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友人と会って、じゃあね、また今度ね、などと言いつつ別れて、それから何年も何十年も経ち「あれが最後に会った時だったな」と思い返す事がある。
友人でも恋人でも家族でも、いつも当たり前に居るという事は当たり前では無くて、「これが最後」と常に隣り合わせなのだと思う。
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音楽や絵画、文学おける深く繊細な機微に心から感動するような、豊かな感性を持った人は、社会の中の乱雑な感情のやり取りに辟易とする事が多いと思います。
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元来日本人は「苦行を乗り越えてこそ一人前」「痛みを経なければ達成できない」という精神論に囚われすぎている傾向があり、本来は楽しい事も苦行に仕立てて乗り越えさせるという所がある。それは学問のみならず音楽やスポーツ等にも言えるのではないかと思う。
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人は「こうでなければならない、こういうものだ、自分がすべき事はこれなんだ」という思い込みに知らずのうちに縛られてしまうことがある。そこに固執すると、心や体のサインが聞こえなくなってしまう事がある。
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昔NHKのプロフェッショナルという番組で「あなたにとってプロフェッショナルとは?」というキメの質問に宮崎駿が「プロフェッショナルじゃない方が良いんですよ。職業人ではなく素人の気持ちで、自分が好きでやっているという事の方が大切」のような事を言っていたのは痛快だったし共感した。
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そもそも創作や表現の才能がある人は、感受性が豊かであり、感受性が豊かと言う事は繊細な訳で、周りを不必要に気にしてしまう所もあるんだと思う。
お金にならなければ意味がない、のような意見を正面から受けてしまい、そのダメージも大きい。それにより生き方を変えられてしまうのは悲しい事。
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人は生きているだけで傷ついていて、息をするごとに心が削られている。芸術はその傷のために存在していると言うところがある。
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全ての人は心の中に、言葉にならず音にもならず色にもならない、意識の奥に眠る曖昧な原型を抱えている。それをある人は詩にして、またある人は絵や音楽にしたりするのだけれど、創作をしない沢山の人の心の中にも、素晴らしい音や色や言葉になり得る原型があるのだろうと思う。
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誰にも言えない思いがあるなら、ここではない違う世界への憧れがあるなら、日々溜め込まれていくやるせなさがあるなら、暮色に暮れる空の美しさに感動する心があるなら、創作を始めるといい。
創作という無限空間は日常のすぐ傍にあって全てを受け入れてくれる。
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音楽から見える景色があるように、絵画から聞こえる音楽がある。
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日本は他のアジア諸国のように初めからCovid防疫のための検査を拡充するべきでした。影響力のある医師/専門家から一斉に出た日本独自のPCR抑制論は間違いであったと思っています。手遅れ感はありますが、政府は本腰をいれて国家プロジェクトとして検査/隔離を整え封じ込めに舵を切るべきです。
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どんなに凄い技術があっても、その後ろに心があって、それを表現した人間の想いや精神の揺れが伝わってこないと、つまらない作品になってしまうという所はあると思う。
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宮崎駿が言っていた「入り口は広く低く、出口は高く浄化されていなければならない」という彼の創作に対する態度が好きだ。自分の作品もそうあれたらと願う。
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絵を描く人にとっては、ずっと前に描いた作品と全く同じものを、もう一度描くという事は難しいという事が分かるはず。それは、時間とともに技術力が変わり、心境も変わっていくから。人間の精神は時とともに変容するもので、絵はその人のその瞬間の心を封じ込めている。
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芸術において優劣を付ける事に納得がいかないという思いと、競争が嫌い、組織が好きではないという思いから、今まで一度も絵画公募展に出品した事がない。
積極的に出品していればより多くの人に届いていたかもと考える事はあるが、肩書で人や作品を判断する世界と関わりたくないので良いのだ。
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理不尽な上役や経営者に多いかもしれないこの手の輩。間違いが出来ない息詰まる空気を作り上げ、その人が思う事を察して行動していくように仕向け、次第に人格を奪ってコントロールしようとしてくる。このワードを感じたら最大限に警戒し取り込まれる前に逃げるのがいい。
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考えなくても実社会で生きる為には全く問題がない哲学的なこと、もしかしたら考えない方が生きやすいのではないかと思うような事をどうしても考えてしまうという人はいると思うのだけれど、そういう人達にとって、そこは誰にも侵されない本当の自由がある大切な場所でもあるのだと思う。
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どの童謡だったか詩だったか忘れたけれど、宮沢賢治が「人は食べ物をだけを食べて生きているのではありません、朝の綺麗な空や空気、きらきら輝く緑の美しい景色を食べて生きているのです」のような事を言っていて。今日みたいな清々しい日にはこの言葉を思い出す。
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気にしなくて良いような事を気にしたり、考えなくてもいいような事を考えたりして、周囲との間に温度差が出来てしまうような人は、創作活動に向いている人と言えると思います。
その感受性で繊細な精神の機微や、周りが気付かない美を捕まえる事ができるという事だから。
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たとえ作っているものが仕事に結びつかなくとも、それを作っている時の何事にも代え難い、掛け替えの無い時間こそが生きていると言う事であり、それによって自分が生かされていると言う事。「売れなければ無駄」などと言う人の意見を聞く価値はない。