自分の部屋に強盗が入ってから防戦しようと考える人がいないのと同様に、防衛を考えるときには、国境よりも外側で相手に対処しようと考えるのが普通です。 これを国境線とは別に「国防線」と呼び、国境付近まで敵がきてしまったら、それは部屋の中まで侵入されているのと同じになります。
動物は、同族同士で縄張り等の争いはしますが、命のやり取りまで発展することは稀です。ところが人間と同様に同族同士、命までかけて争う動物がおり、それはアリやハチの種族です。彼らは巣や、蜜、貯蔵した餌などの”資産”を持っており、これらの奪い合いにより、人間と同様の戦闘行為まで発展します。
兵は詭道なりと言いますが、日常においても自然界の掟と同様に、様々な輩が騙してやろうと寄ってきます。怪しいなと思ったら、どんな小さな事でもよいので、質問や調査をしまくって情報を得ましょう。戦いでも、なんとなくの雰囲気に流されるのが一番危険となります。 twitter.com/kewkegen/statu…
戦場で最も大切なのは、弾薬でも金でも兵士の命でもなく、「時間」です。そして、最もダメなのは、ためらって物事の決断をダラダラと遅らせてしまう事で、これを「遅疑逡巡(ちぎしゅんじゅん)」と言います。
防御とは、身をかがめて攻撃が通り過ぎるのを待つ事ではありません。 攻撃を排除するという断固たる決意と、防御に立たされても常に攻勢の機会を採ることが大事であり、攻撃してくる者は絶対排除するという強力な手段が必要となります。
犯罪者が獲物を狙うとき、やりやすい獲物に以下の要件があります。 ・隙がある(防衛の意識欠如) ・孤立している ・誰にも愛想がよい(主張をしない) ・好みのモノ、カネを持っている ・弱い これらは個人の要素だけでなく、そっくりそのまま侵略されやすい国の要素としても当てはまります。
軍では、実行不能なこと、先の事を計画するのは厳禁となります。戦場では、状況は常に変化するので、とりあえず当面の一つの作戦に焦点を当てるのが大事であり、先のことを細かく隅々まで計画しても、すぐに状況が変わって意味がなくなる事が多くなります。先のことは、大ワクと方向性があれば十分です
RPGゲームでは、戦いや魔法が重要ですが、実際の戦闘では、まず相手を拘束する事すなわち、眠らせたり、マヒさせたりして動きを止めるのが先決です。 ・移動、再編成の阻止 ・速度変更の阻止 ・方向変更の阻止 これらを行い、敵の行動の自由を奪い、自らの望む時期と場所に釘づけにするのが大事です
戦いでもゲームでも、上手い人はタイミングをずらした攻撃を良く用います。これは相手にこちらの攻撃タイミングを読まれない用途と、こちらが攻撃すると見せかけて相手の反撃を誘う、二つの意図があります。これに対し初心者は、とにかく近づいて、間合いに入ると即攻撃したがります。
戦いでは、最初に防御から始まって最後は攻撃で終わるのが良しとされ、これが逆だと敗北しやすいと言われます。つまり最初威勢よく攻撃したのに補給が切れてとどめをさせなかったり、思わぬ反撃にあって恐怖から消極的になるのが、一番ダメなパターンとなります。
一部の昆虫が、エサが少なくなると共食いをして、強い個体に栄養を集め種族の生き残りを図るように、人間社会も食料があまり取れなくなると、内乱からの独裁が多くなり、一部の人間たちに権力と栄養を集めようとする傾向にあります。人間は動物の一種であり、行動も生態もさほど変わらないといえます。
人間は相手を悪く言い、自分を良く見せようとする動物であり、なぜこれをするかというと、実際に戦うよりも金がかからず、犠牲が少なく合理的だからです。孔雀が羽を広げて自らを良く見せようとするように、SNSとかで中傷をする人たちも、自分を優秀に見せようとする、種の保存の心理が働いています
古来より、暗殺や裏切りを実行した者は、ほとんどが悲惨な末路をたどっています。暗殺者を始末すれば、陰謀が露見する事も無く、報酬も支払わずに済み、裏切って逆にこちらに敵対してくる危険も無くなるので、一石三鳥だからです。
命令を下す側は「無理な命令」を下してはならず、その際は命令の遂行を容易にできる、時間や戦力を与えなくてはなりません。そして最も大事なのは、その命令が上司の面目や名誉心からでなく、必要だからこれを命ずるという事を、受令者が確信する事です。
戦いでは”兵站”が大事ですが、ただ単に物資を多く用意すればよいわけではなく、兵站には次の4点が重要となります。 ・補給能力 ・輸送能力 ・整備能力 ・管理能力 これは人材育成、部下指導にも同様に言え、どれかが良くても他の能力が低かったら、物資も人材も組織の中をうまく回らなくなります。
「スパイ活動の真髄は相手への思いやり」という言葉がふさわしいエピソード。 twitter.com/masatheman/sta…
戦いでやってはいけない事、それは”無精”と”見栄を張る”事です。無精は同じ戦法を繰り返し、やるべきことをやらず、見栄は自分が善人だと見せつけたくて、相手に情けをかけます。これをやりだした組織は非常に危険です。
昔の剣者に伝えられる事として、戦いの際にしてはいけないと言われる以下の事があります。 「驚、怒、憎、憤、傲、焦、怯、欲、悔」
兵力の多い大国は苦労せずに小国を倒す事ができます。 この場合、小国はまともに戦っても勝てないので、大国の弱点を突かなくてはならず、そのためには弱点の情報が必要不可欠となります。 従って小国は大国より優れた情報収集をしなくてはならず、小国が情報を軽視すると滅びるのみです。
戦いでやってはいけない事は「欲に目がくらむ事」と「損害を惜しむ事」です。 つまり自分を大事にしすぎる事は戦いでは厳禁であり、逆に相手にはこれをやるように誘っていくのがセオリーとなります。
敵を攻撃する際は、包囲、迂回、突破の3つがあり、それぞれの特徴をしっかり把握しておく必要があります。
君主は兵を養う事を考えますが、将軍は兵を使うことを考えます。従って将軍の書いたものには、社長が納得しにくいものが多くあります。兵書を読む場合、それが君主か、将軍か、参謀か、コンサル講師的人物が書いたものかを、よく確かめてから読まなくてはなりません。
旧日本軍の兵士が南方で戦った際、末期米という米を支給されていましたが、これを持ったまま飢えて無くなる兵士が後を絶ちませんでした。人は最後の糧食が無くなるという事に、精神的に耐えられないものであり、これは現代人のお金や景気にも通ずることだといえます。
戦術の天才はカンがするどいですが、兵站や補給、物資といったものは”カン”ではなく”計算”が重要となります。会社でもそうで、勘や駆け引きが得意なトップだけだと、数値上の計算違いをした場合とんでもない事態になりかねないので、計算や数字に関しては、専門の補佐役を用意した方がよいでしょう。
侵略されてもゲリラ戦をすれば良いと言う人たちがいますが、ベトナム戦争でのゲリラ戦ではアメリ側の戦死者が5万人以上なのに対し、ベトナム側は90万人以上の戦死者を出しました。 ゲリラ戦は勝とうが負けようが、相手より遥かに多い犠牲者を出す事になります。