戻るんだとか。だとか。だとか。
1496
すべての死者の日。思い出してくれる友人がいない人のために、教会ではロウソクを灯したり、鐘を鳴らしたりして孤独な霊を慰めるといいます。11月2日の黄昏時、遠くで鐘の音が聞こえたり、不思議な明かりが見えたときは、ちょっとだけ敬礼するのが心得なんだそうです。
1497
雑。カントリーサイドにはフェアリーヒルとかエルフィンマウントと呼ばれる古墳の類があって、妖精さんが棲んでいるわけです。なかには悪しきものもいて、近隣の住民に迷惑をかけるため、石の十字架を立てて出入り禁止にするという伝承があります。絵はフィッシャー・ライト。
1498
あるいはケーキを指輪に通して食すと一年以内に結婚できるという伝承もあります。ブライズメイドは複数回つとめると婚期を逸するという危険な立場ともされているので、こういった救済措置がとられているのでしょう。 twitter.com/LfXAMDg4PE50i9…
1499
雑。電気がいまだ普及しない19世紀中頃、秋の夜長の愉しみ方はもしかしたら現在よりも変化に富んでいたのかもしれません。ロウソク一本あれば影絵で遊べるのであります。シャドウゲームの魔術性は当館も注目するところ。見つけ次第報告いたします。絵は『ザ・ナーサリー』誌 (1869) から。
1500
暦。11月5日はガイ・フォークス・ナイト。英国議会爆破未遂事件を記念して犯人の人形を燃やすというこのお祭り。アメリカにも伝わり、一時期「ポープ・ナイト」の名称で行われていた模様。ポープすなわちローマ教皇の人形を燃やすという反カトリックの行事は、公開呪術の形式として興味深いのです。