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病に倒れた相手にどれぐらい熱があるのか確かめようと額に手を当てたら、とろんと熱で目を潤ませた相手にその手を捕らえられて頬ずりをされて「冷たい…気持ちいい」と掠れた声で呟かれるから、こちらの方が一気に体温が上がって頭が真っ白になって、されるがままに手を弄ばれる瞬間が甘美で惹かれます
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美味しいものを食べた時、これを相手に食べさせたいと献身的に思うのが愛情で、これを一緒に食べたいと共感を求めて考えるのが恋心だと思っています。口元に運んで食べさせたいとうっとり思い描くのも、「美味しいね」と話しかければなんて返ってくるだろうと想像を巡らせるのも、想いが深くて素敵です
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2月2日はくちびるの日ですね。恋心を認められない人が、相手の唇からしずくが零れ落ちる情景に反射的に目を吸い寄せられて「…なに考えてんだ」と頭を振ったり、穏やかに眠る片思いの相手の唇にこっそり指で触れて「やわらかい」と頭を抱えてしまう姿は甘美。今日は想い人の唇に夢を見て欲しい日です
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年の差がある恋人たちの年上が、ふとした時に年上らしい余裕を見せる姿に惹かれます。年下の恋人が黙って暗い顔をしているから近寄って「どうした?」と尋ねるけれど、なにも答えてくれないので。優しく首筋を撫でながら「こういう時ぐらい、大人しく年上に甘えなよ」と優しく解きほぐしてあげたら良い
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相手を喜ばせるためではなく、相手の涙を止めるためにするキスが愛らしいですね。泣き出してしまった恋人を抱き寄せても髪を撫でても、ボロボロと涙は溢れ出るので、ついにキスをして、軽い触れ合いを何度も繰り返して。言葉にせず「僕が満たすから泣き止んでよ」という優しい想いを伝えてあげてほしい
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眠っている相手にキスをするのってロマンチックですよね。起きている相手には簡単に触れることができないから、すうすう息をするその無防備な唇におそるおそる唇を重ねて、さっと離れて。そのキスで目を覚ました相手に内心で「意気地無し。起きてる時にしろよバカ」と思われてしまうのが可愛らしいです
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相手に壁際に追い詰められて、視線が唇に移動した後に顎を掬われるので、条件反射で目を瞑ってしまったのに。いつまでたっても唇にはなんの感触も落ちてこず、目を開けたらニヤニヤと笑みをこぼされて「期待、しちゃったんだ?」と言われるので途端に恥ずかしくなり、相手をはたこうとすれば可愛いです
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付き合っていることを周囲に隠している恋人達は、それだけで秘めごとが生まれているから色めいていますね。2人で同じピアスをしたり同じペディキュアをしたりして人前に出て「気付かれるかもしれない」という不安を快楽に変え、澄ました顔して時々密かに意味ありげな視線を交わし合っていて欲しいです
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「キスは痛みや不安を和らげる効果がある」と聞いたから、本当は自分も不安だけれど、初めてだからと怖がって痛がる相手の恐怖と苦痛を取り除くために、惜しみなく甘いキスの雨を降らせてキスの合間に「愛してる」「綺麗だ」と濡れた睦言を囁いて甘美な空気を作り上げる、ロマンチストが愛おしいですね
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匂いと興奮は結びついていますよね。眠るつもりだったのに、相手にキツく抱きしめられた途端に胸いっぱいに大好きな香りが飛び込んできて。頭が目覚めると同時に、全身が熱くなってしまって。離れかけた身体を引き戻して「寝ないで。抱きしめられるだけじゃ物足りない」とねだってしまう人が艶めかしい
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幸せすぎて泣いてしまうという、あたたかい一瞬に惹かれます。どんなにつらい時でも苦しい時でも、歯を噛み締めて耐えて表情すら変えずにやり過ごしてきた人が、ありあまる優しさを相手に与えられて、混乱している内に気付けばボロボロ涙をこぼしていて「泣きたくないのに」と不器用に顔を拭ったら良い
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「可愛いね」と繰り返して恥ずかしがらせるのが好きです。「可愛いね」と言えば「可愛くなんてない!」と言うので「すぐ反論してくるとこ可愛いよ」と笑い、「人の話を聞け!」と言うので「そう言いつつも赤くなっちゃうとこ可愛いね」と撫でて、「…馬鹿」と言うので「ほら、やっぱり最高に可愛いね」
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コンプレックスが相手の優しい言葉で崩れ去る瞬間って愛おしいですね。背が高いだとか声が高いだとか瞳の色が薄いだとかのコンプレックスを長年抱えて抱えてきた人が、相手に「君のそんなところが好きだよ」と肯定されて、自分のことを少し好きになると同時に相手のことが気になっていく姿に惹かれます
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親友から恋人へと関係が変化したから、今までだったら気軽に口にできた名前も呼ぼうとするとつっかえて、今までだったら気軽に絡められた腕も触れようとすると躊躇って、何も知らない他人に「お前らケンカでもした?」と何気なく尋ねられて「…仲良いよ」と、心の中で前よりずっとねと付け足したら良い
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「甘えたい」と口にするシチュエーションには胸を掴まれますよね。相手はずるいなぁと思いながらも言われたら断れなくて、寄りかかってくる身体を抱きとめながら「お願いすれば何でも許されると思ってるでしょう」とこぼして欲しいし、甘える側は小さく「思ってるよ、君は僕に甘いもの」と返して欲しい
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ベッドまで我慢がきかなかった2人が、ベッドまでの道を歩きながら服を脱ぎ落としていく姿がロマンチック。事後に、点々と散らばる2人分の衣服を集めながら、「…こんなに余裕なかったんだね」と口にして、口にしたらその瞬間の熱が少し蘇ってしまって恥ずかしくて、顔を見合わせて照れ笑いをしたら良い
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「声に弱い」という構図に、色っぽさを感じてしまいます。「可愛い」の言葉自体は受け入れられるのに、言葉にされるとその声にときめきを覚えてしまって。そっと囁かれた耳を押さえて「分かっててやってるでしょ?」と睨んだら、「怒ってる姿も可愛い」とまた耳を侵されて、熱が上がるばかりなら良い
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生い立ちの悲惨さから、どんなにつらくても笑顔を崩せない人が愛おしい。自分の過去について淡々と語っている内に相手こそ苦しげに顔を歪めて、気づけば泣きながら「なんでそんな話笑ってできるんだよ」としぼりだしていて。けれど本人は朗らかに笑いながら「笑うことしかできないから」と返してほしい
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衣服やアクセサリーを贈る時に、「これを身につける時には僕のことを思い出してね」の一言を添える、独占欲を秘めた人が美しい。相手は身につけた姿を鏡で確認した時からそのお願いが蘇って、じわじわと肌に熱が生まれてしまって、「そうやって内側から支配してくるんだね」と悔しくなってしまえば良い
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1人でいると飢餓を感じるのに、他人といると高圧的になって孤独を招き入れてしまう「ヤマアラシ症候群」の寂しさに惹かれます。相手に攻撃的な発言をしながら内心で「どうせ君も僕から離れてくんだ」と失うことを恐れているヤマアラシ症候群の人が、愛を受け入れられるようになるまでを見守りたいです
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「僕がいないとダメなんだから」と嘆きつつ相手の面倒を見ている世話焼きの人が、愛おしいです。「まったく…」と口では言いつつも本心は必要とされていることに喜びを覚えていて、相手がきちんと自立して「君がいなくても大丈夫だよ」と言ってくる日がこないことを願っている、屈折を抱えていたら良い
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相手の可愛さに、とことん弱い人が可愛らしいですね。怒りたくても見つめられたら気が削がれて、「ごめん」と手を取られたら甘い気持ちまで浮かんで。「そうやって可愛く謝ったら許されると思ってるでしょう?」と精一杯の皮肉のつもりが「うん」と答えられて、惚れた弱みを実感しながら屈したなら良い
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友人だと思っていた相手に惹かれていってしまう恋は、遠回りしてしまうからこそ愛おしいですね。以前はなんとも思っていなかったのに、今は肩や腕に触られると身体が跳ねる自分が、今はもっと触ってほしいと願ってしまう自分がいて。1人で「普通の…友情だったはず、なのにな」と思い惑ってほしいです
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衣服で隠れるか隠れないかの瀬戸際の箇所に刻みつける、キスマークが甘美です。普段は自制ができるけれど、肌を重ねている最中は頭が白く塗りつぶされて、「どうにかしてこの美しい身体を自分のものにしなければ」と切迫感に駆られるままに口を寄せて。赤々とした所有印を、いくつも残してしまえば良い