人は正攻法よりも、奇策で勝つことを好みます。これは小さな真実よりも、大きなウソを信じてしまう事と同じで、地味よりも派手な勝ち方で、周囲にアピールしたい心理が作用しています。戦いにおいてこのような、自慢したい心は命取りとなります。
早くこれになりたい。
兵力の多い大国は苦労せずに小国を倒す事ができます。 この場合、小国はまともに戦っても勝てないので、大国の弱点を突かなくてはならず、そのためには弱点の情報が必要不可欠となります。 従って小国は大国より優れた情報収集をしなくてはならず、小国が情報を軽視すると滅びるのみです。
長篠の戦いでは、精強な武田兵は素人くさい織田兵に敗れ、幕末の戊辰戦争では武士のプロ軍団は足軽や百姓の徴兵軍に圧倒されました。とかくプロがアマチュアに苦戦する理由は、アマチュアの方が新戦法、新兵器に素早く対応し、プロほど新しいものに抵抗し、古いものにこだわるからです。
チームで戦っている時に皆が勝手に動き、褒美目当てに敵の大将に群がると、そこにばかり火力が集中し、他の敵への攻撃がおろそかになってしまいます。チーム戦で狙いやすい敵ばかり攻撃するのは、結果的に無駄な攻撃が増える可能性があります。
軍では以外に文書処理能力が重要です。源頼朝に重用された梶原景時はこれが上手く、他の諸将が「大勝利にございます」みたいな報告ばかりするのに比べて、景時は討ち取ったり捕虜にした人数を細かく記した報告書を送って頼朝を感心させたから、重要な役職についたと言われています。
軍での統率の秘訣は、部下の長所を認める事です。どんな部下にもよーく探せば、必ず一つくらいは長所があるものですから、これを褒め、この長所を発揮できるような仕事を与え、支援していくのがコツとなります。戦いにおいても同じで、「長所を生かして勝負せよ」という事を常に考えなくてはなりません
戦いにはそれぞれの段階があり、おおむねこの7つの順番通りに推移し、この順序を飛ばしたりすると、たいていうまくいかない事が多くなります。
戦争の必勝法は「有利な場所に、大量の軍や物資を集める」、これに尽きます。突撃よりも、まず局所優勢を作るのが先決であり、ゲームだろうが試合だろうが、あるいは日常生活においても、安全な場所の確保、有利な位置取りが出来るがどうかを考えるのが重要となります。
戦いってのの本質は非情と騙し。でももっとレベルの高いやり方は、相手を魅了してこちらに引き込んで、戦意を無くさせるやりかた。文化と歴史で相手を魅了し、やわらぎをもって接するのが日本のやりかたなのに、その文化を破壊する奴は許す事はできねえ。
戦いが上手な者は、まず勝てる条件を作り出してから始めて敵と戦います。それに対し失敗する者は、まず最初に戦いをしかけて、戦いの最中に偶然の勝利を願います。それゆえ、戦上手の勝ち方は人目につかず目立たない場合が多くなります。なぜなら勝って当然の状況で、始めて戦うからです。
優れた作戦や理論であっても、現実にはうまくいかない場合、原因として勢いが無い事にあります。 理論が優れているかどうかは、大衆や兵隊には伝わりづらく、下の集団を動かすには勢いとノリが無くてはいけません。疑問や停滞をさせずに、常に目標を与えて前進させるのが、集団を率いる秘訣です。
よそのチームの強豪を自軍にを引き抜いて、他所を弱くしつつ自軍を強くした結果、生え抜きが育たず、結局戦力がダウンしてしまう球団があります。 戦いは正攻法と奇策の両方が大事であり、奇策ばかりをしてもその場はしのげますが、正攻法をおろそかにすると、大局的に不利となります。
外交とは戦いのように思われがちですが、相手を論破したりするのはもってのほかです。セールスでも顧客をまくしたてて議論や論戦をするのは論外であり、まず短い言葉を投げかけ、相手に断らせ、断る言葉や態度によって、相手の意志を読み、説得、妥協点を探るのが大事となります。
戦争は受験と同じで、準備が9割大事となります。受験勉強がしっかりできていれば、本番ではペンを走らせるだけなのと同じく、準備ができていれば実際の戦闘は大して苦労しません。ただ準備をしなかったり、自分の実力以上の相手に挑んだりする人が、本番で運頼みや気合で乗り切ろうと頑張るわけです。
戦いは「相手を騙す事」が基本です。つまり戦いが得意な者は、相手を騙すのが得意な者となり、味方のうちは頼りになりますが、戦いが終わって平和となると、自分勝手な性格、人情の無いやつ、危険な人物と思われ、避けられたり、あるいは排除されたりします。
人は例えウソでも派手な内容なら信じやすく、反対に本当の事だとしても、それが地味な内容なら信じようとしません。従って相手にウソを流したい時は、なるべく派手な内容に脚色するのが有効となります。
追いつめた敵が必死に抵抗しないように、わざと逃げ道を与えるやり方がありますが、他にも ・武器を捨てた者は許す ・君たちの真の敵は上層部である ・私たちは君たちを解放しに来た 等のやり方が、敵を追いつめない方法としてあります。
陰謀や裏切りは、時間をかけて計画を練るほど、バレて失敗する確率が高くなり、かといって短期間でやると、計画性が無く行き当たりばったりとなりがちです。従って陰謀は元来、成功確率が低いものであり、一番良い方法は誰かに代わりに陰謀をしてもらい、自分がそれを鎮圧する手法となります。
戦いでは生き残ることが大事ですが、逆に言うなら相手を生き残らせず、きっちりトドメを刺す事が大事です。そして相手を逃がしてしまう要因は主に、”疲れ”と”情け”の二つとなるので、相手にトドメをさすときは、特にこの二つに気を付けましょう。
ネットやSNSなどで、他人の意見に即座に反応してバトルを仕掛ける人達がいますが、必要のないバトル、メリットの無い戦いはなるべく避けるのが吉となります。人間は勝ち続ける事はできず、一生涯に勝利できる回数は制限があるので、どうでもいい戦いに勝つのは、敗北よりもたちが悪いと言えます。
共感を得て味方を増やすには、理屈や理論よりも、低級な感情を刺激するのが一番であり、そのポイントは次の4つとなります。 1.今までの功績を賞賛する。 2.互いに同じ目標を掲げ、これからしようとする事を告げる。 3.共通の、かつ弱い敵を設定する。 4.魅力的な利益を匂わせる。
新型コロナの影響で、物流や人の移動、経済の流れがストップして世界が打撃を受けていますが、これは戦いの構造と同じで、戦いとは兵士や弾薬、補給物資の流れの奪い合いであり、この流れを維持できるかどうかが、戦いの重要なポイントとなります。戦争とは単純に言えば”運搬”です。
愚かな政治家、指導者は自国にとっては害ですが、敵国にとってはとても頼もしい味方となります。従って相手の国は、無能な政治家をもてはやして贈り物をし、優秀な政治家は冷遇し、なんとか失脚させようとします。
戦いとは、集まって相手を倒し、散らばって相手から回避する事の繰り返しです。これは自然の法則と同じで、権力が集まったり分散したり、あるいはチリが集まって星が出来て、星が寿命を迎えてまた爆散して散らばるのと似ています。