敵国の側近や部下を、もてなし、褒めたりして関係を深めると、敵国のトップはその部下がこちらに内通していると疑い、だんだん部下との関係が悪化し、最後は貴重な部下を粛清してしまいます。このようにトップと部下の関係を悪化させる謀略を「埋言(まいげん)」と呼びます。
奇襲というのは決まれば格好良いですが、基本的には弱者の戦法であり、失敗する確率の方が高くなりがちです。これを成功させるには、手違いをなるべく避け、情報を良く精査し、撤収の時期と撤収方法を良く考えておくことが重要となります。これが不味いと、奇襲は容易く全滅する恐れがあります。
情報戦においては「誠実、寛大」は厳禁となります。事実は道具に過ぎず、自分に都合の良い時は利用し、都合が悪い時は捻じ曲げ、隠蔽し、嘘をつく。戦いの本質は「騙し」であり、偽情報を如何に多くバラ撒くかが、勝利のカギとなります。
人の脳には限界があり、戦いにおいて様々な局面に頭を使って対応するのは土台無理な話です。従ってある程度想定できる事態には、思考を使わず反応によって、素早く対応する必要があり、その反応を向上させるために訓練があります。戦下手は何でもかんでも考えてしまい、結果、対処が遅くなります。
人間は相手を悪く言い、自分を良く見せようとする動物であり、なぜこれをするかというと、実際に戦うよりも金がかからず、犠牲が少なく合理的だからです。孔雀が羽を広げて自らを良く見せようとするように、SNSとかで中傷をする人たちも、自分を優秀に見せようとする、種の保存の心理が働いています
多くの人は、慣れ親しんだやり方を変えるのに抵抗を覚えます。年を重ねるごとにその傾向は顕著となり、歴戦のつわものや、大企業といった、今までのやり方が成功していた人達ほど、対応は保守的となります。これが、力の強かったものが衰えていく理由です。
アルメニアとアゼルバイジャンの紛争で、大国の直接介入が無い状態で戦闘が激化しているのを見ると、やっぱケツ持ち同士が話し合いしないで当事者のみだと、エスカレートしちゃうんだなって思う。
戦いは時の運も絡むので負ける時もあります。ただし負け方が大事で、負けそうな時は生存を第一に考えなくてはなりません。負けて自分が滅びるのが一番ダメで、負けた自分にキレたり、自暴自棄になって突っ込んだり、プライドが邪魔をして逃げなかったりして滅びるパターンが非常に多くなります。
作戦を立てるときは、とりあえず次の4種類を参考にして作戦を立案するのが効果的であり、この中から今の状況と自分の性格を良く分析して、判断していくのが良いでしょう 1.とにかく効果最大案(博打)。 2.成功の期待値が大きい案。 3.最大の安全値案。 4.最小の後悔で済む案。
戦いでやってはいけない事、それは”無精”と”見栄を張る”事です。無精は同じ戦法を繰り返し、やるべきことをやらず、見栄は自分が善人だと見せつけたくて、相手に情けをかけます。これをやりだした組織は非常に危険です。
優秀な将軍やリーダーは優れた指導力を発揮しますが、あまりに優れていると、「周囲には任せておけない」と考え、何でもかんでも自らの手でやろうとし、結果的に失敗します。いくら優れていても一日は24時間しか無く、労働力にはおのずと限界があるので、優秀で人に任せない人は注意が必要です。
コロナの影響で、中国で大気汚染が緩和されて、イタリアで水が透明になり魚が戻ったという話を聞いて、まんまナウシカの腐海の世界そっくりだなって思いました。 cnn.co.jp/world/35150996…
家族の情より強い戦友の絆、これに愛が加われば無敵なのでは?という事で結成されたのが、古代ギリシャのテーバイに存在した「神聖隊」です。全員男同士のカップルで構成された隊はギリシャ最強とうたわれ、少年は愛するお兄様のために戦い、お兄様は少年の前で無様な姿を見せないように戦ったとか。
A国とB国を争わせたい時、どちらかをこっそり攻撃し、それを相手国の仕業に見せかけて、仕掛けられた側は怒って報復攻撃を仕掛け、両方騙されたまま全面戦争となります。 このやり方を「触媒戦争」といいます。
戦いの本質はサバイバルとなります。相手を倒す事は二の次であり、勝てぬ相手には無理に挑まず、持久戦、ゲリラ戦によって消耗させ、自分は生き残る事を第一に考えるほうが得策となります。怒りにまかせて攻撃したり、功を焦ったりするより、まず生存につながる行動が大事です。
電子決済、オンライン化は絶対に電力が必要なので、災害で停電になったら機能しないってのは、前から言われてましたね。 戦いでも、強い戦法が破られた時の腹案を常に用意してないといけません。 bunshun.jp/articles/-/480…
どんなに強い部隊でも、負けそうになると兵は逃亡し始めます。これを「恐慌状態」といい、いったん兵が逃亡し始めると、いくら優れた将でもこれを止める事はできません。従って多くの部隊が全滅する前に逃亡し、最後の一兵まで戦うのは、宗教的結びつきのある軍隊だけとなります。
古来より、暗殺や裏切りを実行した者は、ほとんどが悲惨な末路をたどっています。暗殺者を始末すれば、陰謀が露見する事も無く、報酬も支払わずに済み、裏切って逆にこちらに敵対してくる危険も無くなるので、一石三鳥だからです。
君主は兵を養う事を考えますが、将軍は兵を使うことを考えます。従って将軍の書いたものには、社長が納得しにくいものが多くあります。兵書を読む場合、それが君主か、将軍か、参謀か、コンサル講師的人物が書いたものかを、よく確かめてから読まなくてはなりません。
全ての戦争や内乱は、経済問題に起因します。貧困になると人の心は防衛本能により、自己の責任感を薄れさせ、他者への攻撃性が増し、短絡的となり、罪悪感が薄れ、過激な行動に走りがちとなります。
戦いでは全滅して負けるパターンは滅多になく、たいてい敗北の予感を感じ取った部下が、指揮官の命令に反して勝手に逃げ出すことで敗走が始まります。 会社でも同じで、例えば、遅刻や時間ギリギリに出勤するのが多い部下は、仕事が嫌で逃げ出したがっている可能性があります。
・人は小さなウソより大きなウソを信じる。 ・ウソも繰り返せば人々は信じるようになる。 これらは戦いでも有効で、戦況が苦しい時は逆に、大胆で余裕のある素振りをする方が効果的です。人は正直者より、自分を美化し実際の能力を誇張し、余裕を見せている者の方が有能だと思いがちです。
戦いでは、頭脳が良い事は同時に欠点でもあります。頭が良い人はいろいろな先まで読めますが、追い詰められた状況下では、有利な点よりも、悪条件ばかりが思い浮かび、悲観的になり諦めてしまいがちです。頭の良い人ほど、不利に陥ると諦めも早い傾向にあります。
警察も軍もそうですが、やたらと多い階級章や装飾品で着飾る軍ほど、実戦に弱い傾向にあり、見てくれなど気にしないで泥にまみれる軍隊ほど強い傾向にあります。世間からの評価や自分を飾る事に熱心になりすぎて、本来の仕事を忘れる組織は、確実に衰退を早めます。
国の貧富の差が拡大すると、必ず内乱、争いとなります。ところが、この事実を隠して、自分たちは中流だと思わせて、貧しさを感じさせないと、争いは起きづらくなります。従って、格差が激しいほど情報統制も激しくなり、本当のことを言わなかったり、よその国の事情を隠したりします。