『兵法36計』早見表。こうして見ると、ほとんど騙すやり方しか書いてないですねえ・・・。
兵法も戦術も基本的に弱者の戦法であり、強者すなわち大軍の側は、力押しをすれば事足りる場合が多くなります。サッカーに例えてみれば、もし相手より人数が倍近くいれば、フォーメーションや戦術、フェイントといったものを考える必要が無く、大人数でボールをもつ者を囲めばそれでOKとなります
「ファインプレーの前にはミスがある」、とよく言われます。ファインプレーとは、不利な状況を打破するものですが、実は不利な状況に陥っていること自体がミスであり、そういう意味ではファインプレーとミスは同じ姿をしているといえます。戦上手はミスが少なく、同時にファインプレーも少なくなります
上司が部下に仕事の命令を下す時、ただ「やれ!」というだけでは、人の働きは鈍くなります。多くの軍隊では命令を与える場合、以下のコツを利用します。
チームで戦っている時に皆が勝手に動き、褒美目当てに敵の大将に群がると、そこにばかり火力が集中し、他の敵への攻撃がおろそかになってしまいます。チーム戦で狙いやすい敵ばかり攻撃するのは、結果的に無駄な攻撃が増える可能性があります。
軍での統率の秘訣は、部下の長所を認める事です。どんな部下にもよーく探せば、必ず一つくらいは長所があるものですから、これを褒め、この長所を発揮できるような仕事を与え、支援していくのがコツとなります。戦いにおいても同じで、「長所を生かして勝負せよ」という事を常に考えなくてはなりません
戦わずして勝つためには以下のやり方があります。 1.強い相手と同盟し、肩代わりしてもらう。 2.相手の同盟を謀略により崩し、同士討ちさせる。 3.脅迫、威嚇により戦っては損だと思わせる。 4.贈り物をし、平身低頭する。 5.相手を魅了し、尊敬を集める。 このうち一番難しいのは、5となります。
戦わずに勝つ方法は優れたやり方ですが、デメリットもあります。それは戦わないので戦いに慣れず、いざ本当の戦いになると弱くなってしまうことです。また、戦いを避けることにより、他者から信頼されなくなり、味方してくれる者が少なくなり、結果的に弱体化してしまう事もあります。
敵を攻撃する際は、包囲、迂回、突破の3つがあり、それぞれの特徴をしっかり把握しておく必要があります。
ゲームでも競技でも、最初の一撃で勝負が決するような攻撃はめったにありません。従って大きな一撃をもらっても、冷静に観察すれば、反撃の糸口を発見出来る事が多いですが、多くの人はダメージの大きい攻撃をもらうとパニックになってしまい、戦う気力が削がれ、回避や逃走を第一に考えがちとなります
戦いにおける防御は、敵の撃破が目的ではなく、敵の攻撃を耐えて破砕する、いわば疲れさせて攻撃を続けさせなくするためであり、代表的な防御例として以下の例があります。
戦いでは、させるトドメをさす事が重要であると同時に、「させないトドメにはこだわらない」事も大事です。無理に深追いすることや、非効率的な攻撃を繰り返すのは止めるべきであり、戦の巧い者はこれの見極めが優れています。
報酬を出さない者が、国が危機に陥った時になって初めて部下や国民に恩恵を与えると、効果がないばかりか、逆に足元を見られて破滅に陥ります。なぜなら、危機が過ぎると恩恵を直ちに止めてしまうだろうと邪推し、少しも恩義などを感じないからです。
地形が変化しないと、防衛上の弱点も変化しません。従ってこれら幕末日本の弱点は、そっくりそのまま現代にも当てはまります。大事なのは一番やられてはいけない部分を見極めて、その他の部分は場合によっては捨てる覚悟を持つ事です。
長篠の戦いでは、精強な武田兵は素人くさい織田兵に敗れ、幕末の戊辰戦争では武士のプロ軍団は足軽や百姓の徴兵軍に圧倒されました。とかくプロがアマチュアに苦戦する理由は、アマチュアの方が新戦法、新兵器に素早く対応し、プロほど新しいものに抵抗し、古いものにこだわるからです。
追いつめた敵が必死に抵抗しないように、わざと逃げ道を与えるやり方がありますが、他にも ・武器を捨てた者は許す ・君たちの真の敵は上層部である ・私たちは君たちを解放しに来た 等のやり方が、敵を追いつめない方法としてあります。
ソビエト連邦のスパイ、リヒャルト・ゾルゲが日本で諜報工作する際に気をつけていた事をまとめたものです。70年以上前の事ですが、現代にも通じる部分があります。
中立を維持するのは非常に難しいです。こちらに争う気が無くとも、相手はこちらの資源を狙ってきますし、別の相手とこちらが手を組まない内に、つぶしてしまおうと考えるからです。つまり何が言いたいかと言うと、『無慈悲な8bit』週刊ファミ通にて連載中です。
軍人は戦争を好みません。なぜなら、戦争になると一番危険なのは現場の兵士、すなわち自分達だからです。また、現場に行かないトップの人たちも、戦争に負ければトップの地位を失いかねないので、やはり戦争を好みません。相手を挑発する行為などは、絶対戦争にならないと思ってるからできるわけです。
大阪冬の陣で徳川と和睦した大坂方は、攻撃を止めてもらう代償として濠を埋めましたが、これがかえって滅びる原因となりました。我々の生活でも、サービスをし過ぎるとクレーマーを生んだりするように、人間の心理として、あまりに譲られるとそれが当然と感じて、さらに要求がエスカレートしていきます
戦いにおいて、ルールがあれば相手の行動が読みやすいですが、何でもアリなら相手の動きを読むのは難しく、先に奇襲を仕掛けた方が有利となります。
歴史上、名器と呼ばれる兵器には共通する事柄が3つあります。それは ・単純構造…使用目的が明確で、操作と生産が容易 ・小型軽量…小さいほど、戦術を敏捷にする ・耐久性能…無整備、無補給で長く使える であり、原則は一兵器、一機能が基本となります。
自分の部屋に強盗が入ってから防戦しようと考える人がいないのと同様に、防衛を考えるときには、国境よりも外側で相手をどうにかしようと考えるのが普通です。これを国境線とは別に「国防線」と呼び、国境線にまで敵が来た場合、それは部屋の中まで侵入されているのと同じになります。
平時の指揮官はエリートがよいですが、戦時の指揮官は叩き上げが良いとされます。特に失敗や敗北を知っている者が良く、彼らは敗北を知っているため、戦いの勝敗分岐点が見え、敗北の坂を転がり始める前にこれを見切って退却の決断を出すことができます。名指揮官は見限るのが上手といえます。
ゲームなどでいきなり敵を倒しにいくと、反撃をくらう可能性が高まります。最初は敵への攻撃よりも、重要なアイテムや有利な地形を確保するといった、生き残れる可能性が高い、負けない戦いかたをコツコツ繰り返せば、多少の敗戦をしても、トータルで積み重ねた戦績では勝利の方が多くなりがちです。