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「新書を読みなさい」という課題に、「何年以降に発行された本だと新書扱いになりますか?」という反応が今年もあり、また心が折れている。
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「こんなこと教員に聞いていいのかな」と悩む学生は非常に多いのだが、大事なのは質問の中身ではなく、その教員が、「自分でとことん調べてから質問に来なさい」か「遠慮せずにいつでも質問に来なさい」のどちらのタイプかを見極めることである。
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少なくとも大学以降は、「始めたことは嫌でも最後までやる」よりも、「始めたことでも嫌なら途中でやめる」のほうが大事。
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「大学生には給付金を支給する、でも大学院生は除外」という政府の姿勢にこの国の未来が見える。
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どんな親の元に生まれてくるか、自分では選ぶことができないことをもって「親ガチャ」というなら、それ自体は元からあった現象で、問題はそれが将来に決定的な影響を及ぼす現在の社会の仕組みなんだよね。
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この年になると、若いことは無条件に素晴らしいとも思えない。
なぜなら学生を見ていると、「何にでもなれる」という可能性と「何にもなれない」という現実の板挟みでとても苦しそうだからである。
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生きている実感を得る=好きなことを見つけるためには、ある種の試行錯誤をしないといけないわけだけど、それをいざ実行に移すのはものすごいハードルが高いので、目の前のわかりやすい楽しさに時間を使ってしまう、ということなんでしょうね。
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面接をしていてしっくりくる学生とそうでない学生の違いは何なのかと考えてたら、前者は対話、後者は尋問と捉えているかの違いなんだとわかった。
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「SNSは人のB面みたいなもので」みたいなことを言ったら、学生から「すみません、B面ってなんすか」って言われた。確かにわからんよねB面。
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学生と話をしていてつくづく思うのは、これがしたいからこの仕事に就く、みたいなことを思えるのはほんの1割にも満たいんだなということ。多くの学生は、ひとまず仕事に就かないといけないから無理やりやりたいことを捏造している。
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専攻も変えられない、こんなアカデミアじゃ Poison.
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P DF から コピ ペしたレポー ト。
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大学院生や研究者に必要な資質はなんですか、とよく聞かれるのですが、間違いなく体力です。
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本を読む人は、「楽しいから本を読んでいたら、結果として色々と良いことがあった」だけなのに、結果だけを盾に「本を読め」というから、言われた人には「?」なのである。
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で、問題なのは「不安」に駆られている人間は、他者に容易にコントロールされるということ。
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大学生を見ていると「なんかやらなきゃ」という強迫観念に囚われている人が多い感じがするのだが、興味がないことはしても意味がない、ということは声を大にして言いたい。
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スマホがなかった時代は、暇だから読むか的な感じで本を読むことができたが、今やそれはスマホの誘惑に打ち勝ってする行為になってしまった。
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これまで「学ぶ=受験勉強」であった学生に、学ぶ楽しさと学び方を教えないままに、「もう大学生になったんだから主体的に学びなさい」と言っても戸惑うだけだろう。
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多分、SNSもYouTubeも当面の暇はつぶせるけど、生きている実感みたいなものは感じられない、ということなのだろう。
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合格でもよいのではないかとささやく悪魔と、基準は基準だからだめでしょとささやく天使。
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「学術会議、何それ美味しいの?」
っていう学生に、今回の事態がどれくらいまずいことなのか伝えるとすると、「あんたの考え方気に食わないから単位やんなーい」くらいのことなのである。
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非常勤講師で食いつないでいた時、学生に「待遇ってどんな感じだと思う?」って聞いたら、「1回の授業あたり3万くらいですか?」って言われて、膝から崩れ落ちた記憶がある。
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「あのゼミ本読ませるらしいよー、やばくない」という会話を電車内で耳にして震えているアカウントがこちらになります。
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「ブラックな会社だと思ったらすぐに辞めれば良いのに」という意見はごもっともなのだが、学生を見ていると、あそこまで神経すり減らしながら就活して選んだ会社に、簡単に見切りをつけられないだろうなぁとも思う。
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もっというと後ろは逆によく見えるのです。内職するなら教員の死角に入りましょう。