西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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猫伝説。「マリアのしるし」mark of Mary 。幼子イエスが冬の寒さに震えていると猫がやってきて体を温めたという話があり、お礼にマリアさまが猫の額を撫でたとのこと。以来、多くの猫の額にマリアさまのMの字が浮かんでいるとう伝説であります。ローマ文字で?などと疑問を抱いてはいかんのですーー
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私事。15日月曜日に地元の郵便局からベルギーに向けて本を一冊送ったのであります。それが19日に届いたとの連絡あり。かつてない異常な速さの理由を推測しますに、現在ベルギーから日本に向けてファイザーのワクチンのピストン輸送が行われていて、どうやらこちらの本は帰りの便に乗っかった模様。
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猫。猫はその家で一番上等の椅子を占有する決まりですが、その「上等」は人間の基準ではわからないのであります。椅子にちょこんと座る猫はなんらかの会話を求めているとのこと。なお猫のお気に入りの椅子は幸運のマジカルアイテムと化す可能性が高いそうです。
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暦。5月30日はジャンヌ・ダルクの命日。もちろん聖遺物業界がこの魅力的な素材をほっておくわけもなく、あちこちで「内密に保存された聖乙女の遺灰」なるものが登場。あるいは「実は生き延びて〇〇になった」「英国に渡って結婚した」系の伝説がささやかれています。面白いのであります。
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コオロギの声を聴きながら眠ると、たまにオベロン王の妖精図書館に迷い込むのだそうです。そこには作家の死によって未完に終わった物語の結末や、題名のみが伝わる謎の話を記した書物が揃っているとのこと。なおその図書館は頭の固い者にはただの森にしか見えないと。ヒューム『妖精国年代記』(1911)。
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雑。妖怪変化の類の翻訳が難しい件で思い出しました。タヌキがいない英国で「かちかち山」のお話が紹介されたとき、文字情報だけで描かれたタヌキの絵がすごかったのであります。1904年のラング童話集から。
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髪の毛に関する伝承 ・もつれた髪をほどくときに願いを言うとかなう ・男の帽子に自分の髪の毛を忍ばせると男は浮気しない ・死人の髪を切り取って木のうろに入れるとふさふさの化け物ができる ・死人の髪を切り取って燃やすと幽霊がはげる 髪の毛は魂を縛るのであります。無数の伝承のなかから。
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雑。19世紀ロンドンの靴磨き協会が面白くてちょっと調べております。所属するのは12歳から16歳の少年たちで、貧民学校に登録しているのが条件。道具や制服は協会が支給し、営業の場所は三日おきのローテーション。毎朝協会で道具を借り、夕方にはあがりとともに返却。日曜は必ず休むことーー
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雑。木の実やレーズンにウィスキー等を注いで火を放ち、素早くつまんで食べるクリスマスゲーム「スナップドラゴン」。19世紀初頭の時点で「危険ではないか」と不安視されていましたが、他のもっと「いかがわしい」ゲームに較べればましという理由で20世紀まで生き残ったとのことーー
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珍品。ピーボディー「日本のクリスマス」(1926)。仏教国の日本にはクリスマスがないと聞いたサンタクロースがお忍びで日本を視察するのであります。日本語の朝の挨拶は「オハイオ」と学んだサンタがいざ実践となると「ペンシルベニア」と言ってしまいます(どうも当時の定番のギャグらしいです)ーー
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猫魔術。都市部のネコたちの社会性というか社交性は後天的獲得なのでしょうか。年に数回、ダンスパーティーも開かれるとのこと。ならばまえもってダンスの練習をするのが筋というものでしょう。デビュー前の子猫を集めてマダム・タビラインのダンシングアカデミー開講中。
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雑。秋冬の夜長、娯楽が少ない19世紀では家庭内でなかなか本格的な劇を上演することが多かったようで、仕掛けも凝っています。図は家庭劇「青髭」の様子。開けるなと言われた部屋を開けてしまうとーー。子供が泣きだしても不思議ではないような。図は1868年のハーバーズバザー誌から。
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夏の伝承。 ・畑にある一番大きなスイカは夜に収穫してはならない。それは悪魔の住処になっているからである。 英国では西瓜はあまりポピュラーではないので、アメリカの伝承だったと思われます。西瓜を盗みにくるワルガキどもへの警鐘でしょう。
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#天使の日 足の悪い子供に自分の翼を与える天使。以前も紹介したフィールド・ヒースの「迷子の天使」はこうして自分の足で歩くことを覚え、その大変さに驚き、やがて人として老いていきます。もっとも美しい堕天使の物語、といってよいのでしょうか。絵はドタラー。
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#世界猫の日 シカゴの某新聞社では1908年から30年間にわたって「幽霊猫のミルク代」を計上していたとのこと。なんでも当時の社主夫人が拾った猫のために講じた処置がそのまま代々引き継がれ、週一で社屋の暗がりにミルクの皿を置くこと30年。翌日にはお皿は空になっていたそうですーー
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#死ねを別の言い方で言ってみよう 以前も紹介したやつですが 貴婦人「お好きな花を教えてくださる?」(お墓に供えてあげたいから)
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トレンドに「かごめかごめ」がありますので。 籠目は六芒星なので、いろいろと妄想が捗るのは当然でありましょう。ここに閉じ込められた鳥はなにものか、などと。
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さてワルプルギスの夜。この夜のうちに紡がれた糸で衣服を作って着用すると悪魔が百発百中の弾丸いわゆる「魔弾」をくれるというドイツ圏の伝承。「有象無象の区別なく」というあれです。糸紡ぎの周辺は奇怪な話が多いので面白いのであります。
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暦。6月2日は #薔薇の日 とのこと。 19世紀半ばに刊行されたウォーン社のフラワーバースデイブックでは、6月の花はすべて薔薇、バラ、ローズ、ばら。6月生まれの女子はすべて薔薇なのであります。きれいでかわいくてトゲがあって扱いが難しくてほっとくとしおれたりのさばったりするのです。
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#幽霊の日 教会近くの花壇で遊ぶ子供たち。時折り、幽霊が混じっているのですが、ちょっと見たくらいではわからない。数十年後にまったく同じ姿の子供に会って、それと気づくのだそうです。英国の幽霊話はどこか典雅でよろしゅうございます。
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編み物に関する伝承 ・編み物をしながら年を越してはならない ・編み針を落とすと年内には結婚できない ・真鍮製の編み針には魔力が宿る ・なにも考えずに靴下一足編み上げると願いがかなう 編み物が魔法発動のきっかけになっている場合が多いようです。ほぼ無心で指が動くようになるとOKとか。
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雑。雪だるまをブギーマンにした珍しい例を発見。腹がへったと包丁を片手にこぐまを狙います。恐怖をもたらす境界の守護者系はさまざまな形態をとりますので油断はできません。1914年のセントニコラス誌から。
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雑。たまに妖精さんのパーティーに中高年男性が紛れ込んで輪舞に参加する話もありますが、えてして「まだいるの?」「図々しいの?」「歓迎されてるとでも思ってたの?」と罵られ、全身あざだらけになるまでつねられたあと意識不明のまま野山に放置されたりします。物悲しいのであります。
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ハロウィンに関する伝承 ・ハロウィン当日、教会最寄りの橋近くに橋を渡れない幽霊がしょぼんとたたずんでいることが多いので注意せよとのこと。手を引いてやるときは直接触れずに花やハンカチを間にはさむとよいそうです。直近で葬列が渡ったことのある橋に多い模様。
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#天使の日 天使は素手で取っ組み合うこともあります。創世記32章にあるヤコブ相手の一戦では勝てないと見た天使が謎の関節技でヤコブの股関節を脱臼に追い込みます。以来、正体不明の「天使の関節技」は画家を悩ますことしきり。フォンテバッソの描写は握力で外す感じ。小股すくいもよく見られます。