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自覚的な嘘つきは淫靡な趣がありますよね。嘘に振り回されることに疲れた相手に、甘い言葉をかけた後「今の言葉は本心だよ?」と囁いて「そんなこと言って本当はまた嘘なんじゃないですか?」と尋ねられると「どっちの答えの方が興奮する?」と微笑むような妖艶な嘘つきが、人を狂わせていて欲しいです
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外見が堅物にしか見えない人間こそ、人を狂わせる素質を持っていて欲しいです。普段は仏頂面なのに2人きりになった途端ちろりと見せつけるように唇を舐めて笑って「2人きりだよ?いま勇気出さなくていつ出すの?」と指を絡め、耳元でそっと「こんな姿見せるのは君にだけだよ」と囁けば色めいています
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喫煙者の指は冷えていることが多いですよね。喫煙者が「禁煙しようかな」と言えば非喫煙者の恋人が「しなくていいよ」と返してくるので、なぜと問い詰めてみれば「君の冷たい指で身体なぞられるのが…嫌いじゃないから」と吐き出され、思わず赤くなって「不健康なやつ」と相手の身体に腕を伸ばせば素敵
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喫煙者は非喫煙者の舌を甘く感じるという俗説が、喫煙者と非喫煙者の恋人達の耽美さを際立たせますね。非喫煙者が「味覚のためにも煙草やめたら」と言ってみたら喫煙者に「でも君の舌が甘く感じられなくなるのはヤダ」と返されるので、だから何時も口内蹂躙してくるのかと思い出し身体に火がつけば良い
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煙草の匂いは嫌いだったはずなのに喫煙者の恋人ができてから、1人になっても自分の肌や髪から相手が愛おしむ煙草の銘柄の香りが漂うと、まるで相手が残してくれた所有印のように感じてうっとりし「煙草吸ってみようかな」と相手の身体にも自分の痕跡を刻みつける瞬間を想像してしまう人の暗さが美しい
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「喫煙者は非喫煙者の舌を甘く感じる」という俗説を聞きかじったので、思い焦がれる喫煙者の人にこの話を披露して「どうせ嘘だ」と笑ってきた相手に向かって真っ赤な舌をぺろりとのぞかせて見せて「嘘か本当か、試してみないと分からないよ?」と初めてのキスをねだる非喫煙者の策略は可愛らしいですね
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お酒で酔う話も良いですが、お酒で酔ったふりをする話も好きです。本当は頭が冴えているのに隣の体にもたれて「酔ったな」と甘えた声で呟いて、相手が強張りながら「本当?」と尋ねてきたら「本当って言ったらなにかしてくれるんだよね?」と答えて相手の頭をアルコールのため以外でぐらつかせて欲しい
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2人きりの夜道、酔ったふりして恋人未満の相手に甘えていたら「酔ってるな?」と確認されて頷くと不意に唇奪われて、呆然としている内に相手が赤くなり「酔ってるんだから明日になったら忘れてくれるんだろう」と呟くので、ああ…この声もこの顔も絶対忘れられないと高鳴る心臓とともに理解したら素敵
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酔ったふりで恋人未満の相手の膝に頭を乗せ目を閉じていれば、おずおずした調子で髪を撫でられて「まったく…俺はお前のせいで緊張して全然酔えねーよ」と呟く声が降ってくるので、意気地なしだなぁと思いながらも幸福に胸を満たされて「この時間が終わらなければいいのに」とこっそり願う人が愛おしい
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「愛してるよ」と告げられない人のもどかしさは素敵ですね。愛を口にしたら後戻りできないと知っているからいつも「愛してるよ」と告げてくる人の声を聞こえないフリをする人と、「繰り返していく内にこの人もグズグズに絆されてくれるかな」と願いながら「愛してるよ」と告げる人の距離感に惹かれます
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恥ずかしくて愛を告げたことがなかった人が、ある時勇気を出して恋人に「愛してる」と囁いたら号泣されて、途切れ途切れの言葉から、自分が愛を告げないから相手は本気の愛だと信じることが出来なかったのだと知り、時間を埋めるように「愛してる」と繰り返して涙に口づける姿がロマンチックで好きです
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不器用な人が初めて相手に愛を告げる時は真っ赤な顔を見られたくないからぐいと抱き寄せて「愛してるよ。愛してるって言えばいいんだろう!この言葉でしか表現できないのがもどかしくて嫌になるくらいあなたを愛してるよ!」と叫ぶように告げて腕の中で涙を零す相手を力強く抱きしめてあげて欲しいです
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相手への支配欲に縛られて喧嘩を繰り返す2人組には抗えない魅力がありますね。寝ても覚めても相手を組み敷いて自分の言いなりにさせることだけ想像して、毎日「大嫌い」と毒を吐いて、今後一生相手以上に自分の心を燃え上がらせる相手は現れないと知りながら、感情には名前をつけないでいて欲しいです
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色素が薄すぎるがために、興奮すると肌も瞳も唇も色を変えてしまう人は華やかな色気がありますね。興奮させた側は笑って、紅潮した頬に手を当て色味を変えた瞳を見据え色づいた唇の輪郭をたどり「君は人形みたいに美しいけれど、人形よりずっと艶めいた姿を見せるよね」と賞賛の言葉を囁いたら素敵です
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今日7月26日は幽霊の日ですね。幽霊の姿でも一目会いたいという狂気には惹かれてしまいます。愛しい相手を失った人が遺影の笑った写真に口づけながら「ねえ。”もし先に死んでしまったなら、幽霊になって化けて出てあげるよ”なんて、なんでそんなに優しい嘘をついたの」と涙をこぼす姿は美しいです
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今日7月26日は幽霊の日でありながら、日光の日でもありますね。幽霊と人の恋は禁忌を秘めるからこそロマンティックに見えてしまいます。霊感のある人が幽霊と恋に落ちて「あなたの国へ連れて行って」と懇願すれば幽霊は悲しげに首を振って「日光の下で笑っている君が好きなんだ」と呟いて欲しいです
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「好きな人と抱き合うとストレスが軽減する」の説は愛らしさの塊です。手を広げて「ねーねー、30秒ハグするだけでストレス減るんだよ」と相手に訴えれば「で?」と冷たくされ、いじけて離れようとすると背後から抱きしめられ「じゃあキスは脳内麻薬の効果があると知ってた?」と耳元で笑われたら素敵
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「キスは痛みを和らげる効果がある」という説は、甘美な雰囲気を漂わせますね。傷ついた相手を目の前にして「どうしてほしい」と尋ねれば、荒い息のもと「この現実が忘れられるようなキスをしてよ」とかすかに微笑まれるから、願い通り苦痛を快楽で上書きするような、激しい口付けをしてあげれば麗しい
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「キスは痛みや不安を和らげる効果がある」と聞いたから、本当は自分も不安だけれど、初めてだからと怖がって痛がる相手の恐怖と苦痛を取り除くために、惜しみなく甘いキスの雨を降らせてキスの合間に「愛してる」「綺麗だ」と濡れた睦言を囁いて甘美な空気を作り上げる、ロマンチストが愛おしいですね
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色白な人が日焼けするのは艶めいて見えてしまう現象ですね。相手が日焼けして服の形や水着の跡がアンバランスなコントラストを描く肌を見ると頭が溶けて「あの肌に舌を滑らせたならどんな味がするんだろう」とイケナイ想像ばかりが膨れ上がって「なに考えてるの?」と相手に尋ねられてしまえば良いです
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色の濃い肌や色の薄い瞳がコンプレックスで正反対の容姿の相手を羨望していた人が、その相手に「あなたは美しいね。あなたに生まれたかったと、ずっと憧れて見てた」と秘密を打ち明けられ、真っ赤になって「君こそ美しいよ」「嘘でしょう?」「私が赤くなってるのは君が美しいから」と交わす瞬間は甘美
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8月1日は水の日です。水を口移しで飲ませる姿は生々しく映えますね。相手と一夜を共にして迎えた朝「のど渇いた」と呟けば、服を羽織った恋人がコップに水を注いで持ってきたから飲ませてくれるかと思えば、自分でコップに口つけた後キスされ口移しされるから「美味しい?」の言葉に呆然と頷けば良い
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水といえば、2人が一緒にお風呂に入る姿も胸を掴まれます。最初から一緒に入るのも甘ったるくて素敵ですが、片方が酔っ払って帰宅するから浴槽に放り込んで世話してると「一緒に入ろう」と言われるなり手を引かれて服のままダイブさせられ、ケラケラ笑う相手に一瞬怒りかけて一つ溜息つくのが好きです
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相手にあだ名をつけて呼ぶ行為は独占欲が見えて惹かれます。相手がすべて自分のものにならないなら、せめて名前だけは自分のものにしてみたいと思い日々あだ名で呼んで、呼ぶと返事するようになった相手にほくそ笑みながら「このまま少しずつ僕のものになっていけば…」と想像する独占欲の深い人は素敵