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この点、少し重要なのでちょっとだけ解説しておきます。綺麗な花なので、盗掘の心配をしてくださる方がいると思います。しかしもっと繊細で写真撮影に人が押し寄せることで地面が踏み固められて菌糸のネットワークが遮断されるだけで、1個体も採取されなくても絶えてしまうたぐいの植物です。 twitter.com/Commelinaceae1…
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世界で2種目となる新種のギンリョウソウを「発見」し、「キリシマギンリョウソウ」と名付けました。ガラス細工のような見た目の非常に美しい植物です!完成まで20年以上(末次が調査してからでも10年)という超力作です。オープンアクセスですので、ぜひご覧ください。doi.org/10.1007/s10265…
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絶滅と考えられてきた光合成をやめた植物「コウベタヌキノショクダイ」を30年ぶりに再発見し、その進化史を論じた論文をPhytotaxaから発表しました。その結果、妖精のランプと評される不思議な植物「タヌキノショクダイ」の謎の包まれた進化史に重要な示唆が得られました。doi.org/10.11646/PHYTO…
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「庭やベランダから新種!? 最も身近にみられるラン科植物「ネジバナ」の新種を発見」doi.org/10.1007/s10265…
日本本土では1種と考えられていたネジバナの新種記載論文を出版しました。ノーマルのネジバナと同じく、ガラス細工のような美しい花が特徴です!
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アマミノクロウサギが、ヤクシマツチトリモチという光合成をやめた風変わりな植物の種子の運び屋さんとして活躍していることを明らかにし、その成果をEcology誌に発表しました!doi.org/10.1002/ecy.39…
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ナナフシの卵は鳥に食べられても糞に交じって排せつされ、ふ化することを報告した論文を発表しました。またこのことから、移動能力の小さいナナフシでは、卵を持った成虫が鳥に捕食されることが、生息域を広げる要因となったのではという新説を提唱しました。doi.org/10.1002/ecy.22…
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キンランは立派な葉を持ちますが、実は光合成だけで生きているわけではなく単独で栽培するのはほぼ不可能です。ブナ科などの外生菌根菌との樹種との共生が必須で、栽培するには樹木が必要です(あまり現実的ではないので無理と思ったほうがよいです)。こうしたものを購入するのはやめましょう。 twitter.com/y_fomalhaut/st…
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日本とカメルーン周辺でしか発見されておらず、かつ多くの種が記載された1回しか見つかっていないことから、世界で最も珍しい植物とも評されるヒナノボンボリ属について、日本産全種の植物側と菌根菌相の系統を解明し両者の進化史を論じた論文をNew Phytol.から出版しました。doi.org/10.1111/nph.18…
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光合成やめた植物「クロヤツシロラン」が、地下でも(栄養源として)、地上でも(送粉者を呼び寄せる道具として)キノコに頼って生きる「究極のニート生活」を行っていることを明らかにした論文をEcology誌に発表しました。面白い仕事だと自負しています。ぜひご覧下さい。doi.org/10.1002/ecy.21…
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そして胞子の生存に悪影響を及ぼし、毒に弱い他の動物に食べられるのは抑止しているのかもしれません。そうだとすると、今回の観察は、散布に適した相手に報酬(食べ物)を提供する点で、種子散布に近いといえるかもしれません。いずれせよ毒キノコの毒の意義は解明されていない興味深い謎です。
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コウベタヌキノショクダイは、もともとヒナノボンボリと混同されていましたが、真のヒナノボンボリも以前(2019年)に同じく30年ぶりに私たちのグループが再発見しました。このこと自体は喜ばしいのですが、30年間発見できなかったことと踏圧が関係していると考えています。doi.org/10.18942/chiri…
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ショッキングな分析結果です.首都圏等で自粛要請が出ていますが,「通常の活動レベルを100としたとき、それを40まで落とさない限り、医療崩壊を来す水準にまで、急激な感染者増加が起きてしまう」「例外行動する人が1%でもいると自粛の効果がない、医療崩壊する」とのことです. twitter.com/UTokyo_BS/stat…
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「空飛ぶコイの卵」.飛翔できるミズカマキリにコイ科魚類の粘着卵が付着していたことから,受動的分散が,淡水魚の池間の移動に寄与しているのではないかと考察しました.イラストレーターの富樫祐介(@YSK_TGS)さんの観察結果を末次が論文にまとめさせていただきました.
doi.org/10.1002/fee.21…
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「ウラシマソウ(浦島草)」の名前の由来となった「竿」の適応的意義を解明した論文を、Ecology誌に発表しました。ウラシマソウの「竿」は、主要な送粉者を文字通り選択的に「釣る」道具として機能し、繁殖成功を高めていることが分かりました。doi.org/10.1002/ecy.37…
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なお現物を見たい方は、人と自然の博物館で私が寄贈した標本の展示を企画してくださっているそうなので、そちらの見学もお勧めです。人と自然の博物館には1992年に採取された標本もありますので30年の年月に思いをはせながらご覧いただければと思います。
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ヒナノボンボリの第一発見者に話を伺うと、最初の発見の年(1988年)は数百個体あったそうなのですが、それからわずか2年で完全になくなってしまったそうです。お話を伺った感じでは、採取以上にたくさんの人が入ったことによる踏圧の影響が大きいという印象でした。