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様子を見る余裕はない。即座に準鎖国状態にして、Panbioの国内在庫をかき集めて検疫に回して。理想的にはdual locusで使える製品が望ましいが次善としてCDC N2単独でも、該当するPCRキットを全力で検疫に持って行って。
侵入を許せば、ワクチンとロナプリ頼みの施策ではなすすべもない可能性がある。
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見て回った全施設でウレタンや布のマスクでも入店可だった。各商業施設には「客に不織布マスクを要求」、まずはココに手をつけていただきたい。
以下残念情報。某施設では店員がウレタンを着用していた。別の某施設では食料品売場のイートインを変わりなく営業していた。さすがにそれはやめようよ。
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承前)今こそプーリングでPCRのキャパを増やすべきなのだが、国がその真価を誤認している。その一端となっているのは、こともあろうに「ガチ専門家(※SNSの医クラではない)」の意見だと思っている。これについては別項で書く。(了
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先週、専門家有志から出た「若年有症状者は検査なしで診断可」とする案が撤回されたことに安堵したが、大阪ではその上を行く非科学パワーワード「みなし陽性」が生まれた。
陽性者の同居家族、あるいは自己実施の抗原陽性なら医療機関による再検査なしで自主隔離。(続く
news.yahoo.co.jp/articles/2e4ab…
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飛沫のサイズと滞空時間を理解するうえで分かりやすいのは下記リンクの室内環境学会のまとめ。一読の価値あり。
siej.org/sub/sarscov2v1…
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承前)微粒子阻止率が100%ではないマスクで前線に立って感染しなかったことにはいくつかの解釈があるが、結論としては「それで事足りた」のである。
一般的な不織布マスクでも高速微細飛沫の噴射は防げ、加えて隙間が小さければ防御効果もある。無意味だからと外すのではなく隙間を無くすべきだった。
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医者を含めて、話がおかしな方向に行っているよう思う。『心筋炎の原因は感染>>M>PだからMでもいいから打て』とか。
一定数の被害者が出ることを織り込んだ施策を堂々と推し進めていることになる。マクロに見れば確率論だが、我が身に起こればn=1。それに当たった者の悲しみに思いが及ばないのか。
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オリンピック終わったのか。結局、今回は一度もリアルタイムで放送を見なかった。現場で忙殺されてる勤務医なんてそんなもの。特別ネガティブな感情もない。どこか遠い世界の出来事。
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mRNA量はファイザー30μg、モデルナ100μgで、それが免疫原性と副反応にリンクするとは言われていたが、ファイザーの人が『敢えて減らした』と述べた記事。訴求点を安全性に置き換えた「後出し」と取れなくもないが、この量の違いは選択の余地を与えるという点では歓迎される。
businessinsider.com/pfizer-lower-d…
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承前)タイムリーにPCRを受けられない人たちが簡易抗原検査に走ってしまうことを懸念する。偽陽性による無駄な対応、取りこぼしが多いことによる偽りの免罪符、それらが医療機関を巻き込んで混迷状況を為し得る。(続く
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承前)阪急と阪神の社食は建て替え前にしか行ったことはなく現状は知らないが、「限られた空間で多人数同時利用」を最優先する設計思想が変わっていなければ、起こるべくして起こったことになる。
余談だが、阪急百貨店10階バックヤードにはスタッフ専用のタリーズがある。
tullys-job.jp/storelist/sp_1…
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⑩見逃してはならないのは、発端者の港湾労働者(1番と2番)が見いだされた経緯である。サーベイランスが機能しているのだ。
3種類のPCRの使い方、すなわちsurveillance / screening / diagnosis がすべて適正に機能しており、もはや日本はこれに遠く及ばない。
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検査周辺の報道。名古屋の検査機関でコンタミによるPCR偽陽性が84名/4日。
『それ見ろ、偽陽性は起こるよ』とおっしゃる、特異度100%を認めたくない皆様。実際にハンドリングの御経験があれば、それが極めて初歩的かつ許されないミスだとお分かりになろうもの。(続く
mainichi.jp/articles/20210…
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当日にdeltaとomicronの判別をなさっている。これが院内PCRの力である。 twitter.com/kuramochijin/s…
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この一週間、病院を取り巻く状況が大きく変わった。先週書いたように、出口が無い。
用意した病床は中等症と軽症ハイリスクで占拠、軽症ローリスクは取らなくなった。新コロ診療をしない病院からの中等症転送も受けられなくなりそう。そっちで診てください、から防疫体制の薄い施設でクラスターの図式
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①発信力の強い先生方が、蛍光プローブのリアルタイムPCRについて、特異度99%だのベイズ(事前確率)だのを持ち出して、一般の皆様のみならず医療者をも欺く結果となった。
実際には偽陽性はきわめて出にくいため特異度は100%として行動してよい。事前確率を無視できる、検査としては例外中の例外。
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医療者の中には「普通のPCR」を『大学院で嫌というほどやった』という方、『実習でやった』という方、『全然覚えてない』という方、様々おられるだろう。
議論の前提として「普通のPCR」をどの程度、理解しておられるかを把握するうえで有用なのが、次の質問である。(続く
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予想していたのとは少し違う年末年始である。押し寄せるCOVID症例の波に圧倒され、疲弊したスタッフ同士がギスギスして、殺伐とした空気になると思っていたが、そうはならなかった。
理由は明らかで、「出口が無くて流れが止まった」だけのことである。(続く
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病院の防疫は、感染者を入院させる一方でスタッフと非感染者を守る、地味だがシビアなプラクティス。どうにかこうにか1年半やってきたが、医療機関以外の「人が集まる施設」の認識の遅れが嘆かわしい。物品消毒や検温よりも、換気(居合わせなくても時間差で感染)と不織布マスク。行政の介入を望む。
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承前)さらに自動大量処理が可能で受託をオープンにしている民間検査機関が首都圏に比べると少なく、そして日曜はお休みのところが多い。
関西では日本臨床の京都ラボ(おそらくcobas保有・大阪のSRL検体もここへ流れる)が最大と思われるが、首都圏のSRLやBMLのラボと比べると数分の一と聞く。(続く
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1日5万人の新規感染者が出ているイギリス。10月25日のBBC。字幕は出るが英語も聞き取りやすい7分の動画を是非。
先行接種が今となっては仇。マスクだけでは不十分で屋内集会の制限が必要。インフル同時流行の懸念。接種頼みの戦略の再検討。論点がよく整理されている。
bbc.com/japanese/video…
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>RTと下記リンク
1月14日付厚労省通達。地域内のomicron比率が70%を越えたら全例omicron扱いにすると。全例軽症と見切ってしまうことで、重症化しうるdelta感染者が適切な医療を受ける機会を失う。しかも自治体単位なので人が動くことを考慮していない。国策の失敗だと思う
mhlw.go.jp/content/000881…
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承前)それだけにとどまらない。大阪はもう一歩、突き抜ける。
届けが出ていても、"陽性者から聞き取りを行う「ファーストタッチ」を、重症化しやすい40歳以上に絞る"とな。
この話、床に伏していてテレビ見る気力もない人には伝わらなくて、ひたすら連絡を待っていたりしないだろうか。
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尾身先生を祭り上げていた医療者の皆様もさすがに目が覚めたのではないだろうか。一年半近く前、私はスーパースターと書き、国会で議員が失礼な物言いをしたことに憤ったりもした。
今やっと、買い被っていたと悟った。検査技術論に疎いまま盲目的に大局を御す、暴政の参謀。
御老公、幽居の時です。 twitter.com/kakeashi_ashik…
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実は、鼻腔から最も感染が成立しやすいということは知られた話である。
御高名な先生による2月の講演資料が興味深いので是非。(続く
smbcnikko.co.jp/seminar/nikko_…